いわゆる「イチロー妄言」については、以前、軽くこのブログで
触れたことがあった。
現在、韓国ではその「妄言」が原因となり、イチローが「傲慢な
日本人」の代名詞と化し、韓国人の憎しみや怒りを一身に
浴びている。
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■ 부동산 정책과 이치로 망언
不動産政策とイチロー妄言
(ファイナンシャルニュース 3月22日)
한국의 부동산 정책은 묘한 오기와 자만에 차 있다는
점에서 ‘이치로’ 선수의 망언사태와 무척이나 닮아있다
는게 전문가들의 평가다.
韓国の不動産政策は妙な「片意地」と「おごり」に満ちて
いるという点で、「イチロー」選手の妄言と非常によく似ている
というのが専門家たちの評価だ。
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政府の不動産政策を批判する記事にも「悪玉」として登場する
くらいだ。
WBCで3度も戦った韓国チームの監督からは、人格まで
否定されるかのような批判を受けている。
(この発言がどこまで真実なのかも怪しいが・・・)
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■ 김인식 감독, 이치로 향한 '끝내기 한방'
キム監督、イチローに向け「サヨナラ打一発」
(スポーツソウル 3月21日)
김감독은 출발지인 샌디에이고를 떠나기 직전
이치로를 향해 카운터 펀치를 날렸다. 중앙일보와의
인터뷰에서 “야구선수들이 학업을 병행해야 한다. 일본의
스즈키 이치로가 야구는 잘하지만 이런 국제대회에서 자꾸
이상한 말을 해서 문제를 일으키는 것도 따지고 보면
제대로 배우지 못했기 때문”이라고 꼬집었다.
キム監督は出発地であるサンディエゴを後にする直前、
イチローに向かってカウンターパンチを飛ばした。
中央日報とのインタビューの中で「野球選手は学業を
並行して行わなければならない。日本のイチローが
野球はうまいが、こういう国際大会でしょっちゅうおかしな
ことを言って問題を起こすのも、考えてみれば、ちゃんとした
教育を受けてないからだ」と皮肉った。
■ 김인식 감독 "이치로, 인생에서 성공할까 의문"
キム監督「イチローが人生で成功できるか疑問」
(スターニュース 3月23日)
한국 야구를 비웃는 '30년 발언'으로 한국 국민들의 원성을
샀던 이치로에 대해서, 김인식 감독은 이치로의 이같은
행동이 세계 야구팬들을 실망시키고 있다며 일침을 놓았다.
韓国野球をあざ笑う「30年発言」で韓国民の怒りを買った
イチローに対して、キム監督はイチローのこうした言動が
「世界の野球ファンを失望させたと」手厳しい忠告を加えた。
김인식 감독은 "이치로는 일본의 이치로가 아니다. 이치로가
최다안타 기록을 세울 때는 우리나라를 비롯해 대만, 태국
같은 데서도 이치로를 응원했다. 그런데 이치로는 자신을
일본선수로만 인식하고 있는 것 같다"며 "그런 면에서
야구에서는 성공하고 있지만 인생에서 성공할 수 있을까
그런 의문점이 남는다"고 말했다.
キム監督は「イチローは日本のイチローではない。イチローが
最多安打記録を打ち立てた時、韓国をはじめ台湾や、タイの
ような国でもイチローを応援した。しかし、イチローは自分を
日本人選手とのみ認識しているようだ」と述べた上で、
「そういう面で野球では成功しているが、人生で成功できる
だろうか、という疑問点が残る」と批判した。
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監督が語ったように、イチローが「アジアのイチロー」、さらには
「世界のイチロー」をもっと強く自覚していたなら、おそらく
「30年」発言もなかったのではないかと「ヲタク」も思う。
しかし、キム監督のイチローに対する発言は、同じ野球人に
対してなされたものとしては、あまりに悲しい。
そもそも、イチロー妄言のきっかけになった発言は、WBCアジア
予選の開幕(3月3日)を10日後に控え、福岡ドームで語った次の
ような発言だった。
・「勝つだけではなく見ている人に、きれいだなとか、すごいなと
感じてもらいたい。それはボクのポリシーですから。向こう
30年間、日本には勝てないなと(相手に)思わせるような
勝ち方をしたいですね」
(スポニチ2月22日)
・「戦った相手が『向こう30年は日本に手は出せないな』という
感じで勝ちたいと思う。まずはアジア予選(1次リーグ)ですね」
(サンケイスポーツ 2月22日)
・野球WBC 日本代表スタート
イチロー「30年は勝てないと思わせたい」(見出し)
(読売新聞 2月22日)
以前、ブログにも書いたとおり、「ヲタク」自身、このイチローの
発言に、常に日本を民族最大の宿敵として注視している韓国の
マスコミを刺激する素地が全くなかったとは言わない。
今でも「30年」云々は全く不必要な発言だったと思う。
「野球では日本がアジアをリードしていると自負している。
韓国や台湾が強くなっているのは知っているが、是非、
対戦相手を圧倒するようなきれいな勝ち方をしたい」で十分だ。
しかし、同日、韓国でイチロー発言が「イチロー妄言」へと
変質した経過(意図的な誤訳?)は、とても承認できるもの
ではない。
今日、韓国の各種新聞記事(電子板)を確認してみたが、その
無責任な単純化と誇張に満ちた報道には、あらためて驚かされた。
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・이치로 "30년 동안 일본 못이기게 해주겠다"
イチロー「30年間、日本に勝てなくしてやる」
(連合ニュース 2月22日)
・이치로, "30년 동안 일본 못이기게 해주겠다"
イチロー「30年間、日本に勝てなくしてやる」
(スポーツ朝鮮 2月22日)
・이치로,'한국, 30년간 일본 못이긴다'
イチロー「韓国は30年間、日本に勝てない」
(OSEN 2月22日)
・이치로 “한국,30년간 일본 못이긴다”
イチロー「韓国は30年間、日本に勝てない」
(国民日報 2月22日)
・“30년간 日절대 못꺾어” 이치로 도발발언
「30年間、日本には絶対勝てない」イチロー挑発発言
(東亜日報 2月23日)
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韓国人の複雑な対日感情に火をつけ、ナショナリズムを煽る
扇情記事としては十分すぎる効果をあげたのだろうが、言論の
使命や良識を自ら否定するような報道だったと「ヲタク」は見る。
「イチローの悲劇」は、本質的には韓国言論、ひいては韓国社会の
悲劇に他ならないのではないだろうか。
韓国語を学ぶ「ヲタク」としては、あまりに悲しい現実である。
(終わり)
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