今回の小沢一郎の公設第一秘書の逮捕については、きな臭いものを感じている。昨日彼を支持すると書いたが、小沢一郎を支持するのではなく彼の抵抗姿勢を支持するという意味である。
献金とそれに伴う、受け取る側と差し出す側の思惑は何であるかは、明確である。仕事が欲しい側と、活動資金と票が欲しい側の、思惑とそのやり取りの結果が献金である。こうした献金を、ゼネンコンをはじめとする大小の土建屋が、なぜ政治家に献金するかを真剣に考えるべきである。
民主党は、道路財源の一般財源化を自民党がやれるわけがないと言っている。それは道路族などが、後ろに土建屋を抱えているからである。その民主党の党首とその地方団体が、準ゼネコンからこの10年で、1億円を超える金額の政治献金を受け取っている。
民主党が、官僚のことばかりを言うのであるが、小沢一朗が古い自民党の体質、即ち田中角栄時代から引きずっていることは、否めない事実でもある。彼が党首で、民主党は道路財源の一般財源化を成し遂げられるであろうか。
政党助成金をたんまりもらっていることを考えると、個人献金に限定して受け取る制度改正には、それには意味がある。
高速道路の無料化による経済効果が高く、税収などを計算すると国はその方が潤うという試算を民主党が明らかにしている。国土交通省はこれを公開しなかった。自民党は、道路の経済効果や地方の活性化などに興味があるのではない。土建屋が潤う、建設そのものに興味があるのである。
図らずも、今回の第一秘書の逮捕で、小沢の体質がより一層旧自民党的であることが判明した。何よりも、西松建設が最も効果のある政治家と認定しているからである。
国策捜査の不法性と、小沢一郎の政治体制とは分けて考えるべきである。