僕がインターネットでの日韓交流を最初に試みたのは、
MSNのコミュニティであった。
しかし、その試みは見事に空振りに終わった。全くと言っていいほど
会員もできなかった。
そこで、日本人でも簡単にコミュニティが開設できたヤフー・コリアの
「メール同好会」(2002年サービス廃止)に日本人運営者を一つの
売りにして、日本語や日本に関する「質問教室」を前面に掲げ
コミュニティを開設した。
交流の中心を、日本語や日本に関する「よろず質問受け付け」に
置いたのである。
その方針が功を奏したのか、かなりの韓国人が興味を示してくれて、
加入者は1000名に近づく程までに増えた。
その時以来、インターネットを通じた僕の日韓交流の基本は、
韓国人会員の日本や日本語に関する質問に答え、また、僕の
ほうから韓国語について質問をして教えてもらうという「相互学習」に
置いてきた。
先日、カフェに次のような日本語の解釈に関する質問があった。
「”私は一人きりでブランド品を眺めつつ自己を深めている
のよ”をいうなら止めないが、ブランドを介して<つるむ>
楽しさに浮き足だっているだけという気がしてならない。」
僕自身、韓国語の専門家でもないし、この種の質問は正直、
かなりの難題である。
しかし、だからこそ、こうした質問に答えていく事が僕自身の勉強に
つながって来たと言える。日本に暮らしている以上、こうした質問を
受け、答えようとでもしない限り、「韓国語でどう言えばいいの
だろう」などと頭を捻らせることもないのだから。
答えを準備し、確認する過程で、妻に尋ねたり(夫婦円満のため
最小限に自制)、インターネットで韓国語の使用例を調べたりする
こともいい勉強になる。
この質問については、僕なりに次のような韓国語訳をして見た。
"나는 혼자서 브랜드제품을 바라보면서 내 내면세계를
가꾸고 있는 거야". 이렇다면 말릴 생각은 없지만
사실은 브랜드를 통해서 " 부화뇌동"하는 즐거움에 제정신을
잃고 있는 것 뿐이라는 생각이 안들수가 없다.
理想としては、この僕の韓国語訳を、さらに添削してもらえればと
思うが、現状では、そこまで活発な会員相互の学習の場には
至っていない、というのが実情だ。