今月2日に海江田経済産業大臣が、原発事故に関して3人のトップを交代させると発表した。記者の質問に、私の権限でやるのですと、語気を強めて反論した。
ところがこの3人は、報道されている「更迭」とは全く異なる、官僚仲間に良いようにコントロールされている、海江田大臣の姿が浮き彫りになった。
この3人は、更迭ではなく“定年前早期退職”の勧告に従って、退職することが解った。この場合彼らには、何の非を認めさせるものでもなく、逆に1000万円を上乗せして退職金が支払われる。
3人は6千万~8千万円を受け取ることになる。通常の夏の人事異動と何ら変わらない。
この3人とは、経済産業省の松永和夫事務次官(59)、寺坂信昭原子力安全・保安院長(58)、細野哲弘資源エネルギー庁長官(58)である。
この3人は退職を勧奨されて、“早期”に退職することになっただけである。年齢を書いたのは、僅か1~2年早いだけで1000万円も多く貰えるのである。これらはすべて税金である。泥棒に追い銭である。
松永と寺坂は8月12付け、細野は9月1日付けで退職する。海江田は、官僚のマリオネットでしかない。
この3人は、メルトダウンが起きていたのを隠していたり、地震で停電していたのに津波でやられたと言いくるめたり、水素爆発を渋々認めたり、直ちに影響のない放射能がばら撒かれたり、停電を予測していなかったことや、停電の対策も、炉心の過熱の対策もなく、自衛隊のヘリコプターで水を撒く失態を演じたり、装甲車で水を撒いたり、拡散していた放射能を3カ月遅れで発表したり、ホットスポットがあちこちにあるのを隠ぺいしたり・・・・・(書ききれない)・・ことを認めて責任を取らされたのではない。
単なる早期退職で、1000万円も上澄みしてもらって、3年ほどするとどこかの関連団体に、天下りするであろう”とてもご立派な“官僚なのである。
これで日本の行政が良くなるわけがない。こいつらに責任を取らせてこそ、新たな原発行政が始まる。
もうすでに松永の後任には安達健佑という、新たな官僚が通常の人事異動の範囲で就任し、減原発といったものの原発行政は間違っていなかったと明言している。
再度明言するが、これでは原発事故が検証されることなく、何かが良くなることもない。これは原発に限ることでない、日本の姿なのである。
左のフォトアルバムに<晩夏を彩る赤い花>をアップしました。