詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(45)

2020-05-01 11:59:55 | 『嵯峨信之全詩集』を読む

* (ぼくが君を失えば)

 これを嵯峨は、こう言い直す。

きみがぼくの前から消えていくと
すべての方向のなかでぼくは道に迷う

 重要なのは「前」ということばだ。きみがいるとき、嵯峨にはいつも「前」があった。「方向」というとき「東西南北」「前後左右」があるが、嵯峨は「前」のみを「方向」と無意識に定義している。
 





*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
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私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)
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どさくさ紛れ(知っていますか?)

2020-05-01 10:41:57 | 自民党憲法改正草案を読む
どさくさ紛れ(知っていますか?)
       自民党憲法改正草案を読む/番外344(情報の読み方)

 2020年05月01日の読売新聞( 西部版・14版) の4面(政治面)に、

「衆院選/注目区展望」

 というのが載っている。いつから始まったのか、記憶は定かではないが04月29日には佐賀2区が取り上げられていた。きょうの新聞では「新潟2区」。「二階派・細田派 公認争う」という見出しがついている。
 記事の内容は、あれこれ書きたくない。
 私が言いたいのは、衆院選の動きがすでに始まっている。そして、それを読売新聞がすでに「紙面化(記事化)」しているということである。

 知っていますか?

 安倍が自民党の役員会(04月13日)で「「接触削減議員は地元で徹底を」と発言した。これは、実は「地元議員は地元に帰って、選挙運動をしろ」という呼びかけである。このことはすでに04月14日ブログに書いた。
https://blog.goo.ne.jp/shokeimoji2005/e/1ac1fd0ec6d259c9c282ca75360b97ac
 これを書いたあと、何人かから批判された。いくらなんでも、いま、総選挙はないだろう、そんなことをしたら国民の反感を買う、というのである。
 しかし、実際、議員は自分の名前を入れた「チラシ」をつくり、それを配るという動きも出ている。(これはフェイスブックに書いたが。)
 そして、また読売新聞は「衆院選/注目区展望」という連載をはじめている。安倍支持と揶揄される読売新聞が、つまり安倍に近いと目されている新聞が、そういう連載をしている。選挙は水面下で始まっているということだろう。

 コロナのために「自粛」が広がっている。05月01日の読売新聞(西部版・14版)は1面で、

緊急事態延長 首相が表明/新型コロナ 4日にも決定

 をトップニュースにしている。そしてそのあと

新規の感染 減少傾向/宣言拡大2週間 死者は増加続く

 という記事が並んでいる。
 「緊急事態」がいつまで延長されるのか。その「期限(日付)」よりも問題なのは、どういう状況なら「緊急事態」を解除できるか、その目安が書かれていない(示されていない)ことである。
 かわりに「新規感染が減少傾向」にある、と書かれている。(ただし、死者は増えているという補足がついている。)
 これは、安倍の指揮(非常事態宣言拡大)によって感染者が抑制された。安倍の政治が正しいという強調である。(ただし、死者は増えているという補足がついている。)
 つまり、安倍は、コロナ感染の終息が見えれば、すぐに国会を解散し、総選挙を実施するつもりなのだ。そして、そのとき安倍が国民に問いかけのは、

さまざまな批判もあったが、コロナウィルスは終息しつつある。安倍の政治が、正しかったかどうか(緊急事態宣言を発令したことが正しかったかどうか)、国民に信を問う。国民の信を確認した上で、強いリーダーシップのもとに日本経済を再建する。緊急事態が発生したら、首相がもっと強い指揮権を発揮しやすいように憲法に「緊急事態条項(2012年自民党改憲草案)」を盛り込む。それが正しいか、野党の言い分が正しいか、それを国民に問いたい。

 というものになるだろう。
 そして、たぶん、コロナ感染が終息しつつあるとは言え、また拡大するかもしれないという不安があれば、集会やビラ配りはできない。実施しても、多くの人が集まるとはかぎらない。いまの自粛ムードが、政治集会のような場で、一気に解消するとは思えない。
 人は、さまざまな場所へ遊びには出掛けるだろうが、狭い空間へ政治意識を高めるために出掛けるとは思えない。
 どうなるか。
 選挙は知名度が勝負である。どうしても現職が有利だ。新人は、よほど知名度が高くない限りは勝てない。
 静岡の補選が、それを証明している。野党共闘よりも、「知名度」の方が確実なのだ。きょうの「新潟2区」の見出しでは「二階派・細田派」しか出てこない。野党は、最初から切り捨てられている。もう、「二階派・細田派」のどちらかが勝つと読売新聞は予測している。そうすることで野党候補を読者の目から遠ざけている。
 どんなに安倍批判が広がろうが、いま総選挙が実行されたら、安倍・自民党が大勝する。そして、そのことを安倍は「安倍・自民党が支持された」と言い直し、憲法改正(緊急事態条項の盛り込み)へと突き進む。
 そういう動きが、新聞からも読み取れる。
 新聞には、いろんな情報が隠されている。だから、読むのをやめられない。









#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位 
 


*

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Estoy loco por espana(番外篇51)

2020-05-01 08:50:27 | estoy loco por espana



Joaquin Llorens Santaの作品

もしこの形が命の運動をあらわしているのだとすれば。
下の動きは上の動きを支えているか。
上の動きは下の動きを引き出しているのか。
支えるものがあるから、上へと成長していくのか。
上へのびるものがあるから、下に隠れているものを引き出すのか。

区別はできない。
二つは融合して、いま、形になっている。

私はまた、別のことも感じる。
ホアキンの作品には、なつかしい手の感触がある。
触りたくなるあたたかな感じがある。
目で見るだけでは満足できない。
日本の「工芸品」に似ている。
「工芸品」は触って、手になじんできたとき、その美しさがよりつたわってくる。
「工芸品」は美術であると同時に「生活用品」である。

鉄と一緒に生きてきた人間だけがつくりだす美しさがある。

Si esta forma representa el movimiento de la vida.
El movimiento hacia abajo apoya el movimiento hacia arriba?
El movimiento hacia arriba provoca el movimiento hacia abajo?
Hay algo que apoyar, entonces crecerá?
Como hay algo que sube, sacas lo que esta oculto debajo?

No puedo hacer distincion.
Los dos se han fusionado y ahora estan en una forma.

También siento algo mas.
El trabajo de Joaquin tiene un tacto familiar.
Hay una sensacion calida que quieres tocar.
No puede estar satisfecho con solo mirarlos con los ojos.
Es similar a las "artesanias" japonesas.
Cuando tocas una "artesania" y la sientes en tu mano, la belleza se vuelve mas pronunciada.
Las "artesanias" son arte y al mismo tiempo "bienes vivos".

Hay belleza creada solo por humanos que han vivido con hierro.
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