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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

ぼくたちは勉強ができない 第168 話 『[x]= 文学の森の眠り姫編⑨』 感想: 文乃編完結のはずなのに完全に消化試合なだけの後日談でがっかり。

2020-08-03 13:06:14 | ぼく勉
うーん、文乃編の最終話、完全に蛇足の消化試合で、なんだこれ?って思ったよ。

これ、作者は、文乃が嫌いか、もしくは、そもそも恋愛を描く気なんてなかったのだろうな。

だって、この山もなければ谷もない展開って、理珠編以下じゃん?

なんだろうな、本気でぼく勉ってラブコメではなくただのコメディだったんだな、と思うしかない。

いや、それが正解だとは思うけど。

そうでなければ、うるか編のような「幼馴染」エピソードしか頭にストーリーが思い浮かばないタイプなんだろうな、作者って。

『五等分の花嫁』で、強引に「ヨツバー」を選ばせたように。

「幼馴染」で「運命」感じらればそれでオッケー、って感じ。

というか、それ以外に男女が好きになる理由が考えつかない。

恋愛に発展していく過程を描けない。

そういう意味では、文乃って、ぼく勉のなかでは、やはり「恋愛っぽさ」って何?ってことを作中で一応示しながら、交通整理をしていくために用意された便利キャラだったんだなと思った。

だって、リケジョの理珠や、元気っ子うるかはもとより、後に控えるのは、いろいろとこじらせた残念女子先生と、根性のあるメイドっ子先輩だもんね。

これじゃ、そもそも恋愛ってさ?ってことを語る人がいない。

で、そのために用意されたのが文乃だった、ってこと。

しかし、まさか、文乃編のほうが理珠編よりもつまらなくなるとは思ってなかった。

これだと、この先の先輩編と先生編も、あまり期待しないほうがいいのかもしれない。

てか、このままだと、平行世界エンドは、失敗だね。

まさに蛇足。

立つ鳥跡を濁しまくり!って、だらしなさ。

少なくとも文乃編の失敗理由は、水希をツッコミ役につかわなかったことだな。

てか、今回の冒頭にもあったように、文乃が今までのストーリーの中で最も弁明として雄弁になっていた相手って水希だったんだから、彼女を絡ませない手はなかったと思うのだけど。

今回、水希が言ってたように、「恋人関係vs兄妹関係」で素直に競わせればよかったものを。

それを、理珠やうるかに、本気にならないと成幸、奪っちゃうぞ!とか脅させても、なんの面白みもない。

水希がヒステリックで若干ヤンデレ妹的に突撃的な突っ込みがあるからこそ、文乃の真性のおとなしさとか慎ましやかさが際立っただろうに。

そういうキャラのいいところを押し出さないと、結局、成幸がどこに惹かれたんだろう?ってところが曖昧になってしまうから。


ということで、ひとえに、作者の文乃愛のなさに起因した、退屈な文乃編だった。

あー、それにしても、編集者、ちゃんと仕事しろよな、まったく。

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