詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

Estoy loco por espana(番外篇67) Miguelの作品

2020-05-26 21:20:05 | estoy loco por espana


Miguelの作品

El arte es una combinacio’n de exceso y falta.
Y su falta es mayor que el exceso.
Cuando el exceso supera al exceso, la falta aparece de repente alli’.

Es difi’cil expresar este sentimiento en espan’ol.
En Japo’n (o es mejor decir en Oriente), existe el concepto de "nada".
No es que no haya nada alli’.
Hay energi’a que produce todo.
No hay forma, pero hay energi’a para convertirse en una forma.

El trabajo izquierda recuerda el vestido de Vela’squez de una mujer en la corte.
Eso es lo que hace el bosquejo.
Y en el trabajo que hace Miguel, el interior es hueco.
Hay una dura batalla entre el exterior y el interior.
Refleja el espi’ritu de la modelo?
O refleja el espi’ritu de Miguel?
Lo veo como el espi’ritu de Miguel.
En resumen, esta es la forma que ha producido la cri’tica.
El trabajo derecho resume a una persona obligada a quedarse en casa debido al coronavirus.
Es el objeto central la forma del espi’ritu de la persona que sufre?

芸術は、過剰と欠如の組み合わせである。
そしてその欠如は過剰よりも大きい。
過剰が過剰を突き破ったとき、そこに欠如が突然あらわれてくる。

この感覚をスペイン語であらわすのはむずかしい。
日本には(あるいは東洋にはと言った方がいいのか)、「無」という概念がある。
そこには何もないのではなく、無いということがない。
すべてを生み出すエネルギーがある。

左の作品は、ベラスケスの描く宮廷の女性のドレス姿を連想させる。
それは外形がそうさせるのだ。
そして、ミゲルのつくる作品では、内部が空洞である。
外部と内部の、厳しい戦いがある。
それはモデルの精神を反映しているのか。
あるいはミゲルの精神が反映しているのか。
私はミゲルの精神と見る。
つまり、これは批評が生み出した形なのだ。

右の作品は、コロナウイルスのために家にとどまることを強いられた人を抽象化している。
中央のオブジェは、苦悩する人の精神の形か。
あるいは、家の中で向き合っている二人の精神の差異が浮かび上がらせる形か。
答えはない。
だから、見るしかないのだ。

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嵯峨信之『詩集未収録詩篇』を読む(57)

2020-05-26 11:00:52 | 『嵯峨信之全詩集』を読む

別れ

馬車の中の女の顔は
手紙のなかの言葉をおもいだしているようだ

 「中」と「なか」を嵯峨はつかいわけているのか。
 「中/なか」は「中心/焦点」でもある。つまり、「周辺」というものがある。それが、このことばの運動の「味」だ。
 嵯峨は女を見ているのではない。馬車の中の女、女の中の顔を見ている。視点の移動がある。
 同じように、女は手紙を思い出しているのではなく、手紙のなかの言葉を思い出している。意識が移動して行っている。
 「外へ」ではなく「中/なかへ」。
 この移動の重なりが、嵯峨と女を結びつけている。結びついている瞬間があるから「別れ」もある。










*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
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