福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

中国の人名・地名をめぐって(3)

2005年10月20日 |   〇世界を読む

韓国語における中国の人名・地名。

なかなか一筋縄ではいかないものだ。

今夜、スカイライフでMBNニュースを見ていたら、「中国の人名・
地名(1) (2)」で触れた「内蒙古」の話題が偶然、出てきた。

ところが、MBNニュースでは内蒙古について、네이멍구でも
내몽고でもない내몽골という表現を使っていた。

あわてて、ヤフーコリアのウェブ文書検索でヒット数を確認して
みると、次のような結果が出た。

네이멍구(ネイモング:中国音)   3,040

내몽고(内蒙古:韓国語の漢字音)   59,400

내몽골(内モンゴル:韓国語音+モンゴル語音)   2,430,000

なんと、내몽골のヒット数が圧倒的に多いではないか。

内モンゴルは、現在、中国の自治区に編入されているとは言え、
本来はモンゴル(旧外蒙古)とともにモンゴル人の居住地である
ことに変わりはない。人口だけを見ると、モンゴルに住むモンゴル人
より、中国(内モンゴル)に住むモンゴル人の方が多いという
不条理な逆転現象を見せている。

きわめて政治的な問題になるが、いつの日にか、チベットや
ウイグルの独立問題と同様、内モンゴルとモンゴルの統一問題も
東アジアを緊張させる問題として浮上してくるかもしれない。

いずれにしろ、今後、内モンゴルについては、中国音の네이멍구
ではなく、モンゴル音を尊重した내몽골を使おう、と僕も思う。



 ← 応援のクリックをお願いします。


韓国語で「底引き網」って

2005年10月19日 |  〇語彙と表現

今日の翻訳練習(日→韓)で課題に選んだのは、今年、日本海で
異常発生している巨大くらげによる漁業被害についての記事。

その中で、ひっかかったのが「底引き網」と「定置網」という用語
だった。

こういう用語は、まず、一般的な日韓辞典には出ていない。

英語を介した「日-英-韓」で探す手もあるが、やはり難しいだろう。

そこで、僕が、まず、取った方法は、ネイバーで漢字直訳調の
저인망(底引網)」を検索してみることであった。

すると、なんと、これが見事にヒット。正解だった。

定置網も同じく「정치망(定置網)」でかたがついた。

実は、以前、これとは全く逆の経験をしたことがあったので、
ピンと来たのだ。

もうずいぶん前の話になるが、「연승어선」という韓国語を調べる
のにかなり苦労したことがある。あの時は、確か、英訳も調べた
りと、かなり手間取った記憶がある。

しかし、この「연승어선」、もしやと思ってハエナワの漢字を確認して
拍子抜けしてしまった。やはり「ハエナワ(延縄)漁船」のことだった。
つまり、「연승」の正体とは、「延縄」を韓国語読みした言葉だったのだ。

日本語の韓国語翻訳で困ったときには、この漢字直訳調で正解に
たどり着けることも多い。僕なりの経験を通じて得た一つの
「浅知恵」だ。



韓国情報 - 海外生活ブログ村     ← 応援のクリックをお願いします。


イムさんと仏様の関係

2005年10月19日 | 【日常の韓国】

日本語を勉強している韓国人会員の方が、カフェで、
ちょっとおもしろい話を披露されていました。

カタカナで韓国人のイム(林)さんという人の名前を書いて
いて、「イ」と「ム」の字間が詰まっていたせいもあり、
それが漢字の「仏」に見えてきたそうです。

一度、「仏」に見えてしまうと、字間をあけてきちっと
書き直しても、カタカナの「イム」が漢字の「仏」に
見えてしまい、しかたがなかったそうです。

こういうのを錯視というのでしょうか・・・

考えてみれば、文字の構成自体は同じと言えば同じです
から、錯視と言うのも変な話なのかもしれません。

いずれにしろ、僕自身としても、これから「イム」さんと
「仏」様が重なってしまいそうで、しかたありません。



 ← 応援のクリックをお願いします。


発展モデル1位は日本

2005年10月19日 |   〇日韓関係

・고이즈미 일본 총리의 야스쿠니 신사참배 파동 등으로
반일감정이 고조돼 있지만 선진국으로 진입하기 위한
발전모델로는 일본(26.7%)을 가장 많이 선택했고,
이어 미국(18.5%), 독일(9.1%), 스웨덴(5.2%) 등이었다.
「小泉首相の靖国神社参拝問題の影響などで反日感情が
高まっているが、韓国が先進国入りするための発展モデルとしては
日本(26.7%)を挙げた人が最も多く、以下、アメリカ(18.5%)、
ドイツ(9.1%)、スウェーデン(5.2%)などが続いた。」
(連合通信)

・특히 20대의 33.5%가 일본을 꼽았다.
「特に20代の33.5%が日本を選んだ。」
(キョンヒャン新聞)

・・・・・・・・・・

これは、10月18日、「韓国先進化フォーラム」という団体が
韓国ギャラップ社に依頼し、20歳以上の男女1002名を対象に
実施した「先進化についての国民意識調査」の結果を伝えた
報道の一部だ。

韓国社会が様々な分野で日本を参考にし、日本の技術を導入し
ながら、その後追いをしていることは、社会の大方が認める
暗黙の了解事項ではあるのだろうが、日本を「発展モデル」として
挙げた人が、こんなに多いとは、正直、驚きだった。

特に社会全般にわたって複雑な対日感情が存在する中、
社会的な経験に乏しく、より観念的で民族主義的な傾向の強い
20代で、「発展モデル」として日本を挙げた人が3割を超えている
というのも、少々意外だった。

一方、同じ調査で、先進国を「100」として見た韓国の先進国度を、
政治や政府、企業、金融、大学、科学技術、スポーツ等等・・・、
様々な角度から自己評価した結果、平均で「58.6」という数字が
出たという。

日頃の韓国メディアによる自国礼賛調の報道の多さや、世界
10位に迫ろうとしているGDPなど、韓国経済の実力から考えても、
こんなに低い自国評価が下されていることにも驚いた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

コリアフリークを自称する僕ではあるが、韓国社会理解の道は、
まだまだ遠いと言わねばなるまい。

(終わり)


 ← 応援のクリックをお願いします。 


韓国の靖国関連報道

2005年10月18日 |   〇日本を読む

小泉総理の靖国神社参拝問題を伝える韓国の報道がかまびすしい。

韓国政府や韓国内の動向を伝える報道が日本より多いのは当然の
ことだが、中国の動向を伝える報道も日本よりずっと詳しい印象を
受ける。

また、震源地(?)である日本の動向についても、ほぼ日本国内の
報道に匹敵する量と質の情報を提供してくれるのがありがたい。

特に助かるのが日本の主要新聞社の論調などを分析し、総合して
伝えてくれる日本発の外信記事だ。

日本国内で数種類の新聞を読み比べたりしない僕などから見ると、
とても便利で貴重な情報源となる。

例えば、日本の主要新聞社5社の10月18日付け社説の論調に
関する記事が、18日の午前中には、韓国のインターネットメディアで
読めたりする。

連合通信は、
日언론 고이즈미 야스쿠니참배 비판
(日本のマスコミ、小泉首相の靖国参拝批判)
という見出しで、日経、朝日、読売、毎日、産経の各社社説の論調を
整理して紹介した。

参拝に対して批判的な社説を掲載した4社(日経、朝日、読売、
毎日)の論点を中心に紹介していたが、参拝支持の立場を鮮明に
している産経の「一国主義的」な論調についても紹介していた。

竹島問題と違い、この靖国問題については、韓国のメディアでも
事実を冷静に伝えるというスタンスが基調になっているので、今の
ところ安心して接することができる。


 ← 応援のクリックをお願いします。


日本のベストセラーを韓国語で

2005年10月17日 |   〇日韓関係



これは中級以上の人にしか、お勧めできない学習方法だが、
自分が読みたい日本のベストセラーを、韓国語で読むっていうのも、
かなり効果的な独学方法だと思われる。

先日、<「にあんちゃん」だって!?>の記事でも書いたとおり、
日本のベストセラーは、ほぼ全て韓国でも翻訳本が出されるし、
韓国に旅行に行った時にでも買えばいい。もちろん、韓国に
知り合いでもいれば、宅配で送ってもらうこともできる。

写真で紹介したのは、「五体不満足」の韓国語版だ。

資料としては、ちょっと古いが、まあ、こうして手元に残っていた
だけでも幸いだ。

実は、たまる一方の本を整理する必要に迫られた僕は、
30代の半ばに一大決心(?)をして、かなりの量の本を
ダンボール箱につめ込んで古本屋に売り払ってしまった。
確か、10箱前後はあったと思う。中には1箱50円、あるいは
値が付かず、ただで引き取ってもらった本も多かった。

その時、はじめから売れないとわかっていた韓国語の本は、
ほとんど捨ててしまった。この「五体不満足」は、幸いにも、玄関
近くに置いた靴箱兼本棚の片隅に、捨てられずに残っていた。

最近は、以前のように本が増えていないので、当面、この本は
捨てずにとって置くことになると思う。

この本の場合、日本での初版発行が1998年の10月、韓国語版の
初版発行が1999年4月になっている。つまり、日本でブームに
なって、すぐ韓国語版が出された格好になる。

この1冊だけで全てを語ることはできないが、大体、半年くらい
待てば日本のベストセラーの韓国語版が読めるようになると
考えていいのではないかと思う。



僕の場合は、日本語版はいっさい買わず、韓国語版のみを買って
来たが、まだ、韓国語版を読破する自信のない人は、虎の巻
代わりに、日本語版もあわせて買っておくと、けっこう楽しい
勉強になるのではないだろうか。

本当に読みたい本ならば、かなり高いモチベーションで韓国語の
勉強にも取り組めること、間違いなしだ。



 ← 応援のクリックをお願いします。 


韓国人も間違える韓国語

2005年10月17日 |  〇4言語表示等

カフェで翻訳練習をしながら、以前、何度か韓国人会員から数字の表記に
ついて注意されたことがある。

例えば、1万5000人を1만5000명と訳してはいけない、と。 만5000명が正しい
表現だと・・・。

確かに、韓国語では1万の「1」は原則的に、いや、ほぼ絶対に発音される
ことはない。

ただ、個人的には、そうは言っても、表記する場合は、1만5000명のように
「1」を表記する場合もあるんじゃないかな、と少しひっかかりを感じながらも、
韓国人会員の言うことだからと思い、確認しないままで来ていた。

そして、今日、翻訳練習に取り組んだ記事の中で、また1万代の数字が
出てきたので、少し気になって妻に聞いて見ると、やはり「1」は書かないと
言われた。

만5000명か1,5000명としか書かない、というのだ。

この際、はたして「1」を表記するのかしないのか、はっきりさせたいと思い、
妻といっしょに韓国語表記の用例をインターネット上で検索しながら調べてみた。

すると、この問題については、なんと外国人である僕の視覚的な感覚の方が
正しかったことが確認された。

つまり、만5000명という表記がインターネット検索(主に記事)でほとんど
見つからない一方、1만5000명という表記の方が、むしろ、新聞の見出しや
記事の中では、一般的に多く使用されていることが判明したのだ。

1万ウォンでも1万2000台でも同じような結果が出た。

そこで僕たちは、結局、新聞記事などでは、数字を表記する場合、数を明確に
表記する必要性から、韓国語では発音しない1万の「1」を明示して表記して
いる、という結論(あくまで仮説)を出すに至った。

・・・・・・

今後、1万を含んだ翻訳の練習で、「1」は書かない、と韓国人会員から
注意されたら、新聞などの見出しや記事では、数字を明確に表記するために、
「1」をつけることが多いようですよ、と自信を持って答えることにしよう。 

 

 ← 応援のクリックをお願いします。


「にあんちゃん」だって!?

2005年10月14日 |   〇在日コリアン

■ 니안짱·행복을 찾는 니노
ニアンチャン・幸せを探すニノ
(韓国日報 10月14日付け)

・・ ・・

いやぁ・・・この記事にも驚かされたなぁ。

見出しからもわかるように、この記事は日本の「にあんちゃん」、
ブラジルの「幸せを探すニノ」、そして韓国の「저 하늘에도 슬픔이
(ユンボギの日記)」の三つの作品についての回想や紹介が
中心だった。しかし、そういう物語は決して遠い世界の話ではなく、
現代の韓国にも、今もなお厳しい貧困の中を生きている人々が
大勢存在している事実に思いを馳せながら、そういう人々を
置き去りにしたまま、富める人々が享受している「幸福の質」を
問い直すことが、真の主題となったメッセージ性の濃い記事であった。

それにしても「にあんちゃん」だなんて・・・

この本は、昭和20年代の末、佐賀県の炭鉱町を舞台に、
両親をなくした四人の兄弟姉妹がおりなす日常を、末っ子の
小学生がつづった日記が元になっている。彼女を暖かく見守った
担任教師の手から出版社へと移ったその日記が「にあんちゃん」と
いう題名で1958(昭和33)年に出版され、たちまちベストセラーに
なったのである。

貧しくとも希望を失わず、周囲の協力にも助けられながら、
たくましく生きる兄弟姉妹の生活をつづった素朴な日記は、
家族や人間のぬくもりを伝えるヒューマンな応援歌ともなり、
戦後の貧しい時代を歯をくいしばりながら生きていた同時代の
多くの日本人の共感を呼び起こした。

1959(昭和34)年には今村昌平監督のメガホンで映画化も
されている。

作者家族が在日韓国人だったということもあってか、この日記は
韓国でも大きな注目を集め、翻訳本もかなりの人気を集めたようだ。

そういう意味では、「にあんちゃん」は海峡を越えた応援歌とも
なったのである。

実は、僕は、1980年代末のプサンで、この「にあんちゃん」の
翻訳本を買っている。現在、手元にないし、読んだかどうかも
はっきり覚えていないが・・・。

この「にあんちゃん」に限らず、日本のベストセラーは、ほぼ全て
韓国語に翻訳されてきたと言っても過言ではないだろう。

現在でも韓国では、合法・非合法を問わず(!?)日本の小説が
たくさん紹介され、広く人気を得ている。

今年に入ってからも、ソウルにある韓国最大の書店であるキョウボ
文庫で販売された月間「小説ベスト100」(2005年6月)の中に、
日本人作家の小説(翻訳本)が27冊も入り、韓国人作家の22冊を
追い抜いたことが新聞紙上で話題になっていた。
(僕が確認した記事は2005年7月4日付けの中央日報の記事)

・・・・・・・・

翻訳本とは言え、日本の小説をこれだけたくさん読んでくれて
いる国が、日本以外に、はたして存在するだろうか?


 ← 応援のクリックをお願いします。 


中国の人名・地名をめぐって(2)

2005年10月14日 |   〇世界を読む

前回、「中国の人名・地名をめぐって」の記事で、韓国の外来語、
特に中国と日本の漢字による人名・地名についての現地音中心の
表記原則について書いた。

ところで、その関連記事の翻訳練習の中で僕が使った「네이멍구
(内蒙古)」という表記について、ある韓国人会員の方から、「내몽고
(家蒙古)」という韓国語音表記の方がいいという指摘を受けた。

韓国文教部の表記原則に則れば、네이멍구が望ましい表記で
あることは間違いないが、慣用的に慣れ親しんだ내몽고という
表記も許容されている。

こういう時、便利なのがYahoo!Koreaのウェブ文書検索だ。

この検索で表示される、当該の単語を含んだ文書のヒット数が、
特定の韓国語表現についての使用頻度や使用の実態をつかむ
一つの目安になるのだ。

例えば、「内蒙古」に関わる上記の2種類の表記については、
それぞれ、次のようなヒット数を記録した。(10月14日現在)

・・ ・・

네이멍구   2,970
내몽고      59,800

・・ ・・

やはり、会員の指摘の通り、慣用的な韓国語音による내몽고表記の
方が圧倒的に多い。現地音表記の原則があるとは言うものの、
実際には、「内蒙古」については、まだまだ慣用的な韓国語音に
よる表記の方が一般的に多く使われている。あるいは、慣用的な
表記による文書が多く目に付く実情にあることがわかる。

ただ、やはり地名表記一般ついては、北京や上海のように、使用
頻度の高い地名から、徐々に現地音表記中心にシフトして行って
いるのではないかと思われる。

それを裏付けるように、地名に比べ「慣用」の影響を受けにくい
現代人の人名については、次に紹介するYahoo!Koreaのヒット数を
見ても、文教部の原則が、時代が新しくなるにつれて徹底してきて
いることがわかる。


<Yahoo!Korea ウェブ文書ヒット数> 
(※上から日本語-現地音-韓国語音 10月14日現在)

四川
쓰촨 73,700
중국 사천 156,000

重慶
충칭 66,300
중국 중경 127,000

大連
다롄 58,900
중국 대련 180,000

北京
베이징
2,540,000
북경 2,160,000

上海
상하이 1,350,000
상해 2,450,000

南京
난징 135,000
남경 319,000

青島
칭다오 276,000
중국 청도 354,000

天津
톈진 140,000
중국 천진 263,000

黄河
황허 2,240
황하 160,000

揚子江
양쯔강 54,000
양자강 70,900

胡錦涛
후진타오 409,000
호금도 1,430

江沢民
장쩌민
207,000
강택민 14,300

小平
덩샤오핑 73,600
등소평 93,000

毛沢東
마오쩌뚱 4,290
모택동 132,000

 

 ← 応援のクリックをお願いします。


ハナコさんだって?びっくりするなぁ・・

2005年10月14日 |   〇日本を読む

次に紹介するのは、インターネットでニュースを読んでいて、いきなり
僕の目に飛び込んできた見出しだ。10月13日付でヘラルド経済
新聞が伝えた記事だ。

커리어우먼 ‘하나코상’을 잡아라
(キャリアウーマン「ハナコさん」をつかめ ※太字部分はもとの
記事の通り)

購買意欲旺盛な独身のキャリアウーマンをねらった商品開発が活況を
呈している日本の市場動向を伝える記事だ。

「ハナコさん」とは、女性雑誌「Hanako」を愛読するリッチな(?)独身
女性を指して、「バブル」の末期に作られた新語だった。
バブルがはじけ、世の中がリストラに突き進むのを尻目に
「ハナコさん」たちはちゃんと世代交代を果たし、現在も健在だと
いうことなのだが、まさか、こんなことまで韓国の記事を通じて
知らされようとは・・・

韓国のニュースのなかで、日本関連の記事が出ていると、
普段は全く関心のない分野の記事にまで、ついつい目を通して
しまうことが、よくある。

結果的に、僕自身の日本社会に関する知識が、少しだけ豊かになる。


 ← 応援のクリックをお願いします。 


韓国語で中国語を学ぶ

2005年10月13日 |   〇中・露・越語



プサンから列車に乗り、中国まで旅してみたい。

これは、僕が20代の頃からひそかに心に暖め続けている夢だ。

まだまだ簡単には叶いそうにない夢だが、いつか必ずやって来るその日に
備えて、ひまひまに中国語の勉強もやっている。

しかし、ここは根っからの韓国語オタク。

ただ単に中国語を勉強するだけではオタクの名がすたると言うもの。

韓国の中国語学習書を通じて、韓国語の勉強もかねながら中国語を勉強
するところに、オタクならではの「知的快感」がある

もちろん、発音や発声の基礎はテープなどを通じ、中国人の声から学ぶ以外に
はないが、基礎的な文法や語彙の学習については、韓国の中国語学習書で
十二分に間に合う。

ある程度身に着けた第1外国語を通じ、第2、第3の外国語を学ぶと、
いろんな相乗効果が生まれ、軌道に乗れば楽しいものだ。(もちろん、二兎を
追ったあげく一兎も物にできずに終わる危険性もあるが。)

今、使っているのは「韓・中/中国語単語集」。

分野別にまとめられた
3500個の単語に、それぞれ簡単な例文が中韓対訳で
提示されている。



とは言え、僕がこの中国語単語集を開くのは、かれこれ二、三ヶ月ぶりの
ことになる。

中国語検定試験で3級に合格した次の段階で、準2級に一度失敗し、壁に
ぶつかったまま、もう何年間も足踏みを続けている状態だ。

最近、めっきりモチベーションも減退している。

中国語は、韓国語や日本語、あるいは日韓両言語の関係性を知る上でも、
大変刺激に満ちた言語だ。特に、現代中国語と日本語の漢字使用における
共通性と相違性は、日韓の漢字使用をめぐる共通性や相違性に、別の
視点から光を当てることにもなり非常に興味深い。

今後とも、何とかモチベーションを切らさずに、少しずつでも勉強を続けて
いけたらと思う。

・・・・・・・・・・

そのうち、必ずやプサン発の国際列車に乗って、大連あたりまで旅行できる日が
やってくるだろう。その時、より楽しい旅をするためにも・・。

がんばろう!



(終わり)


中国の人名・地名をめぐって

2005年10月12日 |   〇世界を読む

10月12日、中国が2度目の有人宇宙船の打ち上げに成功した。

その関連ニュース(日本語)の韓国語訳に挑戦したのだが、
日本の中国関連記事を韓国語に訳す場合、やっかいなのは
中国語の発音を知らないと韓国の正書法に則った翻訳が
不可能な部分があるということだ。

いや、仮に知っていても英語のハングル表記の場合と同じような
困難さは解消されないだろう。

つまり、韓国語では、古代の人名や地名を除き、現代の中国の
人名や地名、その他固有名詞については、現代中国語の発音に
基づいたハングル表記をすることが明確な原則になっている
のである。(漢字をカッコ書きし併記する場合もある。)

この原則は、アジア大会(86年)やソウル・オリンピック(88年)と
いう大きな国際行事の開催を前に、1986年1月、韓国文教部が
告示した「外来語表記法」に基づいている。

結局、僕は韓国の中国発外信報道を参考にしながら、記事で
使われていた関連用語を次のような形で韓国語表記した。

선저우(神舟) 6호
네이멍구(内蒙古) 자치구
주취안(酒泉) 위성발사센터
원자바오(温家寶)총리
페이쥔룽씨(費俊竜,40)와 녜하이성씨(聶海勝,41)  

ご存知の通り、日本の場合は「相互主義」にのっとり、韓国の人名・
地名に関しては韓国語の発音を尊重したカタカナ表記、漢字名
併記を原則としているようだが、中国の人名・地名については漢字の
まま表記し、日本語読みすることを原則としている。

こうした日本語の習慣になれた者からすれば、韓国語における中国の
人名・地名に関する表記法は、ずいぶんとやっかいなものだ。

見方によれば、韓国語における中国の人名・地名表記は、日本語に
おける韓国の人名・地名表記に似ていると言えないこともない。

シェンチョウ(神船)6号
ウェン・チャーバオ(温家宝)首相

例えば、韓国式の中国関連表記をまねれば、こういう日本語表記に
なるということだ。

ベトナムの事情はよく知らないが、例えばホー・チミンの漢字名は
「胡志明」だし、日本でも自他の漢字文化をとりあえず無視し、
現地音を尊重した韓国式のやりかたを全面採用したとしても、
慣れてしまえば大した不都合はないのかもしれない。

ちなみに、北朝鮮のほうは、朝鮮語による報道を確認した限りでは、
日本の人名・地名は韓国と同じように日本の漢字読み(発音)を
基準にしているが、中国の人名・地名については、日本と同じく
漢字の自国読み方式をとっている。

東洋三国(四国)における自国以外の国の人名・地名をめぐる
漢字読みに関する三つの方式。

つまり、現地読み尊重(韓国)と相互主義(日本、北朝鮮?)、
それに自国読み中心(中国)。そのいずれをとっても、それぞれに
一長一短があるのは明らかだ。

同じ漢字文化圏に属していながらも、いや、そうであるからこそ
余計に難しいのが、この人名・地名問題だと言えるだろう。


<関連資料>
 

외래어 표기법 (문교부 고시 제85-11호) 1986년 1월 7일
外来語表記法(文教部告示、第85-11号)1986年1月7日

제4장  인명, 지명 표기의 원칙
第4章 人名・地名表記の原則

제2절  동양의 인명, 지명 표기
第2節 東洋の人名・地名表記

제1항  중국 인명은 과거인과 현대인을 구분하여 과거인은 종전의
          한자음대로 표기하고, 현대인은 원칙적으로 중국어
     표기법에 따라 표기하되, 필요한 경우 한자를 병기한다.
第1項 中国の人名は過去の人物と現代人を別け、過去の人物は
     従来の(韓国語による)漢字音通りに表記し、現代人は
           原則的に中国の(漢字音による)表記法に則り表記するが、
     必要な場合漢字を併記する。

제2항  중국의 역사 지명으로서 현재 쓰이지 않는 것은 우리
     한자음대로 하고, 현재 지명과 동일한 것은 중국어
          표기법에 따라 표기하되,필요한 경우 한자를 병기한다.
第2項 中国の歴史的地名で現在使われていないものは韓国語の
           漢字音で表記し、現在の地名と同じものは中国の
     (漢字音による)表記法に則り表記するが、必要な場合は
     漢字を併記する。

제3항  일본의 인명과 지명은 과거와 현대의 구분 없이 일본어
          표기법에 따라 표기하는 것을 원칙으로 하되, 필요한
          경우 한자를 병기한다.
第3項 日本の人名と地名は過去、現在とも日本語(の漢字読みに
          基ずく)表記法に則り表記することを原則とするが、必要な
          場合は漢字を併記する。

제4항  중국 및 일본의 지명 가운데 한국 한자음으로 읽는
          관용이 있는 것은 이를 허용한다.
第4項 中国及び日本の地名の中で、慣用的に韓国の漢字音で
     読んでいるものについては、これを許容する。

<보기> 東京 도쿄, 동경                京都 교토, 경도
          上海 상하이, 상해              臺灣 타이완, 대만
          黄河 황허, 황하

<例>東京 京都 上海 台湾 黄河



韓国情報 - 海外生活ブログ村     ← 応援のクリックをお願いします。


秘密の手帳を公開!

2005年10月11日 |  〇4言語表示等



日常生活の中で生じてしまう手持ち無沙汰な時間。
そういう時間をうまく利用しながら韓国語を勉強するために、
僕は簡単に携帯できる手帳や小さなノートを利用してきました。

かれこれ、もう15年にはなると思います。手帳も10冊近く
たまりました。写真は、今現在使っている小さなノートです。

本や新聞などを読んでいて出くわしたわからない単語や、
覚えたいフレーズなどをメモしておき、折に触れて、それを取り出し
勉強するわけです。

可能な限り書き取り練習をしながら、暗記に勤めてきました。

しかし・・・
受験生でもないのに、よくやりますよね。

まあ、だから「韓国語オタク」なのでしょうが、記憶力に自信の
ない僕としては、これくらいやらないと日本に住みながら
韓国語の語彙を増やすことはできなかったということです。

今日、二つ、また新しくこの手帳に書き込みました。
インターネットで新聞を読んでいてぶつかった表現です。


■콩가루 집안(ばらばらの家族、争いごとの絶えない家族、
          またはそういう集団)

■어깃장을 놓다(わざと反対のことを言ったりしたりする)



  ← 応援のクリックをお願いします。


現代に生きる「翰林院(かんりんいん)」

2005年10月11日 |  〇文化・歴史

스웨덴 한림원은 매년 10월 둘째주 목요일에 노벨문학상
수상자를 공개하는 관례를 깨고 지난 6일 수상자를 발표하지
않았다.
(直訳調:スウェーデン翰林院は、毎年10月の第2木曜日に
ノーベル文学賞の受賞者を公開する慣例を破り、去る6日、受賞者を
発表しなかった。)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

韓国の詩人コ・ウン氏の文学賞受賞を期待する雰囲気が高まる中、
10月11日付けで連合通信が伝えた記事の一部だ。

日本人には全くなじみのない「翰林院」とは、いわゆる「アカデミー」
のことである。ここでは、「王立アカデミー」くらいに訳すのが
適当だろう。

ところで、この「翰林院」というのは、もともと唐の玄宗皇帝が
設置した学術機関であった。

日本では、「広辞苑」には出ているものの、一般的な高校の
世界史の教科書にも登場しない歴史的な機関名である。

現代中国語においても、死語に近い。

しかし、韓国では、この「翰林院」が普通名詞として一般的に
使われている。(もちろん、「アカデミー(아카데미)」という用語も
使用されているが)特に、スウェーデンやイギリスの王立アカデミー
などの場合は、主にこの「翰林院」なる用語が使用されている。

朝鮮半島は、陸続きに存在する巨大な中華文明と、抵抗と服属、
衝突と協調の織り成す複雑な関係を持ちつつ王国を発展させてきた。
その関係は、中華文明の辺境に位置してきた日本とは比較に
ならないほど緊張に満ち、かつ濃密なものであったと言えるだろう。

ハングルの使用で一見、見えにくくなっているとは言え、
韓国語には、この「翰林院」の例のように、中国との濃密な
歴史的関係をうかがわせる漢字語表現が決して少なくない。

(終わり)


唐辛子の粉末をまく!

2005年10月11日 |  〇語彙と表現

■ 리덩후이 前 대만 총통:
내달 부시 訪中 앞두고 訪美 中·美관계 ‘고춧가루 뿌리기’?
(李燈輝元台湾総統:来月のブッシュ大統領訪中を前に訪米、
米中関係に水を差す?)

10月11日付けで文化日報が伝えた記事の見出しだ。

고춧가루 뿌리기」は、「고춧가루를 뿌리다(唐辛子粉を
まく)」の名詞形だ。

唐辛子の粉末は、韓国の食生活では、欠くことのできない身近な
香辛料だが、当然ながら使い方による。

「唐辛子粉を撒く」とは、いやがらせや妨害、リーグ戦などでの
上位チーム泣かせ、場をしらけさせる自己主張、などの比喩として、
よくつかわれる慣用表現である。

似た表現に「(다 된 밥에) 재 뿌리기」(炊けたご飯に灰を撒く)と
いうものもある。うまくいっていることを邪魔したり、水をさしたり、
あるいは言葉どおりに台無しにすることの例えだ。

また、あまり使われない比喩のようだが、
다 된 죽에 코 풀기」(できあがったお汁に鼻をかむ)などという
ことわざもある。ここまでくれば、ちょっと冗談ではすまない気が
する。(日本人的な語感の問題なのかもしれないが)
意味は同じく、せっかくうまく運んでいたものを、妨害したり
いやがらせしたり、見苦しい言動により台無しにしてしまう、
という意味だ。

(終わり)



 ← 応援のクリックをお願いします。