そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

軽くあしらわれるドジョウ首相

2011-11-15 | 政治と金

やっぱりと言うべきか、思った以上に日本はアメリカにとって、扱いやすいIn国なのであろう。12日のハワイでの首脳会談で、野田首相は「すべての物品、サービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」と、発言したとアメリカが発表した。

これに対して首相は、「全品目といったことはない」と反論した。これを受けて、ホワイトハウスのスポークスマンは、前言を覆さないと発表した。日本は、アメリカの思惑に乗った感がある。

今日(15日)の予算委員会で、そんなことは言っていないと首相は、自民党の質問に反論した。しかし、アメリカに訂正は要求しないとのことである。これにはもう少し裏があるのか? いや、多分このままであろう。

事実上アメリカの発表を容認したことになる。同日開催されたTPP会議にも、折角協議に入ると国内で発表したにもかかわらず、声もかけてもらえなかった。この会議上で協議参加を述べるつもりだったようだが、出鼻をくじかれた。

日本国内が賛否両論に分かれる基盤の弱いままの参加(協議)について、アメリカもTPP参加国も、揺さぶりをかけてきたのである。

貿易の保護主義といわれる関税であるが、それぞれの国が長い歴史の中で培ってきたものがある。各国でその大きさや効率に差があるのは当然であり、それには意味のあることである。

風土によって作られた、文化や習慣や言語や宗教や民族性や食や社会体制などである。関税の代償は論じられることはあってしかるべきであるが、完全撤廃は強者に有利になるだけである。

関税の撤廃によって、強者や都会の制度が幅を利かすことになる。もう一度、これから地球にとってもっとも大切なことはないかを考え直すべき地点から、曖昧な言い回しで乗り切ろうとする姑息なことはやめて、TPPの持つ意味を根本から論議するべきである。


羅臼港

春誓い羅臼港