△京郷新聞ホームページ
京郷新聞は日本からの解放直後、カトリック系の団体が母体と
なりソウルで産声を上げた。初代社長は神父さんだったという。
名称的には、1906年にフランス人神父が創刊した新聞名を
引き継ぐ形になっている。
韓国現代史の激動の半世紀間、様々な曲折を経て、現在は
社員が株主(社員保有率96%、ネイバー辞典)となり経営する
ユニークな独立系中堅新聞社として、独自の地歩を築いている。
特定の「社主(オーナー)」一族が所有し経営する全国大手3紙とは
違い、旧軍事政権の系譜を引くハンナラ党とも明確に一線を画した
同新聞の報道姿勢には、常々「ヲタク」も敬意を払って来た。
その京郷新聞が軍事政権時代の「人民革命党事件」(1975年)
の死刑囚ら8名(故人)に対する再審無罪判決や、当時、裁判を
担当した判事の名簿を報道するにあたり、軍事政権時代の自らの
過ちについて改めて反省と謝罪の意を表明した。
社説を通じて表明された同紙の潔い倫理観と使命感に、「ヲタク」は
あらためて深い感銘を受けた。
これには、カトリックという精神的バックボーンの影響があるの
かもしれない。
「ヲタク」が知る限り、1988年に創刊された「ハンギョレ新聞」を
除くとして、現在までのところ韓国の主要紙の中で、「人民革命党
事件」という韓国現代史の悲劇的事件をめぐり、自らの過去の
報道姿勢に社説を通じて明確に反省の意を表明した新聞社は、
この京郷新聞一社のみだ。
京郷新聞の姿勢には日本人の「ヲタク」としても学ばされることが
多い。
心からのエールを送る意味で、2月3日付の同社社説から
一部を翻訳練習し記録しておく。
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[사설] 역사적 과오의 규명과 참회에는 시효가 없다
[社説] 歴史的な過ちの究明と反省に時効はない
(2月2日ネット配信)
-略-
긴급조치 시대의 언론’도 역사적 과오에서 결코 자유로울
수 없다. 영구집권을 획책하며 독재체제를 강화한 유신
정권이나, 이를 ‘법치’의 이름으로 지탱해준 법원·검찰·
경찰을 비판·질타하기는커녕 오히려 더욱 강경한 목소리로
‘불온세력 척결’을 강조하기 일쑤였다. 언론은 그 어떤
권력기관 못지 않게 유신정권 유지의 한 축을 담당했던
셈이다. 경향신문도 예외가 아니다. 우리는 이미 수차에
걸쳐 지난날의 잘못을 참회하고 반성한 바 있다. 이번
기회를 빌려 다시 한번 유신시절을 포함해 군사독재정권
시절 내내 언론 본연의 소명과 책무를 다하지 못했던
점을 통렬히 뉘우치고 국민과 독자들께 용서를 구하고자
한다.
維新政権時代のメディアも歴史的な過ちから決して自由ではない。
メディアは、永久政権を画策し独裁体制を強化した維新政権や、
これを「法治」の名の下に支えた裁判所や検察、警察を
批判するどころか、逆にさらに強硬な論調で「不穏勢力の
剔抉(てっけつ)」を強調することに余念がなかった。
メディアは他のどんな権力機関にもまして維新政権を維持
する支柱の役割を担ったのだ。京郷新聞も例外ではなかった。
我が社は既に何度か過去の過ちを悔い、痛切なる反省の意を
表明して来た。しかし、この機を借り、今一度、維新政権期を含む
軍事独裁政権時代の全期間にわたり、言論本来の使命と責務を
全(まっと)う出来なかったことを痛切な思いで反省し、国民と
読者の前に赦しを請いたいと思う。
불행했던 과거의 상처를 치유·극복하기 위해 많은 방안
들이 논의되고 있는 모양이다. 법원의 재심 요건을 완화하고,
특별법을 제정하며, 억울하게 피해를 입은 사람들이나 그
가족들에게 적절하게 보상하는 것 등이 바로 그것이다.
하나같이 긴요하고도 시급한 조처들이다. 그러나 그에
못지 않게, 아니 그것보다 훨씬 중요한 것은 가해자랄 수
있는 해당 법관·검사·경찰관·언론인들이 진심으로 피해자
들에게 사죄하고 용서를 빌어야 한다는 사실이다. 그 참회와
사죄는 결코 부끄러운 일이 아니다. 오히려 진정한 화해에
이르기 위한 값진 노력으로 존중받을 것이다.
現在、不幸な過去の傷を癒し克服するため、様々な方策が
論議されている。再審の要件緩和や被害者やその家族らに
適切な補償を行うための特別法制定などがそれだ。全てが一様に
急を要する大切な措置ばかりだ。しかし、それらの措置に劣らず、
いや、さらに重要なのは、加害者ともいえる当該事件の裁判官や
検事、警察官、言論関係者らが心から被害者に謝罪し赦しを
請わなければならないという事実だ。真心から行われる反省や
謝罪は決して恥ずかしいことではない。むしろ、真の和解を
達成するための貴い努力として尊重されるだろう。
진실화해위가 ‘긴급조치 판사’들의 명단을 공개하고, 경향
신문이 ‘긴급조치 검사’들의 면면을 보도하는 까닭은 결코
특정인을 비방·음해하거나 지난날의 케케묵은 그늘을 들추어
공연히 평지풍파를 일으키기 위해서가 아니다. 그것은 그
같은 광기와 야만의 시대를 두 번 다시 만들지 않기 위해서,
만에 하나 그런 불의가 닥쳤을 때 어떻게 행동할 것인지에
대한 실천적 규범을 만들기 위해서이다. 우리가 역사를
배우고 익히는 이유도 바로 그 때문이 아닌가. 역사적 과오의
처벌에는 공소시효가 있으나 과오의 규명, 참회와 사죄에는
시효가 없다.
真実と和解のための現代史整理委員会が維新政権時代の判事
名簿を公開した。京郷新聞がその名簿を報道するのは、決して
特定の人物を誹謗中傷したり、古くさい時代の暗部を暴露し
いたずらに社会に波風を立てることに目的があるのではない。
狂気と野蛮が横行した時代を二度と繰り返さないため、そして
また、万が一にもそうした不条理が再び我が身に迫り来た時、
我々が取るべき行動の実践的な規範を打ち立てるために敢えて
報道に踏み切ったのだ。我々が歴史を学ぶ理由がまさにそこに
あるように。歴史的な過ちの処罰には時効があるが、過ちの
究明や反省、そして謝罪には時効がない。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)/語学・英会話