風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

うーん、いいきぶん

2004年04月09日 | チンゲル亭過去日記

前日の夜9時過ぎて、やっと練習開始時間の連絡が携帯メールで知らされる。お互いに、英語は堪能ではないのですが、時間だけを知らせればよいので、携帯のメールはほんとにありがたい。
[tomorrow 2 oclock lesson start jargal} {OK 2 oclock thank you sumiko}

と言うわけで、2時に花ちゃんと向かう。
踊りの練習が長引いているので、隣の食堂で待つ間に、ジャルガルさんがピロシキをご馳走してくれました。飲み物は、お白湯。
これが、肉がはいって揚げてある食べ物には良くあうのである。

気持ちよく練習が終わりそうになったとき、突然、大男が入ってきました。
ジャルガルさんの先生で、この劇場のトップにいる人と言うことでした。
ご挨拶だけかと思っていたら、唄えという。
緊張しつつも、2時間の練習のあとで、喉がほぐれていたおかげで、気持ちよく唄えました。

彼は、いかめしかった顔をほころばせて、「サーン」と言う褒め言葉を言いました。
「外国人がオルティンドーを唄うのは珍しいことなので、がんばってください」といいながら、帰ってゆきました。

花ちゃん曰く、緊張した方がうまいですねぇ。はぁ、そうか、気持ちよく唄えたと思ったら、今日一番のできだったということだった。

偉そうにしている人ではなく、ほんとに偉い人は、教えなくてもそばにいるだけで、人を上達させるエネルギーと言うかオーラと言うかを発散しているものなんだ。
何度かこんなことを経験したけれど、モンゴルに来ても経験できるとは思いませんでした。

こんなとき、「先生のためにがんばった」と、日本人いや、私は言ったのであるが、モンゴルに来て、いろんな影響を受けるうちに、ほんとにそう?自分のためだったのじゃない?
日本人の先生は、そう聞いたら、喜んでくれるだろうが、果たして、モンゴル人のジャルガルさんは、どう、思ったのだろう。

それにしても、いつもそばにいて通訳してくれる花ちゃんは、素晴らしい通訳だ、ちっとも練習の邪魔にならないで、いいタイミングで指示を伝えてくれます。

挫折しないで、今日まで、続けられてしかも大先生に褒めてもらえて、ほんとにうれしい。その現場にいてもらって、ほんとに良かった。
年齢を超えて、国を超えて友達になった気がする。
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