「雑草詩篇 Ⅲ」から
* (頭脳から削ぎ落とされた辞書の屑)
辞書の中に「登録」されている虫。ふつうは、辞書の中にしかいない。いわゆる「名もない虫」。それゆえに、それは、無視されて、いま辞書からもこぼれ落ちる。「頭脳から削ぎ落とされた」とは、そういう意味だろう。嵯峨が積極的に削ぎ落としたのではなく、無意識が削ぎ落とす。
しかし、いったん「白紙」の上に落ちると、そういうことばがあったのだ、そういう虫がいるのだと明確になる。
「名もない存在」はない。「名もない存在」が「名前」を主張する。その「炎」のようないのちの強さ。
「虫」とはもちろん「ことば」の比喩である。
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
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私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)
* (頭脳から削ぎ落とされた辞書の屑)
すべての種類の虫がばらばらと落ちて
そこここに小さな炎が燃えあがる
辞書の中に「登録」されている虫。ふつうは、辞書の中にしかいない。いわゆる「名もない虫」。それゆえに、それは、無視されて、いま辞書からもこぼれ落ちる。「頭脳から削ぎ落とされた」とは、そういう意味だろう。嵯峨が積極的に削ぎ落としたのではなく、無意識が削ぎ落とす。
しかし、いったん「白紙」の上に落ちると、そういうことばがあったのだ、そういう虫がいるのだと明確になる。
「名もない存在」はない。「名もない存在」が「名前」を主張する。その「炎」のようないのちの強さ。
「虫」とはもちろん「ことば」の比喩である。
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
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