福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

日本式用語清算の今

2008年11月28日 |  〇文化・歴史

河川敷を意味する韓国語の「고수부지(高水敷地)」が日本式の
漢字語であることを理由に、固有語の「둔치」への言い換えが
進んできたことを、韓国の新聞(電子版)を読んでいて、今日、
初めて知った。

日本のサイトで少し調べてみると、確かに日本語で一般に「河原」や
「河川敷」と言われている河川横の敷地が、土木などの専門用語で
「高水敷(こうすいじき)」、あるいは「高水敷地」と呼ばれている
ことが確認できた。

どの外国語についても言えることだろうが、特に日本語と特殊な
関係を持つ韓国語(朝鮮語)を学んでいると、母語である日本語に
ついて学ぶことが多々ある。

今日、日本人の「ヲタク」が、上に記したような日本語の特殊な
専門用語を学ぶきっかけになったのは、日本式表現の言い換えを
テーマにした中央日報の短い記事だった。

今日の翻訳練習の課題に選んでみた。

なお、折に触れ記していることだが、「ヲタク」が見るに、韓国語で
使われている社会・人文・理工用語等のおよそ95%以上が日本式
漢字語であるという「不都合な」事実を、ここでも再度指摘して
おかねばなるまい。

実は、その「95%以上」が意味する歴史や現実を直視しない限り、
韓国社会が過去の日本帝国主義の呪縛から精神的に解放される
ことはないのではないか、と「ヲタク」は考えている。

日本式用語の大海の中で当たり前のように日本式用語を用い
思考し表現しながら、その現実には目を閉ざしたまま、ごくごく
一部の日本式用語のみを恣意的に取り出し、(場合によっては
別の日本式用語に)「清算」するなどという精神的営みは、どう
考えても生産的とは言えず、ある意味では自らの歴史や現実を
糊塗するための自慰的な茶番劇でしかない。

こうした営みを民族主義の発露と言うとするならば、それは
あまりにも悲しい民族主義だ。

しかし、そうした欺瞞的な民族主義が必要とされ続けているのも、
現代韓国社会の偽らざる精神風景なのだ。

今後とも「ヲタク」は、韓国語を通じて「ヲタク」の知らない多くの
日本語を学び続けて行くしかなさそうだ。




△「オイッ!評論家気取りはやめろって
何度言ったらわかるんだッ!

なに?毎日、昼寝ばかりしてるやつから
言われたくはない、だと?
うるさいッ!オレは生まれつき夜行性なんだヨッ!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

■[우리말 바루기] 대절요금제(?)
[正しい韓国語を使おう] 貸切料金制(?)
(中央日報 11月28日)

언론 보도에 따르면 서울시는 내년부터 외국어를 할 수 있는
운전기사가 관광객을 안내하는 택시 제도를 도입할 계획
이라고 한다. 또한 바가지 요금 시비를 없애기 위해 시간 또는
일 단위로 택시를 이용할 수 있는 '대절요금제'와 공항에서
약속 장소까지 안내하는 '픽업 서비스'도 만든다고 한다.
관광객에게 좋은 인상을 줄 수 있는 정책이라고 생각된다.
報道によれば、ソウル市は来年から外国語が話せる運転手が
観光客を案内する新しいタクシー制度を導入する計画だという。
また、運賃の不当請求の問題をなくすため、時間・日数単位で
タクシーが利用できる「貸切料金制」と、空港から約束の場所まで
案内する「ピックアップ・サービス」も新たに導入するとのこと。
ソウルのイメージアップにつながる政策だと言える。

그런데 명칭과 관련해서는 조금 더 생각할 필요가 있다.
'대절(貸切·かしきり)'은 일본어의 한자를 우리 식으로 읽은
것이다. 물론 일본에서 쓰는 말이라고 해서 한꺼번에 모두
없애기는 어렵다. 그러나 '고수부지'가 '둔치'로, '노견'이
'갓길'로 짧은 시간 안에 정착한 것처럼 조금만 더 신경을
쓴다면 일본어투 대신 우리말이 자리 잡도록 할 수 있다.
しかし、その名称については再考の余地がある。「대절(貸切)」は
日本語の漢字語を韓国式に読んだものだ。もちろん、日本で使わ
れている漢字語を韓国語から全て取り除くことは難しい。それでも、
「고수부지(高水敷地)」や「노견(路肩)」といった表現に替わって
「둔치(河川敷)」や「갓길(道の脇)」といった固有表現が短時間に
定着したように、もう少し工夫しさえすれば日本語式用語に替え
韓国式の表現を根付かせることもできるのだ。

서울시 같은 공공기관에서 어떤 명칭을 제정하면 그
영향력이 매우 크다. 사람들은 그 명칭을 더 자주 대하게
되고 쉽게 따르게 된다. 그래서 더 조심할 필요가 있다.
1995년 국어심의회에서 의결된 일본어투 순화 자료는
'대절' 대신 '전세'를 쓰도록 권장하고 있다.
ソウル市のような公共機関が名称を考案すれば、その影響力は
大きい。人々は新しい名称に接する機会が増え、自然に口にする
ようになる。だからこそ名称決定に格別の配慮が必要なのだ。
1995年、国語審議会が編纂した「日本式用語醇化資料」では、
「대절(貸切)」を「전세(専貰)」に言いかえるよう奨励している。

(終わり)


韓国情報 - 海外生活ブログ村     ← 応援のクリックをお願いします。