風のこたろう

'05年4月6日~'07年4月7日 ウランバートル生活日記
'09年8月~  詩吟三昧の徒然日記

奥山由美さんのソプラノリサイタル

2005年10月02日 | チンゲル亭裏日記

オペラ座で「モンゴルを歌う」が有りました。
第一部は、モンゴル歌曲 第二部はモンゴルオペラのアリアをすべてモンゴル語で歌いました。
声の細い小柄な奥山さんですが、モンゴルでは有名らしく、お客さんも満席に近い集まりでした。

1997年外国人としてはじめてオペラのプリマに抜擢され、モンゴル国オペラの最高傑作の「悲しみの三つの丘」の主役で出演。
日本モンゴル件p文化交流に貢献したことを評価され、モンゴル国教育文化科学賞の大臣より表彰されました。
2004年は、モンゴル、オーストリア政府共同プロジェクトの歌劇「ドン・ジョバンニ」のツェルニーナ役に抜擢され、両国首相に披露。
2005年には、愛、地球博のモンゴル国ナショナルデーに、「悲しみの三つの丘」ナンザルマー役で出演。ー以上パンフレットよりー

オペラ座は、暖房が無いのか効かないのか、寒いので有名です。
その寒い舞台で、肩を出したドレスで、奥山さんが歌いました。
しかも、どこからかペンキの匂いが漂ってくる、かなり悪いコンディションで臆することなく歌われました。
第2部で、テノール歌手とのデュエットがありましたが、彼はタキシードを着てしかも太っています。
華奢な奥山さんの細い肩が余計に目立ちました。
しかし、歌はモンゴル人男性歌手の太い声に負けではいませんでした。

日本でも11月8日(火)19:00より浜離宮旭ホールでコンサートがあるそうです。

「美しきモンゴル草原」というCDも発売されています。
そのCDには神津善行さんが一文を書いています。
「探求欲と行動力のある女性・男勝りかというとまったく逆でひどく世話好きな優しい女性。音楽に関しては、努力家で、新曲を作ると即座に覚えてくる。
もし音楽家にならなければ、立派な外交官になっていたであろう。
今、モンゴルの歌をまっとうに歌えるのは奥山嬢以外には居ないし、今後もモンゴル音楽専門家になるであろう。
モンゴルを代表するシャラブ氏やジャンツァンノロブ氏が彼女のために作曲をしている。
来れは後年必ずや彼女の、そして日本の宝になることを私は思っている。」

なるほど、モンゴルが好きで、芯の強さを兼ね持っている奥山さんの歌はそういうことだったのか。
最初の一声は、細く弱弱しく聞こえたのですが、モンゴル人の押しの強いピアノの伴奏にも、男性歌手の迫力にも負けてなかったのは、そういうことなのね。
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