詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

brokeback mounten

2006-01-24 14:36:37 | 映画
中国人監督が作る西部劇(カーボーイもの)ということで完成する前から話題を呼んだ映画。しかもカーボーイがゲイという異色作。
しかしこれはきわものではなく、とてもすばらしい作品。
brokeback mountenの自然が美しい。空気の透明感、冷たさまで伝わってくる。
冷え込んだ夜、テントのなかで体を寄せ合って眠ったことから衝動的に始まった二人の行為がやがて恋愛にかわり、深い友情にかわるまでを丁寧に描写している。山の中での伸びやかな感情の発露と、街での感情・欲望を隠した生活の対比や、二人の行為を目撃した妻の苦悩も切々と描いている。
この映画がなによりもすばらしいのは、友情を失ったあとで深く友情を意識すること、そしてその深みが肉欲を超えた恋愛に変化すること描いていることだ。この瞬間、heath ledgerの母親は二人の関係を受け入れる。息子にとってjack gyllenhaalが大切な人であったことを受け入れ、二人を受け入れていることを伝えることだ。
ang leeらしい、温かい感情が映画にとてつもない深みを与えている。
コメント
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