福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

韓国映画と忠清道方言

2019年12月08日 |  〇映画・映画音楽

기화  「キファ」 2015年 〇〇〇〇-
(886)




2015年に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。

末期がんに侵された詐欺師の中年男が、故郷(忠清道)の
先輩の車に出所したばかりの21歳の息子を乗せ、3人で
ソウルを旅立つ。


△先輩は「성인용품/成人用品」の販売人(映画より)

男が目指す目的地は慶尚南道の統営。先輩と息子は男の
病気のことも旅の理由も知らされないまま、統営まで
男に付き合うことになった。

途中、3人は男と先輩の故郷である忠清道の町にも
立ち寄り、ドタバタ劇を繰り広げながらも楽しい
ひと時を過ごす。

映画の終盤、3人が統営に到着して初めて、男が
息子を統営に連れて行った理由が明らかになる。

統営には、「キファ」という息子と同じ名前を持つ、
息子とは産み別れたままの母親が住んでいたのだ。

母親は、息子の名前も知らないまま、おばの海苔
巻き食堂で働いていた。


△店の奥から「キファ」と呼ぶ声に母子が同時に反応する場面(映画より)

男は、母親と同じ名前を付けた息子を母親の元に
届けた後、統営の町で血を吐いて倒れ、病院で
息を引き取る。

物語の展開に関する整合性の面で問題を感じる
部分もあるにはあったが、忠清道方言を主体に
した、なかなかいい映画だった。


(終わり)