福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

89.1%

2006年06月14日 |   〇メディア・IT


△6月13日ソウル広場(CBSノーカットニュース)

ワールドカップになると社会の機能が「麻痺」してしまうほど、
多くの国民がサッカーに熱中し楽しむ中南米に比べると、
韓国はまだまだ序の口(?)なのかもしれない。

しかし、「ヲタク」の住む日本などとは比較にならない「熱さ」である。

それは、テレビの視聴率を見ても容易に想像できる。

この書き込みの題名には昨夜、生中継された韓国・トーゴ戦の
「占有率」(同時間帯にテレビを見ていた家庭に限っての視聴率)
である89.1%を使ったが、新聞などで一般的によく引き合いに
出される瞬間最高視聴率でも85.0%、平均視聴率でも73.7%と
いう驚異的な数字が記録されている。

初戦でこうなのだから、今後の展開次第では、さらなる高視聴率が
記録されるかもしれない。

つまり、韓国社会がサッカーでもっともっと熱くなる可能性も十分に
ある、ということだ。

--- 正直、「ヲタク」はこの種の「熱さ」が大の苦手である。記事を
読むだけで何とも知れない息苦しさを感じてしまう。

ワールドカップに付き纏う、国家主義とまでは言えないにしても
集団主義的な熱狂が、本来、嫌いなのだ。

誤解を恐れずに書けば、「ヲタク」は、サッカーを応援する熱い
大群衆よりも、例えば、そこに紛れ込んで、ズボンのチャックを
下げ「は~は~」やっているような間抜けで悲しい変態オヤジの
「熱さ」により深い関心を抱いてしまうタイプの人間だ。

以前、「悲しい街頭応援」(1)(2)でも紹介したが、是非、
こうした記事の続報が読みたくてたまらないのだ。

--- 脱線しすぎたようだ。以下、記事を一つまじめに翻訳し
紹介しておく。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



■ 한국-토고전, 순간 최고 시청률 85.0%
韓国・トーゴ戦、瞬間最高85.0%、視聴率
(OSEN 6月14日)

종합 시청률 73.7%, 순간 최고 시청률 85.0%. 뜨거웠던
6월 13일 밤의 월드컵 축제는 우리 나라 지상파 방송의
시청률 역사도 새로 썼다.
平均視聴率73.7%、瞬間最高視聴率85.0%。国民が熱狂した
6月13日深夜の「ワールドカップ祭り」は、韓国の地上波放送の
視聴率の歴史も書き変えた

시청률 조사기관인 TNS미디어코리아가 집계, 분석한 자료에
의하면 KBS 1TV, MBC, SBS가 동시에 중계한 2006 독일
월드컵 G조 한국-토고전은 순간 최고 시청률 85.0%라는
경이로운 기록을 세웠다. 세 방송사의 시청률 합은 73.7%로
MBC가 31.4%, KBS 1TV가 26.2%, SBS가 16.1%로 집계됐다.
視聴率調査機関のTNSメディアコリアの発表によれば、KBS1、MBC、
SBSが同時中継した「2006年サッカーワールドカップ・ドイツ大会
予選G組、韓国・トーゴ戦」が、瞬間最高視聴率85.0%という
驚異的な高視聴率を記録
した。3社の平均視聴率の合計は
73.7%で、内訳はMBCが31.4%、KBS1が26.2%、SBSが
16.1%の順。

후반 종료 휘슬이 울릴 시점에 기록된 순간 시청률 85.0%는
지난 2000년 TNS미디어코리아가 시청률 집계를 시작한
이후 최고 기록이다.
試合終了のホイッスルが鳴らされた時点で記録した瞬間視聴率
85.0%は、TNSメディアコリアが同種の視聴率調査を開始した
2000年以降の最高記録
だ。

종합 시청률 73.7%는 최근 4주간의 동시간대 평균 종합
시청률 39.9%에 비해 무려 33.8%포인트가 상승한 수치이다.
또한 2002년 한일 월드컵의 한국 경기 중 가장 높은 종합
시청률을 기록했던 한국-이탈리아전의 66.7%보다도
7.0%포인트 높다.
3社合計視聴率73.7%は、最近4週間の同時間帯平均の合計
視聴率39.9%に比べ、実に33.8%も高い。また、2002年の
日韓ワールドカップ開催時、韓国の試合のなかで最高視聴率を
記録した韓国・イタリア戦の66.7%を7.0%上回った。

TV를 켜 놓은 표본 가정에서 해당 프로그램을 시청한
가구 비율을 집계하는 점유율은 무려 89.1%를 기록해
독일 월드컵 16강 진출을 고대하는 국민들의 염원이 어느
정도인지를 알게 했다. 점유율 89.1%는 밤 10시부터 2시간
동안 TV를 켜 놓은 가구 중 90%이상이 축구를 시청했다는
것을 의미한다.
また、実際にテレビをつけていた家庭で該当番組を視聴した
家庭の割合を示す占有率は、実に89.1%
に達しており、
韓国チームの決勝トーナメント進出にかける国民の期待感の
大きさを示している。占有率89.1%は、夜10時から2時間の間、
テレビを見た家庭の約90%がサッカーを見たことを意味
する。

세부적인 순간 시청률을 보면 전반 30분 토고의 선제골이
터진 시점이 81.1%, 후반 9분 이천수의 동점골이 나왔을 때가
78.9%, 후반 26분 안정환의 역전골이 터졌을 때는 82.5%를
기록했다. 또한 전반전 3개 채널의 시청률 합은 73.1%,
후반전은 81.1%로 집계돼 후반전 시청률이 전반전보다 더
높았던 것으로 드러났다.
試合中の瞬間視聴率の推移では、前半30分、トーゴの先制
ゴールが決まった時点で81.1%、後半9分、イ・チョンスが同点
ゴールを決めた時点で78.9%、後半26分、アン・ジョンファンが
逆転ゴールを決めた時点で82.5%を記録した。また、3社合計
平均視聴率は前半で73.1%、後半で81.1%を記録し、後半戦の
視聴率が前半戦より高かった。

(終わり)


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熱狂の社会的費用

2006年06月14日 |   〇芸能・スポーツ

--- 自国チームを応援する韓国の熱狂的な風景。

日本の一部には、そうした韓国人の愛国心の強さに学ぶべきだと
いう声もあると言う。

「ヲタク」としては、「愛国心」が強いからといって、そこに
合理的な思考力や市民的な公共心が自動的に伴うものでは
ないことを指摘しておきたい。

一般的に日本より格段に「愛国心」の強い韓国でも、日本と同様、
深刻な公共道徳の問題を抱えている。

日本の一部の政治家は、子どもに「国定」の愛国心を注入すれば、
日本の国力が増し、あらゆる社会問題が解決するというような
「うそ」はつくべきではない。

子どもに「国を愛せ」と教えたがる政治家や高級官僚こそ、
率先して、まず自分が日本の子どもたちを本気で愛し、「国定」
愛国心の強制に反対する愛国的な国民の意見も尊重し、日本の
自然や街や社会を真剣に愛するべきなのではないか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


△2002年、世界を驚かせた韓国の成熟した
市民意識は失墜してしまったのか。トーゴ戦が
終わった後の応援会場には、うず高いゴミの山が
残された。国民日報クッキーニュース、ク・ソンチャン記者
(写真の解説部分)

■ 쓰레기‥광란‥“외국 훌리건과 다를게 뭐냐”
…4년전 ‘감동 거리응원’ 실종
ゴミ...狂乱...「外国のフーリガンと同じじゃないか」
...4年前の「感動の野外応援」失墜
(国民日報 クッキーニュース 6月14日) 

한국 축구대표팀이 독일월드컵 첫승 직후인 14일 새벽
전국은 축제의 장이었다. 그러나 200여만명의 응원단이
휩쓸고 간 거리 풍경은 승전 감동에 흠집을 냈다. 거리응원장은
쓰레기장을 방불케 했고 일부 흥분한 시민들은 무분별하게
기물을 부쉈다. 열광적 응원은 좋지만 '될대로 되라' 식의
시민의식 실종으로 변질돼서는 안된다는 목소리가 높다.
韓国チームがワールドカップ・ドイツ大会で初勝利をあげた直後の
14日午前0時過ぎ、全国はお祭りムードに包まれた。しかし、
200万人を越すファンが押し寄せた各地の応援会場の風景は
勝利の感動に汚点を残した。応援会場はゴミ捨て場を彷彿とさせ、
一部、興奮を抑えきれないファンは無分別に器物を破壊した。
熱狂的な応援はいいとしても、それが「何でもあり」といった
市民意識の失墜へと変質してはいけないとの声も高まっている。

-以下省略-

(終わり)

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羨望と嫉妬の差

2006年06月14日 |   〇メディア・IT

6月13日、サッカーワールドカップ・ドイツ大会の韓国・トーゴ戦では、
韓国チームが見事な逆転勝利を収め国民の熱い期待に応えた。

さすがというしかない。

一方、その前日、多くの韓国人が注目した中、韓国チームとは
対照的に不甲斐ない逆転負けをくらったのが日本チームであった。

そうした関係もあってか、下記に紹介する通り、韓国のメディアでは
スポーツ紙、経済紙、一般紙、テレビを問わず、韓国の勝利を
「うらやむ」日本人の反応を伝える外信ニュースが、かなり目に
ついた。

・・ ・・ ・・

□ 日언론·네티즌 “한국은 아시아의 자랑···역전승 부럽다  
日本のマスコミ、ネット「韓国はアジアの誇り」
...逆転勝ち、うらやましい
(スポーツカーン 6月14日)
 
□ 일본, '한국의 골결정력이 부럽다'  
日本、「韓国のゴール決定力がうらやましい
(OSEN 6月14日)

□ 日"亞자존심 지킨 한국 부럽다"  
日本「アジアのプライドを守った韓国がうらやましい
(ヘラルド経済 6月14日)

□ "한국이 부럽다" 아사히 TV 워싱턴 특파원
「韓国がうらやましい」テレビ朝日ワシントン特派員
(連合ニュース 6月14日)

□ 일본, "한국 선수들 정신력 부럽다"
日本、「韓国選手の精神力がうらやましい
(SBS TV 6月14日)

・・ ・・ ・・

「ヲタク」は首をかしげる。

実際、韓国サッカーの勝利や強さに羨望(うらやみ)の感情を
抱いた日本人がそう多かったとは思えないからだ。

むしろ、韓国に対する民族的な優越感に浸っている日本人なら、
韓国サッカーの勝利や強さに対して、「羨望」ではなく、意地の
悪い「嫉妬心」を感じたりするのではないかと思う。

日本側の関連報道を注意して観察してみたが、かすかにそうした
感情が感じ取れないこともない記事の題名を一つだけ見つけた。

・・ ・・ ・・

□ 韓国、10人のトーゴに逆転勝ち=サッカーW杯
(時事通信 6月14日)

・・ ・・ ・・

これが、その記事の見出しだ。わざわざ「10人のトーゴ」を
強調しているところに、ある種、陰湿で意地の悪い感情が隠されて
いると見ることも可能だろう。

ただ、ここで、多くの日本人が韓国の勝利に羨望を感じたのか、
あるいは嫉妬したのかを探ることはあまり意味がない。

「ヲタク」が着目したいのは、「日本人がうらやむ」韓国の勝利や
成功という韓国メディアにしばしば登場する独特な表現が、
少なからざる韓国人の心情の琴線に触れる魅惑的(?)な
フレーズになっている(としか解釈できない)事実だ。

これを、複雑な対日感情の裏返し(投射)と解釈することもできるし、
単なる素朴な願望の表出と見ることも可能だろう。

韓国に対する日本人の陰湿な「嫉妬」も見苦しいが、日本人の
「うらやみ(羨望の眼差し)」を欲する韓国人の複雑な心情も、
決して健全な感情ではないという気がしている。


(終わり)



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