惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

バクテリオファージ

2017-11-30 21:33:27 | 生きもの

 ヒヨドリ対策に着手。

 そろそろスナップエンドウの種蒔きなので、芽生えをヒヨドリに食い荒らされないようにしておく必要があります。
 やつらは必ずエンドウの芽を狙ってくるのです(キッパリ!)。
 種の入った袋にも「本葉展開まで鳥害に注意」とあります。

 ポットで苗を育てるつもりなので、ポットを入れる箱を用意。そして、その箱をネットで覆うことに。
 太めの針金をアーチ状にして「屋根」の骨格をつくり、その上にネットを張りめぐらしました。
 これで、ヒヨドリも手が出せまい。

 以下は、ジェニファー・ダウドナ『CRISPR(クリスパー)――究極の遺伝子編集技術の発見』(櫻井祐子訳、文藝春秋)を読んでいて驚いたことのひとつ。

 この本に書かれている遺伝子編集技術「CRISPR―Cas9」は、細菌を食らうバクテリオファージから身を守るために、細菌自身が発達させた免疫機構を利用したものですが、話の過程でファージと細菌の戦いが大変なものであることをさらっと書いてあります。
 それによると、「地球上には細菌よりも、それを感染させるファージの方が多く存在」していて、細菌よりもひとケタ上の数――つまり10倍ものファージが存在する。そして、「海中だけをとってみてもファージによる致死的な感染で毎日全細菌の40パーセントが死んでいる」というのです。
 多細胞生物以上に激しい生存競争が、細菌など単細胞生物においても繰り広げられているのですね。

 当然のことなのかもしれませんが、言われるまで、考えてもみませんでした。
 こんなにも厳しい生き残り競争の結果が、今の地球の生態系なのかと思うと、感慨がまた新たになります。命があるってことは、それだけで大変なことなんだ。


「Air tracks」

2017-11-29 21:14:53 | アート・文化

 よく晴れて、暖かい風が吹き、最高気温 20.3℃(隣町アメダス)。
 あれこれ野暮用を片付けているうちに、一日が終わってしまった感じ。

 洗濯の他に、やったこと。HP「森下一仁のSFガイド」に、コードウェイナー・スミス『三惑星の探究〈人類補完機構全短篇3〉』の書評を掲載しました。この前、掲載した『ノーストリリア』と対になっています。

 夕方、市の中央図書館へ行ったら、館員の人たちが墓場の鬼太郎のちゃんちゃこを着て仕事をしていました。
 そういえば、明日は水木しげるさんの命日。2年前の11月30日に亡くなられたのでした。

 で、我が街では「ゲゲ゛ケ忌」と称して、水木さんを偲ぶ催しを展開しているのです。鬼太郎のちゃんちゃこはその一環。
 でもねえ。鬼太郎の恰好をして、いそいそと仕事をしているのって、なんだか似合わない。ボーッと昼寝でもしていたら、それらしいのに。

 中央図書館のある文化会館のエントランスホールには、こんな巨大なインスタレーションが。

 1階展示室で「Air tracks 小松宏誠展」が開催されていて、それに関連しての展示です。鳥の羽で作られたオブジェが、かすかな空気の動きに応じて、ゆっくり回転しています。

 肝心の展示室の作品も見てきました。
 羽根で出来たモビールや、上昇気流に乗って回転するオブジェなど。軽やかで、動きのある作品群は、地球の息吹を形にしたようです。壁や床に映る影が、これまた美しい。


黄金虫

2017-11-28 21:27:37 | 

 夏の間、息子の家の窓の外でゴーヤを育てていました。そのコンテナに、今度はスナップエンドウを生やしてやろうと計画しています。
 しかし、問題は土の中。コガネムシの幼虫がいるかもしれないのです。

 台所の窓のすぐそばなので、夜、虫が集まってくるようです。昨年はおびただしい数の幼虫を発見しました。
 今年は、卵を産ませないよう、予防策として網戸の網を土の表面に置いてみました。
 しかし、どうも怪しい。

 というわけで、コンテナの土を掘り返してみると……。

 いるわ、いるわ、2つのコンテナでうじゃうじゃと60~70匹ばかり。よくまあ、これでゴーヤが実をつけていたものだと感心してしまいました。
 網の隙間から這いこんで産卵したんでしょうね。来年は対策を改めなくては。

 念入りに幼虫を取り除いて、土には肥料と石灰を混ぜました。数日すれば、エンドウの種が蒔けます。
 コガネムシの幼虫は野川にもっていって、橋の上から鯉にやりました。勢いよく食べていたなあ。

 〈小説推理〉2018年1月号発売。担当のSFレビューで次の5作を取り上げています――

  • クリストファー・プリースト 『隣接界』 (古沢嘉通・幹遙子訳、新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)
  • 藤井太洋 『公正的戦闘規範』 (ハヤカワ文庫JA)
  • 神林長平 『オーバーロードの街』 (朝日新聞出版)
  • ルスタム・カーツ 『ソヴィエト・ファンタスチカの歴史』 (梅村博昭訳、共和国)
  • 松崎有理 『架空論文投稿計画――あるゆる意味ででっちあげられた数章』 (光文社)

 下からの2冊は嘘の論文つながりということで並べてみました。


ローゼル

2017-11-27 21:34:38 | 食・レシピ

 宮古島の親戚からローゼルの実をもらいました。初めて見る植物。
 真紅の苞(実をつつむ変形した葉)と萼が美しい。果実ではなく、この苞と萼を食べる「野菜」なのだそうです。

 家の人がジャムにしたので、朝、パンに塗ったり、ヨーグルトに混ぜたりして食べました。
 深紅の色が鮮やかです。あまり匂いは強くなく、あっさりした酸味が心地よい。ビタミンC、クエン酸、リンゴ酸などが豊富な健康食品だそうです。

 苞につつまれていた実は、調理の際、取り除いてありました。
 もらって乾燥させています。種がとれるので、来年は育ててみるつもり。
 関東地方でもうまく育つのでしょうか。アオイ科だから、オクラや綿に似た花が咲くらしい。


黄葉

2017-11-26 21:18:32 | 季節

 「森下唯オールアルカン・ピアノリサイタル」や、その打ち上げめいたもので2日、更新を休んでしまいました。
 コンサートにお越しいただいた方々、本当にありがとうございました。来年もありますので(豪華ゲストも!)、ぜひよろしく。

 朝、野川のほとりを歩くと、小さな公園に植わったケヤキの木が見事に黄葉していました。

 画像だとあまりパッとしませんが、秋の明るい光の中で見ると、黄色が実に鮮やか。里の秋が進行しています。

 午後3時40分。競馬ジャパンカップのスタート。
 キタサンブラックが天皇賞に続いて圧倒的強みを見せてくれることを期待していましたが、ゴール寸前でシュヴァルグランに抜き去られてしまいました。2着はダービー馬レイデオロ。キタサンブラックはクビ差で惜しくも3位に沈みました(左前脚の蹄鉄が外れていたとか)。
 オーナー対決でいえば、大魔神・佐々木主浩さんが北島三郎さんに勝ったことになりますねえ。私の馬券は、当然、空振り。

 レースを見届けた後、自転車で東京競馬場のある街のシャトレーゼへ。
 スタンプカードが2つ埋まったので、冷凍ピザをいただきました。我が家のピザと食べ比べ(^.^)

 帰途、武蔵野の森公園を通ると、野球のユニフォーム姿の子どもたちが試合を終えて引き上げるところ。
 日が暮れるまで体を動かして、暗い道を歩いて帰る。中学、高校の頃の部活を思い出し、なつかしくなりました。野球少年たちには、「良い思い出を作っているんだよ」と、そっと教えてあげたい。