熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

枝垂れ梅も椿も急に咲き始めた

2008年03月18日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   急に暖かい日が続いた所為か、庭の花が一斉に咲き始めた。
   私の庭の枝垂れ梅は、何時も、一番遅く咲くので待ち遠しかったが、今、満開である。
   八重のほんのりとしたピンクが優雅で美しく、一寸癖のある香りがするのだが、小さな苗木を買って来て最初に植えた木だから、かれこれ、25年も私の庭で咲き続けている。
   桜やさくらんぼ、源平梅などの花木を植えたが、大きくなり過ぎて枯れたり虫が付いたりして切ってしまったが、梅は、成長の遅い木なので、今、やっと、2.5メートルくらいの大きさになって丁度良い加減である。
   二本同時に植えたのだが、一本は、周りの木が大きくなって木が込み合った所に植えた所為もあって、枝が少しづつ枯れて貧弱になってしまった。梅は日当たりでないとダメなので、植え替えるべきだったが時期を失してしまったのが残念で、後悔している。

   梅といえば、当然、水戸の偕楽園で、私も二度ばかりシーズンに出かけて、素晴らしい梅を鑑賞して来たが、とにかく、人が多くて風情を楽しむなどと言った感じではないので、その後は行っていない。
   他には、京都の北野天満宮や湯島天神ぐらいしか行っていないのであまり知らないのだが、近くでは成田山新勝寺には時々出かけたり、公園の梅を観賞したりすることがある。
   私は、学生の頃やそれ以降、京都や奈良の古社寺を歩いていたので、そんなところにひっそりと咲いている梅の花が好きで、風雅な梅の香りに包まれながら何も考えずに静かに時間を過ごすのが楽しみでもあった。
   
   梅は、菅原道真であまりにも有名で、鎌倉時代に飛び梅の伝説まで生まれたくらいだが、相当昔に中国から伝来して、本来、花と言えば桜ではなく梅であったし、平安時代に愛でて歌に読まれるのも梅の方が多かったようである。
   外国では、欧米でもそうだが、梅の木や花を見た記憶がないし、キューガーデンでも見たようには思えない。
   薔薇が好きで、ワビスケ椿や東洋蘭等には興味を示さない西洋人には、梅の魅力は分からないのかも知れない。
   やはり、この木は、中国や日本のような東洋的な風情を濃厚に持った花木のような気がする。
   桜の花などは、ストレートに人々を魅了するが、梅は、どちらかといえば控え目で、風雪に耐えた古木の風格など見ていると、何処となく精神性を帯びたような気がしてしまう。
   
   梅と同時に、椿が、同じ様な華やかなピンクの花をつけて咲き乱れている。
   一子ワビスケに加わって、ワビスケの太郎冠者と匂い椿の港の曙で、いずれも花が比較的小さいが、一緒に咲くと一挙に庭全体が明るくなる。
   先に咲いていた大輪の曙椿やポンポンダリヤのような花形の乙女椿とは一寸違った雰囲気だが、白と赤の中にあって、ピンク系統の椿が一番優しい感じがする。
   一挙に咲き誇っているのが、白と赤がぶちになった天ヶ下で、赤い花弁の淵を白く象っている玉之浦と一重の赤花で凛とした小磯が咲き始めた。
   他の椿の蕾の花弁の先が少し色づき始めたので、もうすぐ、咲き揃うであろう。

   草花では、クロッカスが最盛期で、ムスカリも、スノードロップも、ハナニラも咲き始めた。
   これらは皆、植えっぱなしの草花だが、少しづつ株が増えている感じである。すみれは、まだ、小葉が出始めたところである。
   牡丹が葉と蕾を出し始め、芍薬が、ピンク色の芽を出し始めたが、昨年数株増やして植えたので、今年は賑やかに咲きそうな予感がする。
   急に、私の庭も動き出した。春になると雑草が急に伸びて困るが、花の咲く喜びには変え難い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする