そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

こりゃ人気取りでしかない

2009-03-20 | 政治と金

定額給付金ばかりが目立っていたが、ここにきて庶民は5250円(4輪車)も補助してくれる、ETCの購入に群がっている。一日中走っても1000円は安いし、補助はでるし、買いたくなるのは当たり前だ。不景気で、金をばらまくのは格好の人気取り政策である。

このみょうちくりんな政策は、よく見るとおかしなことだらけである。何よりもETCに限定することが不可解である。一年前に、道路税のおかげで地球温暖化を抑えることになる。だから必要なのだ。安くすると、ガソリンが大量に消費される・・・と言っていたのは自民党である。今度はどんどん使いましょうということである。

民主党が、高速道路の無料化で景気の活性につながる。それによる税収で十分負債分は賄55える、という試算を提出した。この資料を国交省が隠していたことからも、充分根拠のあることと思われる。民主党案を税源がないと言っていた一方で、1000円にする今回の、財源は自民党は示していない。勝手な話である。

これを政府・自民党が取り合わなかったのはなぜだろう。ETCに限定したことでもわかるが、答は簡単である。ETCを管理する天下り団体、(財)道路システム高度化推進機構が、潤うためである。この天下り団体は理事長が張富士夫トヨタ会長である。役員の過半数がクレジット会社や自動車関連の役人、管理職である。残りは国交省の天下りである。

ETCを取り付けるにも、金を支払うにしても、この天下り団体の認可が必要になる。ETCを販売する側にとっては、この天下り団体はありがたい。どかで何らかのお返しをしたいと思うのが人情である。それが自民党の狙いである。

「高速道路1000円」政策は、天下り団体の保護育成であり、場当たり的な人気取り政策でしかない。戦略論もな景気対策もならない、長期的視点のない政策である。

我々僻地の人間にとって、高速道路の存在は、ほとんど無縁である。しかしながら、僻地であるがゆえに多くのガソリン税を払っている。高速道路を政治的な思惑で、限定的な内容で無料化に近いことを行うのは納得できない。

コメント (4)
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