東方のあけぼの

政治、経済、外交、社会現象に付いての観察

復刻「従軍慰安婦」3

2007-08-02 11:13:22 | 社会・経済

わたしはマーロウ:マードック夫人はアメリカだ。とすると日本はマール・デイビス嬢ということになる。品、半島はルイ・バニヤーという恐喝者ということになる。

といっても分からないだろう。レイモンド・チャンドラーのハードボイルドに「高い窓」というのがある。そのなかのキャラクターをちょいといたずらしてみた。

デイビスという娘は精神的に不安定でマードック夫人の秘書をしている。デイビスは不確かな記憶に基づいて罪の意識を持っている。そのありもしない「昔の罪」はトラウマとして鬼のようなマードック夫人によって巧妙にデイビスに植え付けられて、デイビスは長い間夫人に支配される理由になっている。つまり若い娘に冷酷にありもしない「トラウマ」を植え付けて支配するのだ。

かってマードック夫人の夫に襲われそうになっていたデイビスを見て、嫉妬に狂うと同時に夫にかけた多額な保険金を詐取する絶好の機会と捉え、夫人は夫を窓から突き落として殺す。犯されそうになって恐怖で錯乱していたデイビスは自分が彼を突き落としたのではないかと罪の意識を抱いている。それをマードック夫人はたくみに利用して娘を支配する。そして自分の犯罪が発覚しないように工作をしている。事件は事故として処理されている。

さて、このときの写真を道路からたまたま撮ったのがバニヤー君だ。夫人を長年にわたって脅迫して金を定期的にせしめている。その金をバニヤーの届けるのがデイビス嬢だ。夫人に命令されているのだ。デイビスは罪の意識を抱きながら、身寄りの無い自分(遠く離れた田舎にいて疎遠にしている親がいるのだが)を庇護してくれるマードック夫人に感謝の気持ちでいっぱいである。本当は暴君のように彼女を支配しているのだが、てな具合。

こう見ると、科人、半島人の働きかけにのって、アメリカが関係のない従軍慰安婦の非難決議案を使って日本という小娘を支配しようとする理由が分かる。


復刻「従軍慰安婦」-2-

2007-08-02 09:27:45 | 社会・経済

第一の間奏:前回述べたようなことは中国を喜ばせるであろう。今回のことを含めて彼らの目的は日米を離間させることであるから、アメリカの偽善的正義感(つまり過去の罪を認めない、なんだか中韓のフレーズにオイラの文章も似てきたね)、かれらの痛い急所をつくと猛烈な感情的な、カウボーイ的な反発を呼ぶ。

もっとも超マイナーな当ブログでは影響力がないから相手にされないだろうと、相手も安心しているだろう。心配しなくてもよろしい。

第二次大戦前に品人がアメリカの世論誘導をしてきたのと最近の動きはまったく同一である。だから黙っているわけにはいかないのだ。戦争中そして占領時代に、アメリカの凶獣性を身をもって体験した、あるいは垣間見た世代の日本人は、クビをすくめて対日批判をやり過ごすというのが習い性になっている。

ライオンでもシマウマ一頭をむさぼり食った直後は、寛大鷹揚で、穏やかで猫みたいに無害である。人から非難されたり、飢えたり、攻撃されたりして余裕がなくなったときに本性が現れる。腹一杯で自分の権威に挑戦するものがいないときのアメリカ人しか、今の日本人は知らない。9・11で攻撃された後、アフガニスタンとイラクでの正気を失ったアメリカ人の行動をみよ。

第二の間奏:今朝(本年3月)の6チャンネルのテレビで寺島実郎(人の名前はよくおぼえないのですこし間違っているかもしれない)や自民党の加藤コウイチの対談があった。大体この番組は野中とか変なのが出てくるのでみないのだが、今日は途中からだが最後までみた。

寺島氏は微妙に発言を修正してきた男だが、今日はおやとおもうことをいった。頃はちょうど日韓併合のころだ。ハワイは独立国で王朝だった。ハワイ王は近代化の範を日本に学びたいというので日本に接近、たしか皇族とハワイ王女の婚約の動きもあった。この王女は今でも歌われている代表的なハワイアン、アロハオエを作詞か作曲した女性だ。

ハワイの経済を牛耳って搾取していたアメリカのサトウキビ業者は王朝を襲撃して武力で王族を幽閉してアメリカの植民地にしてしまった。開国間もない日本であったが、ハワイに軍艦か巡洋艦を送って沖合いから威嚇した。その時の戦艦には日露戦争の時の連合艦隊司令長官東郷平八郎がのっていたという。ハワイ王女と婚約する予定だった皇族(名前失念、海軍の軍務についていた)も同乗していた。

慌てたアメリカは日韓併合と今回の政権奪取を交換条件としようとしたらしい。日韓併合は合法的な条約であり、無法なハワイ侵略とは比較にならない。

そのハワイであるが、寺島氏の発言要旨はこうだ。『1993年10月にアメリカは膨大な当時の資料を正直に出してハワイの不法侵略を謝罪した』というのだ。

このことがニュースになった記憶がわたしにはまったくない。アメリカのマスコミに良心があるなら最近の慰安婦騒動と同じくらいの紙面を割くべきだったろうね。最近出版された当時のハワイを書いた本を読んだことがあるが、アメリカのサトウキビ業者がハワイ王一族を拉致してアメリカの植民地にしてしまったことは書いてあったが、1993年のアメリカの謝罪のことはかいていない。ほんとかいな。ちょっと、インターネットで検索してみるか。なにかあったら後刻ご報告する。

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クリントン、アロハオエの作者に謝罪、あったね。これだね。

UNITED STATE PUBLIC LAW 103-150 

103d Congress Joint Resolution 19 

Nov.23,1993 

これを読むとハワイのアメリカ人入植者がハワイ王朝を武力で掠め取ったのが1893年の1月17日だ。100周年目に決議案が出たわけだ。

事件発生の1893年に早くもアメリカ議会関係者から報告書が出ている。元下院議員のJAMES BLOUNTによって行われており、同年十二月には当時のクリーブランド・アメリカ大統領に「陰謀家による不法な行為」と報告されている。

報告に基づいてクリーブランド大統領はハワイ王朝の復活を命令している。ところがことはスンナリといかなかった。現地の入植者や武力陰謀の関係者が上院の外交委員会をとおして巻き返しを図ったのである。1894年2月には公聴会が開かれた。しかし上院の三分の二の賛成は得られずハワイ併合は出来なかった。

それでもアメリカ人たちは実権を握り続けたわけだが、1896年大統領がマッキンリーに変る。そして1898年にスペインとの戦争が始まる。フィリピンはこのときにアメリカに掠め取られたわけである。グアム、プエルトリコも奪った。キューバは実質的にアメリカの属領となった。この強盗行為を正当化するためにNEWLANDS JOINT RESOLUTIONが出来て、そのドサクサにまぎれてハワイを併合してしまった。というわけさ。

これを読むと、事件の起こった年から議会の報告書が作成されたり、公聴会が開かれた。当然議事録は残る。つまり膨大な文書が残っているわけだ。だからこれは考古学の分野ではない。歴史の分野だね。ありもしないことを証拠も無しに言いつのる「従軍慰安婦問題」の捏造考古学とは異なる。寺島氏のいうように「正直に資料を出した」わけではない。膨大な公文書があるのだ。それをコピーするだけである。

政治屋がつくる決議なんていうのは妥協の産物だが、1993年の決議にはアメリカの侵略性を示す重大な記述が二箇所抜け落ちている。アメリカ人には書けないのだろう。日本人が書いてあげないといけない。

一つは1893年侵略、暴力行為の原因であり、背景であり、いきさつである。ハワイ王朝が近代化のために日本と接近したのにあせりまくったサトウキビ業者の陰謀であることが書いていない。いきなり、事実が出てくる。そして事実しか書いていない。これじゃ分からないだろう。

二番目は一旦はクリーブランド大統領が原状回復を求めながら、現地アメリカ人の権力不法占拠を座視して黙認し、マッキンリー大統領のときの拡張侵略主義のドサクサで強引に併合してしまったことが指摘されていない。うっかり読むと歴史の文脈を見誤る。

事件は日本が関係があるとはいえ、今ではアメリカの領土内の問題だ。謝罪も結構だろう。「従軍慰安婦」はアメリカの問題ではない。余計なことをするなということだろう。

もっとも、当時のハワイ王朝が日本と結んでいた外交条約も無効と当時したわけだがら日本に対する謝罪も必要であろう。出先の暴走を結局は追認したあたりは満州事変と本質的に同じだ。東京裁判でよく満州問題を持ち出せたものだと驚く。ハワイ併合から満州事変までは30年しか隔たっていない。