とうとう刊行されたストブラ最終巻。
前巻で、浅葱のあれこれの知略の結果、再び吸血鬼となった古城。
ザ・ブラッドの眷獣を従わせて、いよいよアヴローラ救出にために「異郷(ノド)」に乗り込むばかりとなったわけだが。
22巻って長かったな、と思いつつも、あぁ、これで終わりなのかぁ、と思うくらいには楽しませてもらえたのは確かで、やっぱりちょっと名残り惜しい・・・。
ということで、まずはスペース、空けときます。
さすはが最終巻、いつもよりも三割増しくらいの400ページの長さだったけど、一気に読めてしまったw
物語が「アヴローラ救出!」という一本道だった分、話はシンプル。
それに、古城の「血の伴侶」ヒロインズだけでなく、これまで出てきたキャラ総出の豪華さで、それもあってどんどん読めた感じ。
その分、全体的にジブリアニメwみたいな豪華さ
最後の古城と雪菜のいつもの口上は、『ラピュタ』の最後で「バルス!」って叫んでるのと変わらない気がしたw
で、どうせ、異郷(ノド)に乗り込むんだから、絶対ヴァトラーも再登場すると思っていたら、予想通り、最後にしっかり現れているしw
マジでオールキャスト!の大団円!
天部のシャフリヤル・レンだけが、ガチのラスボスとして倒されたことを除けば、真性の悪人はいなかった!という点でも、まさにジブリアニメの王道w
ということで、全体の感想は、面白かった!大満足!って感じ。
正直、第1部の終わりの「真祖大戦」では、真祖大戦といいながら相手はヴァトラーじゃん!ってことで拍子抜けしていたので、第2部が始まっても大丈夫か?と思っていたのだけど、この最後の3巻くらいの展開は、まさに、今までも物語の集大成という感じで、ホント、よかった。
てか、ここまでばらまいた伏線とかキャラとか、どれもこれもうまくつないで、よくもまぁ破綻なく畳んだなぁ、って感じ。
いやー、これ、結構すごいことだよと思うよ。
「死都」がでてきたところで、まさか「死都帰り」の暁牙城の設定が活かされると思っててなかったし、その知恵を牙城が古城に伝えるとも思ってなかった。
あるいは、凪沙が再びグレンダとチャネリングして、精神体としてアヴローラの前に現れるとは思っていなかったし、その際に「妖姫の氷蒼」を使ってアヴローラを救う、というのも想像していなかった。
いずれも第1部の頃のだいぶ前に出てきた話で、それがこの最終決戦で振り返られるというのは、大したもの。
ていうか、暁家はマジで一家総出でアヴローラ救出に関わってしまうくらい、アヴローラ大好き!ってことだよね。
正直、このあたりの「アヴローラの重要性」はすっかり忘れていたので、牙城や凪沙の振る舞いを見て、あぁ、ストブラって、始めからずっとアヴローラを巡る物語だったんだなぁ、と思い直して、素直に感心した。
それにしても、まさか「異郷(ノド)」がスペースコロニーだとは思わなかった。
天部って、ということは3人の真祖って、みんな本物の宇宙人だっただな、って。
しかも、彼らのお目付け役としてグレンダのような「龍族」もいた、ということで。
前巻で情報開示された、カインと真祖3人の友人関係とか、吸血鬼ってもともとは単に「吸血行為で栄養摂取」をしていただけで不老不死ではなかったとか、エネルギー体に相当する魔獣を自分の代わりに寄生体として取り込むことで共存共栄のために「不老不死」が実現したとか、いやー、細かい設定、よく矛盾なく描いたな、と感心していたわけだけど。
今回、それらの設定に輪をかけて宇宙とか系外惑星とか出てきて、一瞬荒唐無稽だけどどれも一応筋が通っていて。
だって、最後にヴァトラーは龍族の生き残りとともに系外惑星といわれる「東の地」に旅立っていったのだから。
もう完全にSFじゃんw
てか、吸血鬼や眷獣からして、天部の科学技術の産物なわけだし。
というか、天才科学者カインの贈り物のようなものだし。
そのカインの「巫女」なのだから、最終決戦で浅葱が活躍し続けるはずだよね。
前巻に引き続き、完全に雪菜を食っちゃってた感は否めない。
いや、もちろん、雪菜は雪菜で最後に古城のパートナーとして彼の傍らに立っているのだけど。
でも、それにしたって、いつもの決め台詞があるから無理やりそういうオチになったというだけで、物語を動かした「参謀」は完全に浅葱だった。
いやー、女帝、マジですごいよ。
でもそれも「カインの巫女」としてカインの記憶をついでいたから。
その上、「聖殲」という超・魔法wを絃神島限定!だけど使えるというのだから、もう完全にチートキャラw
その上、今回明らかにされたけど、浅葱の相棒としてシリーズの最初から登場していた「モグアイ」が、実は、カインの記憶から再現されたAIで、その意味では「ほとんどカイン」というのだから、ズルいにもほどがあるw
だって、モグアイが実はカインだったんだぜ!?
つまり、第1巻からカインも「カインの巫女」設定も、すでに稼働していたわけでw
いやー、これはね、ホント、ビックリだよ。
でもさ、それならシリーズ通じての浅葱の安定感にも納得できるし、
今回、最後にちょっとだけ出てきたけど、浅葱と古城の娘である萌葱が、未来の「暁の帝国」でまさに総帥のように振る舞っているのも理解できる。
てっきり当初は、ただの幼馴染滑り台キャラだとばかり思っていた浅葱が、最後は古城をも使いこなす「女帝」になっていたのだから。
てか、なんだかんだいって雪菜が古城に対してフラフラしていたのに対して、浅葱は最初からもう古城一択!で、ずっと尽くしてきてたわけで。
そりゃ、正妻の地位を浅葱が占めてもおかしくないよね。
でも、これにしたって、自称・正妻のラ・フォリアがいたから、浅葱がそこまで出張ってくるとは思っていなかったわけで。
そういう意味では、雪菜とラ・フォリアの影で、浅葱は最初から虎視眈々と正妻の地位を狙っていたわけで、しかもそれを実際にほぼ実現しまったのだから。
いや、マジで浅葱、すごいよ。
でも、それも「カインに見いだされた巫女」だったのだから、その時点で雌雄は決していたんだよねぇ。
で、その浅葱に比べれば、煌坂のネタキャラ化、いじられキャラ化の酷さと言ったら・・・w
まさか最終巻で煌坂よりも妃崎のほうが活躍するとも思ってなかったw
作者もヒドイよねw
でもまぁ、こういろいろあったけど、古城の心理に従えば、結局彼がシリーズを通じて別格に気を使っていたのがアヴローラだったのは、まぁ、やっぱり古城がシスコンだったからなんだろうな、と思うよね。
あれだけ凪沙ラブの古城なら、そりゃあ、アヴローラのことを一心に考えるわけで。
でもその古城の本音にも気づいている浅葱って、ホント、女将さんすぎて。
前回、12体の眷獣を従えるのに12人の「血の伴侶」が必要だ、と匂わせたわけだけど、12人もどうするんだよ?、全員と吸血行為するのかよ?と思わせておきながら、ほとんどんの人とは、古城の体組織から作った指輪経由で実行した、というのはうまく逃げたな、と思ったけど。
でも、そんな中でも、今回、きちんと吸血描写があったのが浅葱だからねぇ。
作者、どれだけ浅葱好きなんだよ!
ということで、とにかく、最終巻、面白かった。
今回、途中で龍族の秘密が出てきたときには、あ、これはストブラも、仕切り直しで「龍族編」開始か?と思っていたのだけど、あとがきには、新シリーズについては書いてなかった。
でも、「暁の帝国」のことを考えたら、新シリーズや、古城の子どもの第2世代の話とか、続編やスピンオフの可能性はまだ残っている。
ただ、あとがきで、作者が「この10年で擦り切れた」と自分を評しているのは気になって、その意味では、作者自身が、ストブラを書くのに疲れちゃったんだろうな。
多分、本人としては第1部の「真祖大戦」で終わりにしたかったのを、諸般の事情で第2部として書き継いだということなのだろうけど。
なので、しばらく休んで、違う作品を書いてみるなりしたところで、気力充実をしたら、ストブラの新シリーズに着手することもあるんじゃないかと思っている。
まぁ、天部とかノドとか龍族とか「東の地」とか、物語の根幹を支える「設定」については事実上全て書きつくしてしまったので、新しい話って難しいのかもしれないけどね。
とはいえ、仕切り直して新たな話を作ることも可能だと思うので、気長に待ちますかね。
ということで、シリーズ・フィナーレ、素晴らしかった!
前巻で、浅葱のあれこれの知略の結果、再び吸血鬼となった古城。
ザ・ブラッドの眷獣を従わせて、いよいよアヴローラ救出にために「異郷(ノド)」に乗り込むばかりとなったわけだが。
22巻って長かったな、と思いつつも、あぁ、これで終わりなのかぁ、と思うくらいには楽しませてもらえたのは確かで、やっぱりちょっと名残り惜しい・・・。
ということで、まずはスペース、空けときます。
さすはが最終巻、いつもよりも三割増しくらいの400ページの長さだったけど、一気に読めてしまったw
物語が「アヴローラ救出!」という一本道だった分、話はシンプル。
それに、古城の「血の伴侶」ヒロインズだけでなく、これまで出てきたキャラ総出の豪華さで、それもあってどんどん読めた感じ。
その分、全体的にジブリアニメwみたいな豪華さ
最後の古城と雪菜のいつもの口上は、『ラピュタ』の最後で「バルス!」って叫んでるのと変わらない気がしたw
で、どうせ、異郷(ノド)に乗り込むんだから、絶対ヴァトラーも再登場すると思っていたら、予想通り、最後にしっかり現れているしw
マジでオールキャスト!の大団円!
天部のシャフリヤル・レンだけが、ガチのラスボスとして倒されたことを除けば、真性の悪人はいなかった!という点でも、まさにジブリアニメの王道w
ということで、全体の感想は、面白かった!大満足!って感じ。
正直、第1部の終わりの「真祖大戦」では、真祖大戦といいながら相手はヴァトラーじゃん!ってことで拍子抜けしていたので、第2部が始まっても大丈夫か?と思っていたのだけど、この最後の3巻くらいの展開は、まさに、今までも物語の集大成という感じで、ホント、よかった。
てか、ここまでばらまいた伏線とかキャラとか、どれもこれもうまくつないで、よくもまぁ破綻なく畳んだなぁ、って感じ。
いやー、これ、結構すごいことだよと思うよ。
「死都」がでてきたところで、まさか「死都帰り」の暁牙城の設定が活かされると思っててなかったし、その知恵を牙城が古城に伝えるとも思ってなかった。
あるいは、凪沙が再びグレンダとチャネリングして、精神体としてアヴローラの前に現れるとは思っていなかったし、その際に「妖姫の氷蒼」を使ってアヴローラを救う、というのも想像していなかった。
いずれも第1部の頃のだいぶ前に出てきた話で、それがこの最終決戦で振り返られるというのは、大したもの。
ていうか、暁家はマジで一家総出でアヴローラ救出に関わってしまうくらい、アヴローラ大好き!ってことだよね。
正直、このあたりの「アヴローラの重要性」はすっかり忘れていたので、牙城や凪沙の振る舞いを見て、あぁ、ストブラって、始めからずっとアヴローラを巡る物語だったんだなぁ、と思い直して、素直に感心した。
それにしても、まさか「異郷(ノド)」がスペースコロニーだとは思わなかった。
天部って、ということは3人の真祖って、みんな本物の宇宙人だっただな、って。
しかも、彼らのお目付け役としてグレンダのような「龍族」もいた、ということで。
前巻で情報開示された、カインと真祖3人の友人関係とか、吸血鬼ってもともとは単に「吸血行為で栄養摂取」をしていただけで不老不死ではなかったとか、エネルギー体に相当する魔獣を自分の代わりに寄生体として取り込むことで共存共栄のために「不老不死」が実現したとか、いやー、細かい設定、よく矛盾なく描いたな、と感心していたわけだけど。
今回、それらの設定に輪をかけて宇宙とか系外惑星とか出てきて、一瞬荒唐無稽だけどどれも一応筋が通っていて。
だって、最後にヴァトラーは龍族の生き残りとともに系外惑星といわれる「東の地」に旅立っていったのだから。
もう完全にSFじゃんw
てか、吸血鬼や眷獣からして、天部の科学技術の産物なわけだし。
というか、天才科学者カインの贈り物のようなものだし。
そのカインの「巫女」なのだから、最終決戦で浅葱が活躍し続けるはずだよね。
前巻に引き続き、完全に雪菜を食っちゃってた感は否めない。
いや、もちろん、雪菜は雪菜で最後に古城のパートナーとして彼の傍らに立っているのだけど。
でも、それにしたって、いつもの決め台詞があるから無理やりそういうオチになったというだけで、物語を動かした「参謀」は完全に浅葱だった。
いやー、女帝、マジですごいよ。
でもそれも「カインの巫女」としてカインの記憶をついでいたから。
その上、「聖殲」という超・魔法wを絃神島限定!だけど使えるというのだから、もう完全にチートキャラw
その上、今回明らかにされたけど、浅葱の相棒としてシリーズの最初から登場していた「モグアイ」が、実は、カインの記憶から再現されたAIで、その意味では「ほとんどカイン」というのだから、ズルいにもほどがあるw
だって、モグアイが実はカインだったんだぜ!?
つまり、第1巻からカインも「カインの巫女」設定も、すでに稼働していたわけでw
いやー、これはね、ホント、ビックリだよ。
でもさ、それならシリーズ通じての浅葱の安定感にも納得できるし、
今回、最後にちょっとだけ出てきたけど、浅葱と古城の娘である萌葱が、未来の「暁の帝国」でまさに総帥のように振る舞っているのも理解できる。
てっきり当初は、ただの幼馴染滑り台キャラだとばかり思っていた浅葱が、最後は古城をも使いこなす「女帝」になっていたのだから。
てか、なんだかんだいって雪菜が古城に対してフラフラしていたのに対して、浅葱は最初からもう古城一択!で、ずっと尽くしてきてたわけで。
そりゃ、正妻の地位を浅葱が占めてもおかしくないよね。
でも、これにしたって、自称・正妻のラ・フォリアがいたから、浅葱がそこまで出張ってくるとは思っていなかったわけで。
そういう意味では、雪菜とラ・フォリアの影で、浅葱は最初から虎視眈々と正妻の地位を狙っていたわけで、しかもそれを実際にほぼ実現しまったのだから。
いや、マジで浅葱、すごいよ。
でも、それも「カインに見いだされた巫女」だったのだから、その時点で雌雄は決していたんだよねぇ。
で、その浅葱に比べれば、煌坂のネタキャラ化、いじられキャラ化の酷さと言ったら・・・w
まさか最終巻で煌坂よりも妃崎のほうが活躍するとも思ってなかったw
作者もヒドイよねw
でもまぁ、こういろいろあったけど、古城の心理に従えば、結局彼がシリーズを通じて別格に気を使っていたのがアヴローラだったのは、まぁ、やっぱり古城がシスコンだったからなんだろうな、と思うよね。
あれだけ凪沙ラブの古城なら、そりゃあ、アヴローラのことを一心に考えるわけで。
でもその古城の本音にも気づいている浅葱って、ホント、女将さんすぎて。
前回、12体の眷獣を従えるのに12人の「血の伴侶」が必要だ、と匂わせたわけだけど、12人もどうするんだよ?、全員と吸血行為するのかよ?と思わせておきながら、ほとんどんの人とは、古城の体組織から作った指輪経由で実行した、というのはうまく逃げたな、と思ったけど。
でも、そんな中でも、今回、きちんと吸血描写があったのが浅葱だからねぇ。
作者、どれだけ浅葱好きなんだよ!
ということで、とにかく、最終巻、面白かった。
今回、途中で龍族の秘密が出てきたときには、あ、これはストブラも、仕切り直しで「龍族編」開始か?と思っていたのだけど、あとがきには、新シリーズについては書いてなかった。
でも、「暁の帝国」のことを考えたら、新シリーズや、古城の子どもの第2世代の話とか、続編やスピンオフの可能性はまだ残っている。
ただ、あとがきで、作者が「この10年で擦り切れた」と自分を評しているのは気になって、その意味では、作者自身が、ストブラを書くのに疲れちゃったんだろうな。
多分、本人としては第1部の「真祖大戦」で終わりにしたかったのを、諸般の事情で第2部として書き継いだということなのだろうけど。
なので、しばらく休んで、違う作品を書いてみるなりしたところで、気力充実をしたら、ストブラの新シリーズに着手することもあるんじゃないかと思っている。
まぁ、天部とかノドとか龍族とか「東の地」とか、物語の根幹を支える「設定」については事実上全て書きつくしてしまったので、新しい話って難しいのかもしれないけどね。
とはいえ、仕切り直して新たな話を作ることも可能だと思うので、気長に待ちますかね。
ということで、シリーズ・フィナーレ、素晴らしかった!