そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

やっと気がついた食糧高騰

2011-02-22 | 政治と金

このブログで何度も書いていることであるが、今年にFoodcommoditypriceindexなって世界中 Faofoodpriceindexの食糧価格が上昇している。この25年間で、40%も値上がりしているのである。国民はそのことのに気がついていない。この間に、円高が進行して日本の国民はこれを実感していないからである。

こうした客観的な動きを見ることなく、国内需要と自らの周辺しか見ることのできない連中が、日本はもっと頑張れば食糧を海外に売ることが出来るとか、あるいは安い食料は輸入するべきと騒ぎ出している。

食糧高騰の現実は、コーヒーに象徴的に見ることが出来る。コーヒーは今年は19852010これまでにない豊作の年である。最大の生産国であるブラジルは、毎年7%ほどの経済成長の真っ最中である。ブラジル国民が、先進国に輸出していたコーヒー豆を自らの国で消費し始めたのである。他の農産物も同じである。オーストラリアのような洪水などの、温暖化も含めた異常気象がこれに加わり、更に高騰を見込んだ投機マネーが加わったのである。

食糧はこうした不安定要因を常に抱えていながらも、欠くことのできないものである。食糧はいくら高騰しても買わなければならないものである。食糧はいくら不足しても賄わなければならないものである。

小麦が何パーセント高くなった、肉もこれだけ高くなったとマスコミは結果報道1102_2をするばかりである。高くなった高くなったと騒ぐばかりではなく、その原因と対 応についてマスコミは、賢明な評価を示すべきである。折しも、農水省が向こう10年の穀物価格の動向の予測を発表した。下がる要因などないのである。TPP参入などもってのほかである。無関税にして自らの首を絞めることをなぜやらなければならないのか。

全世界の人口の半分が都会に集まっている。彼らには食糧の生産現場、農地を見て作物に接する機会が極端に少なくなり、遠ざかってしまった。彼らには食糧を判断する材料としては、価格しかないのも致し方ないかもしれない。農民はそうしたことも知らせなければならない時代になったともいえる。

コメント (1)
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