△19日早朝、ソウル都心「光化門」付近での路上応援風景(連合)
日本(韓国)時間、19日午前4時にキックオフしたサッカー・
ワールドカップ1次リーグの韓国-フランス戦は、1-1の同点で
引き分けとなった。
韓国チームは、強豪フランスを相手に善戦し、1次リーグ突破に
向け貴重な勝ち点「1」を追加した。
何の因果か、実は「ヲタク」もこの試合を自宅(福岡)の書斎で
テレビ観戦してしまった。当然、韓国の衛星放送(スカイライフ)を
通じての観戦だ。
そのせいで、今も目が「しばしば」している。
特別、韓国チームを応援する気持ちはなかったのだが、「ヲタク」の
虫が騒いでしかたがなかったのだ。
「ヲタク」をやるにも、けっこう体力がいるのだ。
△19日早朝、夜明け前と日の出後、ソウル市役所前広場(少年韓国日報)
それにしても、韓国サッカーの強さの秘密はいったいどこに
あるのだろう?
「ヲタク」はもともとサッカーファンではないので、技術的なことは
全くわからない。
しかし、選手たちを応援する韓国民の「熱い」関心が、その強さの
一つの大きな要因になっていることは間違いないと思う。
KBS、MBC、SBSの3大ネットワークも、韓国の試合を中心に
そろって同じ試合を中継するくらいの熱の入れようだ。各局なりに
特色ある豪華解説陣を揃え、試合ではなく解説陣の「顔ぶれ」で
視聴率を競うのだ。
もちろん、試合だけではなく連日のサッカー関連番組の集中
豪雨的な放送ぶりも3大ネットワークとも共通しており、国民の
間では一部に不満も募っているようだ。
プサンに住む「ヲタク」の妻方の親戚の一人も、サッカーのせいで
好きなドラマが見られないで困っていると妻に電話で漏らして
いたそうだ。
「ヲタク」も、事あるごとに特定の話題一色の報道に「のめりこむ」
ような韓国メディアの放送ぶりを、かねがね批判的に見ている。
しかし、そうした批判的な視点さえもが、まるで塩のような
「隠し味」として、この熱狂的な雰囲気の中に溶け込んでしまって
いるようにも見える。
何はともあれ、多くの韓国人の「熱い」声援が韓国サッカーを
後押しする強力な「力」になっていることは間違いないのだ。
日本のマスメディアの一部では、ことあるごとに兵役免除問題に
焦点を当てているが、そういう負(?)のエネルギーだけで、韓国
チームの強さを説明するには無理がある。
19日午前4時。
普段であれば、誰もがまだ寝静まっている時間帯である。
しかし、この日ばかりは、全国各地で大々的な野外応援が
繰り広げられた一方、自宅でテレビ観戦した韓国人も多かった。
以下、19日午前4時前後の韓国のアパートの様子を写真に
収めたフォトニュースを2、3紹介してみる。
韓国サッカーの強さの秘密は、熱狂的な野外応援の盛り上がりの
中だけにあるのではない。むしろ、野外応援に出かけない圧倒的
多数の国民が全国津々浦々のアパートや住宅で灯す窓明かり
一つ一つの中にこそあるのだ。
野外応援の大群衆の姿をとらえた写真は、正直、「ヲタク」の
趣味には合わず、大きな感慨を抱くこともないのだが、これらの
写真に写しだされた窓明かりには、さすがに小さな感動を
覚えてしまった。
これだけの応援を背中に感じれば、出せる力の「150%」は
出さないと「うそ」だ。
そう思うのは決して「ヲタク」ばかりではないだろう。
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△19日早朝、夜明け前のソウルのアパート(連合ニュース)
△19日早朝、夜明け前のソウルのアパート(連合)
■ 월드컵 밤샘응원
ワールドカップ、徹夜応援
(連合ニュース 6月19日)
독일월드컵 한국-프랑스 전이 열린 19일 새벽 서울 돈암동
한신아파트 주민들이 불을 환하게 밝힌채 한국팀을
응원하고 있다.
サッカーワールドカップ・ドイツ大会で韓国-フランス戦が行われた
19日の夜明け前、ソウルのトナム洞のハンシン・アパートでは、
住人たちが部屋に明かりをつけ韓国チームを応援している。
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△19日夜明け前、水原市のあるアパート(ニューシス)
■ 태극전사 응원은 가정에서도, 잠 못드는 밤
「太極戦士(韓国チーム)」の応援は家の中でも、眠れない夜
(ニューシス 6月19日)
2006 독일월드컵 한국과 프랑스 경기가 열린 19일 새벽
경기 수원의 한 아파트 단지에 불이 켜져 있다.
2006年サッカーワールドカップ・ドイツ大会、韓国-フランス戦が
行われた19日夜明け前、京畿道スウォン(水原)市のある
アパート団地の窓まどに明かりが灯っている。
(終わり)