韓国メディアでは、一コマ漫画で政治を風刺する「만평(漫評)」と
呼ばれるジャンルが確立している。
日本の四コマ漫画などと比較すると、一般的に韓国の風刺漫画は、
非常に辛らつで「ヲタク」的な感覚で言えば「どぎつい」ものも多い。
「ヲタク」の好きなMBCラジオの「3金クイズ」も、笑わせてくれるのは
いいが、どぎついと言えばけっこうどぎつい。
両班(貴族)を叩き笑いのネタにしたタルチュム(仮面劇)の伝統を
持つ韓国の政治風刺は、その「どぎつさ」で言えばむしろ欧米の
感覚に近いのかもしれない。
今日、ネイバーニュースを見ていると、フロントページの一角に
「穏やかならぬ」風刺画が掲載されているのが目に入った。
△3月20日ネイバーニュース
走っている熊(?)の顔は誰が見ても一目でわかる現職大統領の
ものだった。
正直、「表現の自由」とは言え、あまりに「悪乗り」しすぎている
のではないか、と思いながらも、ついつい風刺画をクリックして
しまうところが「ヲタク」の悲しいサガなのか。
△3月20日付けハンギョレ新聞(訳責「ヲタク」)
今年末の大統領選挙を見据えながら、つい最近、ハンナラ党を
離党し新しい政治勢力の糾合に乗り出したソン・ハッキュ前京畿道
知事と、ソン前知事の離党劇を露骨に批判したノ・ムヒョン大統領が
主役だ。
ただし、ノ大統領の名前は入っていない。韓国人なら名前を入れ
なくてもこの熊(?)が誰なのかはすぐわかる、ということか・・・。
また、重要な脇役として、ノ大統領と激しい(?)非難合戦を繰り
広げたあげく、今年の1月中旬に大統領レースから公式に下馬
したコ・ゴン前首相も死人(?)として登場している。
さらに、人間ではないが、そりを引く犬の目つきや表情もなかなか
いい味を出している。
韓国のどぎつい風刺画にはあまり感心していない「ヲタク」で
あるが、このハンギョレ新聞の風刺画に限っては、ノ大統領には
失礼ながら、思わず笑ってしまった。うまい具合に「ヲタク」の笑いの
つぼを刺激してくれたのだ。
そればかりか、この風姿画が妙に印象に残ってしまい、ラジオで
関連ニュースが出ると、ニュースを聞きながら、また思い出し笑い
までしてしまった。
もちろん、このブログに記録しながらも笑ってしまった。
最後に一言。
ノ大統領、ごめんなさい!
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)/語学・英会話