韓国の新しい文化体育観光省長官が、就任1ヶ月を機に開いた
記者会見の場で、日本ドラマの完全開放の必要性を述べ、
物議をかもしている。
金大中政権時代(1998~2003年)、大幅に進んだ日本の
大衆文化の開放ではあるが、現在に至るまで、完全開放には
ほど遠い状況だ。
例えば、現代韓国でも、主流メディアである地上波の3大ネット
ワークで、日本のドラマが放映されることはない。
個人的には、開放する必要のあるなしより、逆に、現代の
韓国社会で、なぜ、日本のドラマの放送を制限する必要が
あるのか、に強い関心を引かれる「ヲタク」である。
韓国独立後、すでに60年以上が経過している。
他の国々と同様、様々な問題を抱えながらも、韓国の大衆文化も
りっぱに自立し、独自の発展を遂げている。
観光旅行を含めた日韓相互の人的・文化的交流も、一昔前には
想像もできなかったくらい活発化している。
そろそろ、日本文化を世界の文化の一つとして、普通に楽しんでも
いいのではないだろうか。
「ヲタク」が見るに、韓国の現状は、日本ドラマの放送をする
しないの権限、あるいは日本ドラマの取捨選択、さらには、
見る見ないの判断を、主流放送メディアと市民社会の主体性に
ゆだねても、決しておかしくはない時期だ。
△「その通りです」
とは言え、この種の問題は、複雑な対日感情が絡(から)む
デリケートな問題であるだけに、政府の一方的決定で簡単に
ケリが付くような性格の問題でもない。
最も重要なポイントは、世論などに現れる社会意識の所在だ。
現在のところ、各種メディアの論調や、ヤフーコリアのネット
世論調査などを見ても、韓国のお茶の間における日本ドラマの
完全開放には、まだまだ社会的合意が形成されていないと
見るべきだろう。
△「その考えは、明らかに偏っている」
当の文化体育観光省も、今回の長官の発言を、あくまで長官の
「個人的見解」と説明し、省としての政策ではないと釈明している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■文化省長官の「日本ドラマの開放必要」発言について
(ヤフーコリア・ネット世論調査 2月25日現在)
就任1ヶ月を迎えたチョン・ビョングク文化体育観光省長官が、
「日本ドラマを受け入れる時期が来た」と発言し物議を
かもしています。日本ドラマの開放について、あなたは
どう思いますか?
①内容がワンパターン、開放の必要性感じない 58.2%
②韓国ドラマの発展のためにも開放は必要 40.4%
③その他 1.5%
(終わり)