詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

Estoy loco por espana(番外篇99)

2021-08-08 18:33:45 | estoy loco por espana

Joaquín Llorénsの作品
Técnica hierro
1.80x38x40

コロナウィルスで亡くなった人へ捧げられた作品。

 

ホアキン自身の美しいことばが添えられている。

 

Homenaje a tantos que se han ido

En esta pandemia y nos han dejado

En el anonimato. Solo son números

Va por todos ellos que tienen nombre apellidos y toda una historia. Gracias. Por vosotros.

要約すれば、亡くなった人には名前がある。
それはけっして「数字」ではない。

私が付け加えなければならないことばは何もない。

ホアキンは鉄の彫刻家であると同時ことばの彫刻家でもある。

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高柳誠『フランチェスカのスカート』(23)

2021-08-08 16:07:39 | 高柳誠「フランチェスカのスカート」を読む

高柳誠『フランチェスカのスカート』(23)(書肆山田、2021年06月05日発行)

 「アガーテ」。アガーテとフランチェスカは、どう違うか。アガーテは、「あなたのこと、弟みたいに思えることがあるの。だから心配してるんじゃないの。」と言う。

                      「余計なお世話だ。姉
  さんなんかいらない!」そう言ってかけだす。怒りよりもやり場の
  ないもどかしさがこみ上げる。姉さんなんて…。なぜか、わからず、
  アガーテのことが急に憎らしくなってくる。

 最後の「憎らしい」は「愛しい」の裏返しである。それに気づいて、もどかしくなる。これは「恋愛」の定型である。高柳のことばの動きの一つの特徴に「定型」の安定感がある。

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オリンピックは中止すべきだ(19)

2021-08-08 10:38:46 | 考える日記

オリンピックは中止すべきだ(19)

 8月8日の読売新聞(西部版)。コロナ感染、全国で1万5753人。4日連続で最多。

 東京都で確認された感染者4566人のうち、20歳代が1467人と最も多く、30歳代が982人と続いた。30歳代以下が全体の67%(3075人)に上った。自宅療養者が1万8444人と最多を更新する中、自宅で療養していた50歳代女性の体調が急変し、救急搬送後に死亡した。感染が急拡大した7月下旬以降、都内で自宅療養者の死亡が確認されたのは初という。
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 管は「自宅療養」を推し進めようとしているが、自宅療養は危険だ。中国が最初にやったように、早く専門病院を建設すべきだろう。

 オリンピック関係では。
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 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は7日、新たに大会関係者22人が新型コロナウイルス検査で陽性と判定されたと発表した。
 組織委が7月1日に公表を始めて以降、大会関係者の陽性判定者は計404人となった。
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 22人、404人の「分母」がわからないが、これは島根の7日の6人を上回り、累計の795人の半分を上回る。
 どう考えてみても、体会関係者よりも島根の人口の方が多い。それなのに、この数字。オリンピックが感染拡大につながっていることは明らかだ。それに、何度も書くが、以前発表していた「濃厚接触者」の把握はどうなっているのか。なぜ「濃厚接触者数」を公表しないのか。
 「濃厚接触者」は、どのあたりを動いているのか。たぶん、東京周辺だろう。東京を中心とする人の動きが、それを加速させているのは神奈川1893人、埼玉1449人、千葉1075人を見れば明らかだ。もう「感染経路」は把握しようがなくなっているとしか言えない。
 札幌でマラソンが行われた。私はテレビを見ていないので知らないのだが、沿道には観戦客があふれただろう。さらにコースがみえるオフィスやホテル、マンションには人が集まったのではないのか。きょう集まって、すぐ感染がわかるわけではない。知らないうちに感染がひろがり、実際に「数字」になるのは一週間後くらいからだろう。札幌だけでなく、札幌に観戦に来た人からの感染が拡大するはずである。
 「もう遅い」という人もいるかもしれないが、まだ「閉会式」が残っている。閉会式は中止すべきである。人が集まることは避けるべきである。

 「濃厚接触者」の危険性は、私は身近で感じることができた。KBCシネマという映画館がある。私はよく見に行く。その映画館が休館している。スタッフがコロナに感染したためである。どこから感染したのかわからないが、検温をし、座席の肘掛けなども毎回消毒をしているのにスタッフが感染している。映画館以外で感染したのかもしれないが、スタッフの感染は、スタッフ全員が「濃厚接触者」になるので休館するしかなくなった、ということだろう。
 最近、私は「パンケーキを毒見する」を見に行ったが、観客がかなり多かった。(ヒット作品である。)あのとき、私は、「あっ、密状態だ」と感じた。映画館でクラスターが発生したとはまだ聞いていないが、「濃厚接触」の危険性はあらゆるところに潜んでいると考えなければいけないと、あらためて思った。
 オリンピックは、どうしても「濃厚接触者」を増やす。五輪組織委が「濃厚接触者数」を公表しなくなったことからだけでも、そのことがわかる。「濃厚接触者数」を公表すれば(そして、そのひとたちを追跡し始めれば)、きっと大混乱が起きる。
 そういう大混乱が、東京だけではなく、たとえば福岡の小さな映画館にまで及んできている。この「小さな変化」は「大きな変化」のはじまりである。
 これから感染がどう拡大していくのか、と考えたらオリンピックの閉会式をやっている場合ではないだろう。閉会式は中止すべきである。もう「祭典」ではなく、単なる「ゲーム(記録会)」になっているのだから、即座に中断し、中止すべきである。


 また、私は「東京五輪関係者」の今後が、どう報道されていくのかにもとても関心を持っている。「関係者」から今後陽性者が出た場合、それは「五輪関係者」という分類で報道されるのか、それとも「一般市民」のなかに集約されていくのか。「濃厚接触者」の問題を含めてのことだが、大会が終わったから「関係者」の感染集計をやめるとしたら、「東京五輪」がどれだけ感染を増やしたかという追及から逃れることになってしまう。そういうことは、絶対に許してはならない。「関係者」と接触したひとたちから何人の感染者が生じたのか、その問題を追及しないといけない。
 帰国した選手や関係者(あるいは日本の各地にもどった選手や関係者)の周辺で、コロナ感染がどういう状況にかわっていくかも、しっかりと追跡調査しないといけないと思う。パラリンピックをどうするのか、(途中に高校野球というものもあるが)、そのことにも深く影響してくる問題である。

 

 

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