福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

竹嶼と日系韓国人教授

2009年02月23日 |   〇竹島問題等

ここ2、3年のことであろうか。竹島(韓国名独島)問題を
めぐり、韓国の竹島領有を正当化する発言を積極的に行い、
韓国メディアで活躍している日系韓国人教授がいる。

2003年に韓国国籍を取得し韓国に帰化したという保坂
祐二氏(1956年生まれ)がその人だ。

韓国の竹島領有の正しさを認め宣伝してくれる「日本人」として
大いに重宝されているようだ。

昨日の2月22日、島根県が開催した「
竹島の日」関連行事を
批判する大手日刊紙・中央日報の報道にも彼が登場していた。

この中央日報の関連記事には、2枚の古地図も紹介されて
いたので、久しぶりに竹島問題関連の記事をじっくり翻訳練習
してみる気になった。

記事に見られる保坂氏の恣意的な史料「解釈」は、韓国の
非合理な民族(国家)至上主義に迎合する典型的な論法だと
言える。

しかし、この記事では、一方で日本側で主張されている見解も、
一定、客観的に紹介されている点でかなり貴重な報道だと
思われる。

韓国による竹島占拠が固定化している現状への自信(?)の
現れなのかもしれないが、こうした形の報道が今後、増えて
行くとするならば、それはむしろ両国にとって望ましいこと
なのかもしれない。


△鬱陵島および近海の様子。黄色の囲み部分が
竹嶼<韓国名チュクト>。(グーグルアースより)

「ヲタク」が見るに、韓国でチュクト(竹島)と呼ばれる小島に
焦点をあてた報道が増えれば増えるほど、鬱陵島近海の
実際の地理について関心を抱く韓国人も増え、必ずや、
保坂教授らが唱える主張の欺瞞性に気づく人が出てくるに
違いないからだ。

どういう形であれ、竹島問題をめぐる、より正確な地理的・
歴史的事実や、より客観性のある見解が、大手日刊紙などを
通じ具体的に紹介されることは、韓国で官民一体となって
説かれている「物語」の虚構性を崩していく上で有効な
ボディーブローとなるに違いない。


△竹嶼<韓国名チュクト>。南北に約700mと
かなりの規模を持つ小島である。(グーグルアースより)

なお、今回の関連記事で問題となっている竹嶼(島)
<韓国名チュクト(竹島)>については、他の関連サイトも
参考にされることを勧めたい。

竹島問題を考える際、この小島が大きなポイントになると
「ヲタク」は見ている。


□ ウィキペディア-竹嶼(島)

□ 竹島問題をめぐる地理的基礎知識 
  - 「ヲタク」による簡単な整理ノート

朝鮮の地理学者・金正浩と「于山島」
  - 「ヲタク」による簡単な整理ノート


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■일본이여 이 지도를 봐라, 독도가 어디 땅인지
日本よ、この地図を見よ、独島がどの国の領土なのか
(中央日報 2月23日)


△「海東輿地図」(、19世紀初め)と「海佐全図」(、19世紀中盤)」
※韓国では鬱陵島横の小島・于山島が現在の竹島(独島)だと
考えられている(「ヲタク」注)

22일 일본 시마네현은 어김없이 '다케시마(竹島)의 날'
행사를 열었다. 한국땅인 독도가 일본령이라고 주장하는
행사로 오후 1시부터 3시간 남짓 기념식과 강좌가 이어졌다.
이에 세종대 독도종합연구소장 호사카 유지(53) 교수는
'독도는 한국땅'임을 다시 한번 확인하는 사료와 해석을
내놓았다. 그는 독도문제 전문가로 널리 알려진 일본계
한국인이다.
22日、日本の島根県は今年もまた「竹島の日」関連行事を
開催した。この行事は韓国の領土である独島(竹島)を日本の
領土であると主張するもので、午後1時から3時間余りにわたり
記念式典と講演が催された。これに対し世宗大学の独島総合
研究所で所長を務める保坂祐二教授(53)が、独島が韓国の
領土であることをあらためて確認させてくれる史料と解釈を
提起してくれた。彼は独島問題専門家として広く名を知られた
日系韓国人だ。

그간 일본인들은 한국의 고지도에 빈번하게 등장하는
울릉도 부근의 섬이 지금의 독도가 아니라고 주장해 왔다.
일본 측은 한국 고지도에 표시된 우산도(于山島)가 울릉도
인근의 섬인 죽서도(竹嶼島·지금의 공식명칭은 죽도)를
가리킬 뿐이라는 주장을 펴왔다. 하지만 죽서도는 울릉도
바로 눈 앞에 있는 부속 도서로서 관음도 등 인근의 다른
섬과 암초들처럼 지도에 별도로 표기할 이유가 없는
섬이다.
これまで日本人らは韓国の古地図に頻繁に登場する鬱陵島
付近の島が現在の独島ではないと主張してきた
日本側は
韓国の古地図に描かれた于山島は鬱陵島近くにある竹嶼島
(現韓国名チュクト)を指しているにすぎないとの見解を示して
いる
。しかし、竹嶼島は鬱陵島の目の前にある付属島であり、
観音島など他の島や岩礁などと同じく、特別、地図に表記する
理由のない島だ。

호사카 교수는 19세기 전반에 그려진 '해동여지도'(채색
필사본·국립중앙도서관 소장)에 나오는 우산도 그림에
주목한다. 우산도에는 선명하게 산봉우리가 그려져 있다.
울릉도 관광명소 중 하나인 죽서도(죽도)는 평지 형태로
해저에서 그대로 융기한 독특한 모습의 섬이다.
保坂教授は19世紀前半に作成された「海東輿地図(彩色
筆写本・国立中央図書館所蔵)に描かれた于山島に注目する。
この地図の于山島には峰があることが鮮明に描かれている。
鬱陵島の観光名所の一つである竹嶼島(現韓国名チュクト)は、
平地からなる島で海底からそのまま隆起したような独特な姿を
している。

호사카 교수는 “죽서도에는 산이 존재하지 않기 때문에
19세기에 필사한 '해동여지도'에 나온 우산도는 명백히
지금의 독도를 가리킨다”고 설명했다. 일본 측이 “조선
시대엔 독도에 대한 인식이 없었으며, 고지도에 나온
우산도는 지금의 죽서도에 해당한다”는 주장을 펴온 데에
대한 반박이다.
保坂教授は、「竹嶼島には山がないので、19世紀に筆写
された『海東輿地図』に描かれた于山島は、明らかに現在の
独島を指している」と説明する。
日本側が、「朝鮮時代には
独島が認識されておらず、古地図に描かれた于山島は現在の
竹嶼島にあたる」と主張していること
に対する反論だ。

-以下紙面の都合で原文の引用省略-

19世紀初めの「海東輿地図」筆写本だけではなく、19世紀
半ばの「海佐全図」(嶺南大学博物館所蔵)で鬱陵島の横に
描かれた于山島にも峰の絵が描き込まれている。さらに、
当時、日本でも朝鮮の「海佐全図」を筆写したが、日本に残る
「海佐全図」(日本国立公文書館所蔵)の于山島にも山が
描かれている。

保坂教授は、「
独島は歴史的に日本の領土ではなかったと
指摘する日本の良心的学者らも、朝鮮側も独島に対する
領有意思がなかったと語っている
。しかし、朝鮮時代の史料と
古地図の相当数が独島(于山島)を明確に記録している」と
語った。

その上で彼は、「特に独島を描き、さらにそこに山を描き
込んだ地図は、当時の朝鮮人らが独島の地形を正確に
認識し、独島に対し明確な領有意思を持っていたことを
示している」と強調した。


(終わり)



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