どさくさ紛れ(知っていますか?)
自民党憲法改正草案を読む/番外344(情報の読み方)
2020年05月01日の読売新聞( 西部版・14版) の4面(政治面)に、
「衆院選/注目区展望」
というのが載っている。いつから始まったのか、記憶は定かではないが04月29日には佐賀2区が取り上げられていた。きょうの新聞では「新潟2区」。「二階派・細田派 公認争う」という見出しがついている。
記事の内容は、あれこれ書きたくない。
私が言いたいのは、衆院選の動きがすでに始まっている。そして、それを読売新聞がすでに「紙面化(記事化)」しているということである。
知っていますか?
安倍が自民党の役員会(04月13日)で「「接触削減議員は地元で徹底を」と発言した。これは、実は「地元議員は地元に帰って、選挙運動をしろ」という呼びかけである。このことはすでに04月14日ブログに書いた。
https://blog.goo.ne.jp/shokeimoji2005/e/1ac1fd0ec6d259c9c282ca75360b97ac
これを書いたあと、何人かから批判された。いくらなんでも、いま、総選挙はないだろう、そんなことをしたら国民の反感を買う、というのである。
しかし、実際、議員は自分の名前を入れた「チラシ」をつくり、それを配るという動きも出ている。(これはフェイスブックに書いたが。)
そして、また読売新聞は「衆院選/注目区展望」という連載をはじめている。安倍支持と揶揄される読売新聞が、つまり安倍に近いと目されている新聞が、そういう連載をしている。選挙は水面下で始まっているということだろう。
コロナのために「自粛」が広がっている。05月01日の読売新聞(西部版・14版)は1面で、
緊急事態延長 首相が表明/新型コロナ 4日にも決定
をトップニュースにしている。そしてそのあと
新規の感染 減少傾向/宣言拡大2週間 死者は増加続く
という記事が並んでいる。
「緊急事態」がいつまで延長されるのか。その「期限(日付)」よりも問題なのは、どういう状況なら「緊急事態」を解除できるか、その目安が書かれていない(示されていない)ことである。
かわりに「新規感染が減少傾向」にある、と書かれている。(ただし、死者は増えているという補足がついている。)
これは、安倍の指揮(非常事態宣言拡大)によって感染者が抑制された。安倍の政治が正しいという強調である。(ただし、死者は増えているという補足がついている。)
つまり、安倍は、コロナ感染の終息が見えれば、すぐに国会を解散し、総選挙を実施するつもりなのだ。そして、そのとき安倍が国民に問いかけのは、
さまざまな批判もあったが、コロナウィルスは終息しつつある。安倍の政治が、正しかったかどうか(緊急事態宣言を発令したことが正しかったかどうか)、国民に信を問う。国民の信を確認した上で、強いリーダーシップのもとに日本経済を再建する。緊急事態が発生したら、首相がもっと強い指揮権を発揮しやすいように憲法に「緊急事態条項(2012年自民党改憲草案)」を盛り込む。それが正しいか、野党の言い分が正しいか、それを国民に問いたい。
というものになるだろう。
そして、たぶん、コロナ感染が終息しつつあるとは言え、また拡大するかもしれないという不安があれば、集会やビラ配りはできない。実施しても、多くの人が集まるとはかぎらない。いまの自粛ムードが、政治集会のような場で、一気に解消するとは思えない。
人は、さまざまな場所へ遊びには出掛けるだろうが、狭い空間へ政治意識を高めるために出掛けるとは思えない。
どうなるか。
選挙は知名度が勝負である。どうしても現職が有利だ。新人は、よほど知名度が高くない限りは勝てない。
静岡の補選が、それを証明している。野党共闘よりも、「知名度」の方が確実なのだ。きょうの「新潟2区」の見出しでは「二階派・細田派」しか出てこない。野党は、最初から切り捨てられている。もう、「二階派・細田派」のどちらかが勝つと読売新聞は予測している。そうすることで野党候補を読者の目から遠ざけている。
どんなに安倍批判が広がろうが、いま総選挙が実行されたら、安倍・自民党が大勝する。そして、そのことを安倍は「安倍・自民党が支持された」と言い直し、憲法改正(緊急事態条項の盛り込み)へと突き進む。
そういう動きが、新聞からも読み取れる。
新聞には、いろんな情報が隠されている。だから、読むのをやめられない。
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位
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