惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

蝸牛

2022-07-06 21:37:14 | 

 台風4号くずれの温帯低気圧は本州の南方海上を通り抜けたようで、このあたりは風雨ともたいしたことはありませんでした。
 それでも日中は降ったり照ったり曇ったりと不安定な空模様。日没過ぎになってようやく落ち着いた青空が見えました。

 夕方、時折り小雨が降る中を散歩。

 ハケの坂道で道路横断中のカタツムリを見かけました。

 例によってステレオグラムにしようと2枚連続で撮影したのですが、少し移動していたので立体視はきびしいと判断。1枚だけの写真といたします。

 カタツムリですぐに思い出すのは、ポール・サイモンの「コンドルは飛んでいく」。
 出だしの歌詞が「 I'd rather be a sparrow than a snail 」と、突然、スズメとカタツムリを引き合いに出してきます。地を這うカタツムリよりは、翼をもつスズメの方がいいのはわかります。
 もっともこれは2連目の「 I'd rather be a hammer than a nail 」と対になっていて、韻を踏むためにもってこられたという意味合いもあるんですね。
 2連目は打たれる釘よりは、打つ槌でありたいと、強い側、支配する側に立ちたいと歌っています。

 「コンドルは飛んでいく」のポール・サイモンの詞は、2つのものごとを対比させ、自由でありたい、支配されたくないと訴えかけているのだと、ずっと思っていました。サビの部分では「彼方へ私は漕ぎ出したい、ここかしこと飛ぶ白鳥のように」とありますからね。
 でも、他の部分もよく見てみると、「私は道路よりは森でありたい」とか「足の下にしっかり大地を感じたい」とか歌ってもいて、飛びまわることのみを好んでいるわけではない。やっかいな歌詞です。

 カタツムリだって目的地に向かってしっかりと進んでいるわけで、道路を横断する姿を見て、「コンドルは飛んでいく」にあんなふうに歌われたって、カタツムリのままでいいのだと言ってみたい……そんな気がしたのでした。



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