木曜日の夜、錦糸町のトリフォニーで新日本フィルの定期を聴いた。
本来、小澤征爾が指揮する予定であったが病気の為に、音楽監督クリスティアン・アルミンクが、そっくりプログラムを引き継いで代わりに指揮台に立った。
入り口では、一回公演券の差額払い戻しを行っていた。
小澤だと14000円だがアルミンクだと7000円になる。これが市場価値の差であろうか。
軽快なスメタナの「売られた花嫁」序曲で始まったが、次のブラームスは、ヴァイオリン協奏曲と交響曲第一番のオーソドックスなプログラム。
何十年も前に、初めて小澤征爾の演奏を聴いたのは、フィラデルフィアのアカデミー・オブ・ミュージックでのボストン交響楽団でのブラームスの交響曲(何番か記憶にない)だったので、このシーズン最後の演奏会に期待していたのだが仕方がない。
しかし、アルミンクも大変な熱演で、小澤の代役を無事に果たしたと言う満足感であろうか、楽団員と嬉しそうに喜びを分かち合っていた。
日本に大分慣れたのか、この頃アルミンクのお辞儀の仕方も日本人のようになってきている。
三大ヴァイオリン協奏曲の一つと言われて最初に聞いたクラシック音楽の一つが、このブラームスの協奏曲で、レコードで何度も聞いたが、バービカンでアンネゾフィー・フォン・ムター独奏・ロンドン交響楽団のコンサートを聴いた記憶がある。
今回のソリストは、久方ぶりのドイツの大型女流ヴァイオリニストと言われるアラベラ・美歩・シュタインバッハーで、ベノワ・ロランの弓はムター個人から貰ったものだと言う。
この曲はブラームスがオーケストラ部分を過剰に緻密に書き音量でソロのヴァイオリンの音色を押さえたりその上厄介な箇所が多くて、ソリストが最も体力を消耗する曲だと聞いていたが、アラベラは実に優雅に素晴しい音色を日本音楽財団から貸与されているストラディヴァリュースから紡ぎ出し観客を魅了した。
ギドン・クレーメルを筆頭に実に個性的な演奏スタイルで舞台を動き回るヴァイオリニストなど色々居るが、アラベラは、実に端正なスタイルで美しいボーイング、舞台姿が何とも言えないほどエレガントで感動的である。
交響曲第一番、ベートーヴェンの第十番だとも称される悲劇的な雰囲気の大曲だが、運命との戦いがテーマとも言われ、とにかく、メリハリの効いた重厚な曲で、新日本フィルが本当に上手くなったなあと思えるほど燃えていた。
先月のコンサートで、アルミンクが今回の代役を意図して意識的にプログラムをブラームスに切り替えて演奏したが、あのブラームスの音楽がこの最後の第一番で凝縮したような感じがして聴いていた。
クラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」6月号に、「音楽の力で、あなたを「誘惑」します」と言うタイトルで、クリスティアン・アルミンクのインタビュー記事が載っている。
今年は「誘惑SEDUCTION」で、これまでは、「愛LOVE」「生LIFE」「信FAITH」と毎年そのシーズンのテーマを決めてプログラムを組んでいることを紹介しているが、これも面白いが、やはり、毎年コンサート形式のオペラをプログラムに組んでいることも大変な特質である。
今年は、ワーグナーの「ローエングリン」で、大いに期待が出来る。
定期も演奏回数が減って、小澤指揮の回数が年一回と減ってからは、小澤征爾のオーケストラと言う感じが少しづつ薄れて来ていて、今は、アルミンクの新日本フィルになった感じである・
定期の半分はアルミンクが振っているが、プレトークを含めてアルミンクの新日本フィルへの貢献は極めて大きい。
本来、小澤征爾が指揮する予定であったが病気の為に、音楽監督クリスティアン・アルミンクが、そっくりプログラムを引き継いで代わりに指揮台に立った。
入り口では、一回公演券の差額払い戻しを行っていた。
小澤だと14000円だがアルミンクだと7000円になる。これが市場価値の差であろうか。
軽快なスメタナの「売られた花嫁」序曲で始まったが、次のブラームスは、ヴァイオリン協奏曲と交響曲第一番のオーソドックスなプログラム。
何十年も前に、初めて小澤征爾の演奏を聴いたのは、フィラデルフィアのアカデミー・オブ・ミュージックでのボストン交響楽団でのブラームスの交響曲(何番か記憶にない)だったので、このシーズン最後の演奏会に期待していたのだが仕方がない。
しかし、アルミンクも大変な熱演で、小澤の代役を無事に果たしたと言う満足感であろうか、楽団員と嬉しそうに喜びを分かち合っていた。
日本に大分慣れたのか、この頃アルミンクのお辞儀の仕方も日本人のようになってきている。
三大ヴァイオリン協奏曲の一つと言われて最初に聞いたクラシック音楽の一つが、このブラームスの協奏曲で、レコードで何度も聞いたが、バービカンでアンネゾフィー・フォン・ムター独奏・ロンドン交響楽団のコンサートを聴いた記憶がある。
今回のソリストは、久方ぶりのドイツの大型女流ヴァイオリニストと言われるアラベラ・美歩・シュタインバッハーで、ベノワ・ロランの弓はムター個人から貰ったものだと言う。
この曲はブラームスがオーケストラ部分を過剰に緻密に書き音量でソロのヴァイオリンの音色を押さえたりその上厄介な箇所が多くて、ソリストが最も体力を消耗する曲だと聞いていたが、アラベラは実に優雅に素晴しい音色を日本音楽財団から貸与されているストラディヴァリュースから紡ぎ出し観客を魅了した。
ギドン・クレーメルを筆頭に実に個性的な演奏スタイルで舞台を動き回るヴァイオリニストなど色々居るが、アラベラは、実に端正なスタイルで美しいボーイング、舞台姿が何とも言えないほどエレガントで感動的である。
交響曲第一番、ベートーヴェンの第十番だとも称される悲劇的な雰囲気の大曲だが、運命との戦いがテーマとも言われ、とにかく、メリハリの効いた重厚な曲で、新日本フィルが本当に上手くなったなあと思えるほど燃えていた。
先月のコンサートで、アルミンクが今回の代役を意図して意識的にプログラムをブラームスに切り替えて演奏したが、あのブラームスの音楽がこの最後の第一番で凝縮したような感じがして聴いていた。
クラシック音楽情報誌「ぶらあぼ」6月号に、「音楽の力で、あなたを「誘惑」します」と言うタイトルで、クリスティアン・アルミンクのインタビュー記事が載っている。
今年は「誘惑SEDUCTION」で、これまでは、「愛LOVE」「生LIFE」「信FAITH」と毎年そのシーズンのテーマを決めてプログラムを組んでいることを紹介しているが、これも面白いが、やはり、毎年コンサート形式のオペラをプログラムに組んでいることも大変な特質である。
今年は、ワーグナーの「ローエングリン」で、大いに期待が出来る。
定期も演奏回数が減って、小澤指揮の回数が年一回と減ってからは、小澤征爾のオーケストラと言う感じが少しづつ薄れて来ていて、今は、アルミンクの新日本フィルになった感じである・
定期の半分はアルミンクが振っているが、プレトークを含めてアルミンクの新日本フィルへの貢献は極めて大きい。