福田康夫君が安倍君の後任らしい。今日の産経新聞に「日曜日に書く、失って知る安倍政権の輝き」とある。筆者は政治部の阿比留瑠比さんだ。女性かな。安倍さんの政策はほとんど賛成なんだが、だからと言って彼に委ねては危険すぎた。産経の阿比留さんによれば彼のかわりがいないそうだ。日本の保守層の人材は紙のように薄いらしい。彼に代わる人がいないとは!!
阿比留さんほどセンチにはなれないが、安倍さんの一年から教訓を拾い出してみた。
* 安倍君の眼鏡違い
閣僚任命の過ちは初歩的だった。一年足らずの間に天皇陛下の認証を受けた大臣の五人までに瑕疵があったということは、万死に値する不敬罪である。
* 安倍君の見込み違い(行き違い)*
就任直後の訪中はアメリカの敷いた路線に乗ったものだと主張し続けたのは、このブログだけらしい。アメリカがどんな思惑でアレンジしたものか、ウカウカ、ウマウマと相手に手玉に取られた。
* 安倍君の心得違い*
郵政反対組の復党は安倍君の政治家としての神経に重大な疑念を抱かせた。個人的に言えば当ブログはどちらかと言うと郵政民営化は問題が大きいと思っている。当時の政治になんのかかわりがないものがいうからいい。それに前から言っていることで、自分のいっていることを変節したわけではない。それと、安倍君の行為は違う。
小泉さんのもとで郵政民営化法案を通し、総選挙をし、刺客を送った。それが武部幹事長の職掌であったにしても、小泉内閣を束ねる官房長官だった人物の行為としてはスジが通らない。それが10年後、20年後に引退したあとで回顧録で言うのは構わないだろうが、小泉内閣の直後の内閣であのようなことをするのは不節操きわまる。保守派と言われる人には郵政民営化に疑問を持っている人も多いだろうが、安倍君の行動には不快を感じたものがおおいだろう。まるで親の遺産を受け継いで四十九日も終わらないのに遺言を無視するようなものだ。
* 安倍君の思い違い*
「戦後レジームからの脱却」だが、まず瑣末なことから。これは「戦後体制からの脱却」とすべきだったろうね。あまりいい印象をあたえない。ハイカラを気取ったのか、高校の教科書で習った「アンシャン・レジーム」を物まねしたのだろうが、言い方に幼稚さを感じる。
さて本題。安倍君は一体戦後レジームは誰が作ったと思っていたのかな。アメリカが作ったんだよ。アメリカ向けにしかるべき準備をしておくべきだった。それにはアメリカの片エイジェントのような安全保障問題の専門家を側近から一掃して強力なチームを作るべきだった。アメリカに不快感を与えては、このお題目が成功するはずがない。
米下院での慰安婦非難決議案の機運がにわかに盛り上がったのも「戦後レジームからの脱却」がアメリカに対する威嚇と感じられたからにほかならない。