△校舎内の踊り場から見たプサン湾方面
(1)(2)と続けた草梁小学校見学の記録もこれで最後。
■ パソコンと大型モニター
ある意味で、今回の草梁小学校見学で最も「ヲタク」が驚いた
のは、教室の中の様子だった。
もちろん、各教室は全て施錠されていたので、「ヲタク」は各教室の
前と後ろのドアの窓ガラス越しに中をのぞいただけだ。
さて、「ヲタク」が驚いたことに、草梁小学校では、全ての教室の
前方に大型の液晶モニターが設置されており、さらに、教員用の
パソコンも完備されていた。
過去、釜山高校の一部見学でも肌で実感したことだが、韓国は
日本以上に教育条件・環境整備にお金を使っている。
「ヲタク」は、今回の草梁小学校見学でも、「教育立国」にかける
韓国社会の熱い思いをひしひしと感じずにはいられなかった。
釜山高校にしろ草梁小学校にしろ、条件や環境面だけを見た
場合、「ヲタク」の子どもたちが通っている福岡県内の公立学校より、
格段に優れている。
韓国社会のいい意味での教育熱には、日本人「ヲタク」としても
学ぶべきところが多い。
個人的には、是非、日教組の奮起を促したいところだ。
■ 監視カメラ
草梁小学校の敷地内の2か所で監視カメラの「撮影案内」を
目にした。
一つは学校暴力防止用。
もう一つは、学校暴力防止と言うより、駐車場監視用のものだった。
駐車場を監視するカメラはサムスン製だった。
■ 給食
草梁小学校の給食は、校舎右手の建物で調理されている
ようだった。
△ドアには「ここは食べ物を作る清潔な区域です」の文字が
写真では見えにくいが、入口付近には、調理員に対する衛生
関連の注意書きなどが掲示されていた。
■ 新体操部
草梁小学校の塀に張られた横断幕には、「体操部員募集」の
文字が。横断幕の画像を見ると、新体操も含まれているのかも
しれない。
(終わり)
△草梁小学校全景
次に、草梁小学校の校舎内を中心に記録する。
■ 廊下と学級案内
決して新しくはない校舎のはずだが、塗装や床張りなどに細心の
注意が払われており、きわめて清潔である。
△3年某組生徒数24名
教室横に置かれた下足入れの上には、学級案内なる額入りの
写真が掲示されていた。
△6年某組生徒数26名
総じて1クラスの生徒数は20人代の中盤。
「ヲタク」が予想していた以上に、草梁小の教育条件や環境はよい。
△教室横の下足箱
生徒たちは、教室までは下足で来るようだが、掃除が行き届いて
いるのか、廊下も総じて清潔である。
そう言えば、韓国の学校には専門の清掃員が複数、配置されて
いると聞いた覚えがある。
■ 便所
当然、便所もきわめて清潔。
便器もピカピカだ。
■ 展示・掲示物など
△生徒作品
校舎内を見学して感じたのが、展示物や掲示物の多さである。
ここでは、ごく一部を記録する。
「From ”I”」「 From ”Now”」「 From ”Small”」の「3F運動」の
提唱など、大人社会でもりっぱに通用するものだ。
ついつい「ヲタク」も立ち止まって、読みながら「教育」を受けて
しまった。
また、「プサンの自慢ベスト10」などは、生徒に自然に郷土愛を
抱かせる効果的な掲示物だろう。
12月の独立運動家のポスターも目についた。
「ヲタク」が共感を感じる感じないは別として、こうした形の
愛国教育は、「独立運動」を建国物語の中核に据えている
韓国の学校では、なくてはならないものなのだろう。
(続く)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)
△プサン市立草梁小学校
2009年冬のプサン訪問では、思いがけずも草梁小学校の
校舎内外を見物して回ることができた。
△校門横に貼られた学校施設利用規則
草梁小学校は、他の韓国の学校同様、一定の規則の下、地域
住民に対し、かなりオープンな開放方針を持っている。
△訪問者を歓迎する表示
驚いたことには、訪問者を歓迎する看板まであった。
△玄関前にも歓迎の看板
ただ、さすがの「ヲタク」も、校舎内の見学は、少しばかり気が
引けた。
しかし、妻をはじめ、妻の兄弟、姪や甥を含め、知っているだけで
10人近い「ヲタク」の親せきが通った小学校でもあるし、まんざら
縁のない学校でもないので、蛮勇を奮い無断で立ち入らせて
もらった。
以下は、項目別に記録した「ヲタク」の草梁小学校見学記
(非公式)である。
■李舜臣像
学校正面には豊臣秀吉の水軍を打ち破った李舜臣将軍の銅像が
建っている。
近づいて見ると、李舜臣像の横には亀甲船のモニュメントも
据えてあった。
9割方想像上の姿だとは言え、韓国人の脳裏にしっかり刻印
された戦闘船のイメージ通りのモニュメントだと言える。
立ち去る前に、「ヲタク」は李舜臣像の真下に立ち、プサン湾
方面を見渡してみた。
プサン駅や周辺のビルに遮られ、「ヲタク」の目線では海は
見えなかった。
■ 中庭
中庭にはきちっと整備された木々やベンチがある。
これだけを見ても、子どもたちの学習環境に細かい配慮が
なされていることがよくわかる。
手洗い場には、「この水は飲めない水です」との注意書き。
■学校図書館
冬休み中にもかかわらず、学校内の図書館は開放されていた。
△下足は図書館前で履き替え
下足は、図書館前で履き替えるようになっていた。
(続く)
△奥華子「恋手紙」韓国版
2009年冬のプサン訪問で、長女(高1)がCDを1枚買っていた。
奥華子の「恋手紙」なる「ヲタク」には全く未知の音楽世界。
韓国版だが、14500ウォン(約1200円)で売られている。
日本で購入するより、かなり割安なのだそうだ。
それにしても、長女のCDに「恋」の一文字を見てドキッとしたのは、
なぜだろう・・・。
正月の今日、「ヲタク」は、一人の男子から長女あてに届いた
年賀状の内容を入念にチェックした後、「恋人は大学に行ってから。
それも福岡、北九州近辺のやつしかダメだッ」と、口癖になって
いる言いつけを、再度、念押ししておいた。
「お父さんに似た男にしなさい」とは、今回は言わなかった・・・。
ちなみに、「ヲタク」は、今回のプサン訪問では、南浦洞の音楽店で
「오래된 라디오(古いラジオ) No.1 Pop Hits in 70's-80's」なる
3枚組のCDを購入した。
車のカーステレオで聴くためだ。
「ヲタク」が中学生の頃持っていたラジカセに似た表紙の写真にも
好感を感じたが、恋心溢れるバラード調の名曲が多く含まれて
いた点も気に入った。
この3枚組CDの内容で、あえて韓国らしい点と言えば、映画
「シュリ」の中で使われたキャロル・キッドの「When I Dream」が
含まれていたところか。
(終わり)
2009年冬のプサン訪問で、「ヲタク」は、草梁洞にある
日本国総領事館を見学に行った。
長女は、その昔、母親に連れられ滞在期間の延長手続きの
ため、ここを訪れたことがあるはずだが、実は、「ヲタク」には
初めての訪問だった。
△日本領事館の塀
塀の高さには驚いた。
ゆうに5mはありそうな物々しい塀だ。
△日本領事館の塀
結局、「ヲタク」は領事館の塀の高さに驚いただけで、入口も
わからないまま引き返すことにした。
あるいは、年末の休日で閉館中だったのかもしれない。
△赤囲みは日の丸
ところで、ある意味で、頑丈な壁にも似たこの高い塀は、
これまでの日韓関係の象徴だ。
「ヲタク」が見るに、この塀が低くなることは、これからも、当面、
ありそうにはない。
日韓関係の一面の現実を見せつけられたような気持になった
「ヲタク」に、冬のプサンの風は一層冷たく感じられた。
(終わり)
△釜山華僑協会事務所の晴天白日旗
2009年冬の草梁洞では、生まれて初めて中華民国の
「青天白日旗」をまじまじと見た。
△釜山華僑協会事務所入口
プサン中華街の一角にある釜山華僑協会事務所に掲揚された
旗だった。
また、釜山華僑小学校の小さな小さな校庭には、中華民国から
送られた運動具が置かれていた。
△釜山華僑小学校
政治的に中華民国を応援する気はないものの、2009年冬の
プサン中華街には、心の中で小さく「中華民国ファイト!」と
叫ぶ「ヲタク」がいた。
△釜山華僑中学の校庭で遊ぶ子どもら
同じ日、「ヲタク」は、小さな子どもたちが小学校ではなく
中学校の校庭で遊ぶ姿を目にした。
あるいは、中学校の隣に併設された華僑幼稚園の園児たち
だったのかもしれない。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)
△2009年冬の釜山中華街
2009年冬のプサン訪問でも、「ヲタク」は3食のチャプチェパ
(炒肉飯)を賞味することができた。
3泊4日(船中1泊)という短い日程の中で3食もチャプチャパを
賞味したのは、例によってわけがある。
昨年の冬に立てた「プサン中華街の全ての店でチャプチェパを
賞味する」という計画を実行するためだ。
「ヲタク」の粘着質な性分については、すでに、当ブログで
折に触れ紹介済みだ。
しかし、何よりも肝心なことは、ただ単純に「ヲタク」は
チャプチェパが好きなのだ。
2009年の冬も、「ヲタク」は、ささやかな感動と小さな
幸せをかみしめながら、3軒の中華料理店で大好物の
チャプチェパを食べた。
・・ ・・
■ 長春芳(通算6軒目)
まずは、長春芳。
ここでは、店の写真を撮り忘れてしまっていた。
今回のプサン訪問では、多数のミスショットを含め700枚近い
写真を撮ったにもかかわらず、なぜか、長春芳の写真は撮り
忘れている。
本当に心残りである。
△某中華料理店
同じ中華街の某中華料理店では、1度目は「時間が早いから」と、
そして日を変えた2度目は「時間がかかるから」と言って、昼食を
断られた。
一般に、韓国では1人では食事しにくい店が多いのは事実だが、
2日にわたって2回連続、食事できなかったのは、今回が初めてだ。
ただ、店の名誉のために弁護するとするならば、1度目の拒否は、
11時30分頃店に入った「ヲタク」に対し、単に12時からしか
営業しないという事実を告げただけで、2度目の拒否は、他に
グループ客がいるので、急ぐのなら他の店に行った方がよいという
親切心から出た忠告だった可能性もある。
いずれにしろ、長春芳に入ったのは、その2度目の拒否に会った
直後。
△長春芳のチャプチェパ。写真左に1皿目の甘ダンゴが見える。
他に4、5人連れの客が数組いたが、長春芳はこころよく
「ヲタク」を迎え入れてくれた。
そして、サービスの揚げ物の甘いダンゴを、2皿もくれた。
△完食まぎわのテーブル
1皿目をおいしそうに食べた「ヲタク」をちゃんと見ていて
くれて、サービスしてくれたのだ。
もしかすると、過去数回、この店で食事したことのある
「ヲタク」の顔を、覚えてくれていたのかもしれない。
長春芳では、チャプチェパもおいしかったが、それ以上に、
甘い揚げダンゴのサービスがうれしかった「ヲタク」であった。
正直、目が微妙にウルっときた瞬間だった。
・・ ・・
■ 「鴻盛坊」四つ角店(通算7軒目)
プサン中華街の中央四つ角に面した店だ。
今回、賞味したチャプチェパは、美味な上に、とにかく
量が多かった。
また、料理を待つ時間に飲むウーロン茶は、寒い冬には
特においしい。印象に残るお茶だった。
・・ ・・
■ 「鴻盛坊」大通り前店(通算8軒目)
大通りに面した正門(上海門)横にも鴻盛坊がある。
四つ角の店とは何らかの関係があるのだろう。
しかし、料理は全く違っている。
メニューに「炒肉飯」とある通り、この店のチャプチェパには
肉が多く入っていた。
その分、5500ウォンと値は高めだが、肉好きの「ヲタク」に
とっては、申し分のない美味だった。
(終わり)
2009年冬の「ヲタク」のプサン訪問記は、いきなり帰国便の
話題から始まる。
12月31日午後、「ヲタク」と上の子2人は、日韓高速船を使い
プサン港から福岡市の博多港に帰国した。
△JR九州ビートルのHPより
その日は、日本海に寒波が押し寄せるあいにくの天候で対馬
海峡の波が若干高く、日韓高速船の全ての便が「条件付き運航」と
なっていた。
△乗船ゲートの電光表示
「ヲタク」家族が乗船した午後2時15分出港予定のコビー230
便は、出港が30分ほど遅れた。
△乗船通路
それでも、晴天のプサン港には大した風も吹いておらず、
「ヲタク」家族に危機感は全くなかった。
それどころか、前日の天気予報で寒波の来襲を知っていた
「ヲタク」本人は、むしろ、高速船が出港することに安堵感さえ
覚えていた。
△乗船直前の長男(中2)と長女(高1)
乗船直前に通路の窓から撮影した関釜フェリーの写真からも、
当日のプサン港の様子がよく見てとれる。
空は透き通るような青。
△コビー号の乗船通路から関釜フェリーを撮影
港だから当然なのだろうが、海も静かなものである。
△釜山大橋(左)とロッテ百貨店(右)<コビー号の船窓から撮影>
上記写真は、コビー号乗船後、船窓から撮影した釜山大橋と
ロッテ百貨店の様子。
△北港大橋の橋脚
コビー号が出港した後も、「ヲタク」は、建設工事中の北港大橋の
橋脚を撮影するなど、余裕満々だった。
船が対馬海峡に出ても波は思ったほど高くなく、気持ちよく
博多港まで走ってくれるものとばかり思って、「ヲタク」は座席で
寝込んだ。
出港後、1時間半くらい経っていたのだろうか。
右隣に座っていた長女(高1)から、いきなり肩を揺すられ
起こされた。
長男(中2)がおう吐していると言う。
見ると、長女の右の座席に座った長男が、うつ伏して吐いている。
いつの間にか波も高くなっており、船もかなり揺れていた。
その後、あわてて紙袋を準備したり、長男を便所に行かせたりと、
ほぼ満席の船室の中、ちょっとした「修羅場」が演出された。
「ヲタク」は、手持ちのハンカチと乗務員からもらったウェット
ティッシュを使いながら、長男の座席付近の汚物をきれいに
拭きあげた。
さいわい、長男の右隣の男性客や彼の荷物には汚物の被害は
及んでいなかった。
長男は、便所から出た後、便所横の狭い空間に意識を失った
ように倒れこんだ。
そうこうしていると、おせっかいなオヤジが登場し、「私はこういう
のに慣れています」とか何とか言いながら、いきなり「ヲタク」の
左手を取り、力いっぱい脈を押さえ始めた。
「ヲタク」が、ちょっと不機嫌な声で「痛いですッ」と言うと、
「子どもさんにもこうしてやれば効きますよ」とか何とか言い
ながら放してくれた。
オヤジも気が動顛していたようだが、悪気(わるぎ)がないことは
わかっていたので、いただいた水のお礼を言いながら引き取って
もらった。
△倒れこんだ長男の足
結局、「ヲタク」は、その後、コビー号が博多港に着くまでの
約1時間、長男の足元に座ったまますごした。
気がついた頃には、「ヲタク」は汗だくになっており、自分まで
船酔いする始末・・・。
そういう中、長男の足を撮影したのは、「ヲタク」の意地だ。
(終わり)