東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

石油恐怖症1

2007-09-16 08:06:12 | 社会・経済

日本はこれで戦争を敢行した。正確には石油欠乏恐怖症というべきだろう。アメリカの下っ端の軍人がまた日本を脅迫している。一週間ほどまえだろうか、なんとかいう米軍人(名前なんか控えていない、軍服を着てどこかの副司令官だが副参謀長だかだ)日本がアフガニスタン沖での給油活動をやめれば日本の死活問題になるとか、この地域で現在日本が享受している発言権(戦略的対話に参加する権利、という妙な言葉を使ったかな)を失うとか脅迫的言辞を吐いていた。

ブッシュ大統領が参議院に来て証言するならともかく、肩章の星が一つか二つの職業軍人が日本国民に向かってえらそうな口をきくな。

今を去ること70年近く前、アメリカと欧州諸国の石油(および戦略物資)対日禁輸でパニックとなった日本は英米などに宣戦を布告した。日本が品大陸をがっちりと押さえてアメリカが大陸市場に食い込めないのが対日禁輸の理由だ。

だから日本は開戦後の数日で太平洋、インド洋でのアメリカとイギリスの戦闘力を壊滅させた後ただちに東南アジアに進出した。石油、鉱物資源を確保するためだ。

日本の最大の誤算はイギリス、アメリカ、オランダには日本への反撃力は残っていないと判断したことである。フランスはヴィシー政権でドイツ支配下にあり心配する必要はなかった。イギリス、オランダについては日本の判断は正しかった。オランダはついに日本の敗戦に至るまで反撃できず(ナチスに本国を占領されたからね)、開戦後数日でイギリスのアジア支配の要だったイギリス極東艦隊は壊滅、アジアにおけるイギリス植民地はインドとオーストラリアを除きすべて日本に占領された。イギリスが日本に反撃したのは敗戦の年のようやく昭和20年になってから、インド、ミャンマー戦線においてである。

次回、アメリカの反撃