福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

松坂の通訳

2006年12月22日 |   〇日本を読む

最近、韓国のスポーツ紙ではレッドソックス入りした松坂の話題が
けっこう目立っている。

松坂関連のニュースは韓国でもかなりのニュースバリューがある
ようだ。

普通ならば読んだりしない松坂がらみの記事ではあるが、この
記事ばかりは、ついついクリックしてしまった。

入団発表時の通訳の問題が日米で槍玉にあがっていることを
伝える記事だった。

ニュースを詳しく見ていない「ヲタク」でも、記者会見での松坂の
受け答えにはかなりチグハグな印象を受けた。聞いているほうが
ストレスを感じるくらいだった。

あれは松坂のセンスの問題ではなく、やはり通訳に問題が
あったようだ。

ただ、問題の本質が通訳本人にではなく、素人のような通訳を
選定した側にあるのは明白だ。

十分な能力のない通訳は今後さらに勉強すればいいだけの話だ。

ああいう場所で能力不足の通訳を選定し事足れりと判断した
のが、せめて球団ではないことを祈りたい。そういう認識では、
今後、松坂が不必要な苦労をするのは目に見えているからだ。

・・・・・・・・・・・・・

■ 마쓰자카 '통역을 트레이드?'
松坂、「通訳をトレード?」
(スポーツソウル 12月22日)

보스턴 레드삭스에 입단한 마쓰자카 다이스케(26)의 일거수
일투족이 기사화 되고 있는 가운데 최근 그의 통역관이 언론의
도마 위에 올랐다.
ボストン・レッドソックスに入団した松坂大輔(26)の一挙手一投足が
記事となって流れる中、最近、彼の通訳が批判の槍玉にあがって
いる。

기자회견 당시 보였던 미숙한 자세에 대한 비판이 끊이질 않고
있는 것이다. 일본과 보스턴의 언론은 "입단 당시 질의응답은
정말이지 기묘했다"며 "질문과 대답의 아귀가 전혀 맞지
않았다"고 전했다. 아울러 "마쓰자카의 여유로운 모습과는
달리 통역관이 오히려 시종일관 긴장해 보는 사람이 안쓰러울
정도였다"고 당시의 상황을 표현했다.
入団発表で見せたお粗末な通訳に対する批判が続出している
のだ。日本とボストンのメディアは「記者会見の質疑は実に奇妙な
ものだった。質問と答えの内容が全くかみあっていなかった
」と
酷評。さらに「松坂の余裕ある姿とは違い、通訳のほうが終始
ガチガチに緊張していた様子は見ている方が気の毒になるほど
だった
」と会見の状況を伝えた。

기자회견 이후 팬 사이트에서도 "통역을 트레이드 할 수 있
다"는 코너가 설치됐고, 보스턴 글로브는 마쓰자카 관련 칼럼의
서두에서 서툰 통역관의 모습을 우스꽝스럽게 묘사하기도
했다. 일본 신문 또한 한 칼럼에서 "통역에 문제가 있어 협상에
난항을 겪었던 것 아니냐"며 비꼬았다.
記者会見後、ファンのブログサイトでも「通訳をトレードに出せ」と
いうコーナーが設置され、ボストン・グローブ紙は松坂関連の
コラムの冒頭でお粗末な通訳のこっけいな様子をからかった。
日本のメディアでも、あるコラムが「通訳に問題があって交渉が
難航したのではないか」と皮肉った。

최고의 프로로 평가받는 마쓰자카가 통역관은 '프로'로
고르지 못한 모양이다.
プロとして最高の評価を受けた松坂も、通訳ばかりは「最高の
プロ」を選べなかったようだ。

(終わり)


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今年の漢字は「逆」?

2006年12月22日 |  〇文化・歴史
2006年を象徴する漢字として日本では「命」(日本漢字能力検定
協会)が選ばれた。

一方、韓国ではポータルサイトのネイバーがネット上で似たような
アンケート調査を12月22日の今日、始めた。



アンケートはまだ始まったばかりだが、初日の深夜現在、暫定
1位は見ての通り「역(逆)」の字となっている。

意味がわかりにくいが、「世論に逆行する政治」という意味での
「逆」なのだそうだ。

もちろん、ここで「逆」を象徴しているのは、自らを「식물대통령
(植物大統領)
」と自嘲せざるを得ないところまで追いつめられて
いるノ・ムヒョン大統領だと言える。直近の世論調査では支持率も
ついに一桁にまで落ち込んだ。

もともと確固とした地盤も派閥的なバックボーンもなく、直情型の
一本気な性格で大統領にまで登りつめた「正義漢」だと言えるが、
大統領就任後、その性格が空回りし始め裏目に出たと言えなくも
ない。

しかし、「ヲタク」は大統領本人の性格や理念先行型の政策
以上に、経済的な停滞状況やマスメディアのあり方が、ノ大統領を
「植物大統領」にした根本的な原因なのではないかと見ている。

中国の高度経済成長やウォン高の進展、さらには日本企業の
知的財産権保護強化の動きなどがボディーブローとなり
輸出主導型の韓国経済は停滞の度合いを深めている。これら
全ては、たとえ誰が大統領になったとしても劇的な好転は望む
べくもない「構造的」な問題ばかりだ。

アメリカや日本と同じように各種の「規制緩和」に着手し、非正規
雇用拡大の容認など新自由主義的な政策を進めてはみたものの、
目に見えた経済効果は現われず、逆に社会の二極化現象のみが
顕在化している。一部富裕層による不動産投機が「狂乱」する一方、
富の分配にあずかれない国民のフラストレーションは高まる
ばかりだ。

大統領選挙時にノ大統領を支持し、大統領弾劾では野党に怒りを
爆発させた中間層も今や完全に大統領を見限った状態だ。

悪化する経済状況に便乗する形で大きな影響力を振るったのが、
野党と歩調を合わせた大手マスコミ(全国3大紙)の「世論操作」
にも似た現政権叩きだ。すでに大統領選挙の最中から始まって
いたノ叩きは、フラストレーションが高まる国民の間に、乾いた砂が
水を吸い込むように受け入れられていった。

「彼女に振られたのも、結局はノ大統領が悪いから」と結論付ける
ような、いわゆる「ノ・ムヒョン・マーフィーの法則」なる新語まで
生まれた。もちろん、これはメディアの報道姿勢に対する批判的な
揶揄だ。

自然災害も含め韓国社会の否定的現象は全て現政府の無能に
起因すると言わんばかりの対案無きキャンペーンの徹底振りは、
ある意味、外国人の「ヲタク」が見ていてもむごいものだった。

「ヲタク」が見るに、過去、軍事独裁政権との蜜月関係を謳歌して
きた大手マスコミは、「江戸(民主化)の仇は長崎(民主化勢力
主導の現政府)で討たん」とばかりのキャンペーンを繰り広げて
きたのだ。

思い起こせば、大統領の姿勢で唯一、大手言論に煽られ、かつ
支持されたのは、宿敵日本への民族主義的対決姿勢だけだった。

しかし、今となってはそれとて梯子(はしご)をはずされて
しまった状態だ。

意地の悪い言い方になるが、大手マスコミの思惑通り、仮に来年、
社会の既得権層との親和性に満ちた保守的な大統領が誕生した
として、韓国経済が中国経済のような成長ドライブを再び回復
できる見込みはないと「ヲタク」は見ている。

その時、大手マスコミは、韓国経済の停滞を一体、誰のせいに
するのだろうか?見ものである。

「ヲタク」としては、2006年の韓国を象徴する漢字として、もし
「逆」の一字を選ぶとするなら、それは経営形態(門閥支配)を
含め様々な意味で「時代精神に逆行し続けている韓国の大手
マスコミ」という意味でしかない。


(終わり)


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