惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

屁糞葛

2013-06-30 21:12:40 | 草花
 今日で今年の前半はおしまい。何かできたかなあ?
くだらぬものおもひをばやめにせむなにか匂ふは屁臭葛か
 と詠んだのは若山牧水(ヘクソカズラの漢字表記は2通りあるようです)。上の句と下の句のちぐはぐな結びつきがいいですね。

 別名:サオトメバナ(早乙女花)との取り合わせが面白いと、うれしそうに教えてくれたのは高井信さんでした。

Hekusokazura1306 というわけで、早々と咲いているヘクソカズラを見つけたので、撮ってみました。アカネ科の蔓性多年草。

 揉むと悪臭を発するゆえの命名ですが、匂いの原因はメルカプタンという揮発性のガスだそうです。細胞中のペデロシドという硫黄化合物が分化して発生するとか。
 ペデロシドは昆虫を遠ざけるために存在するのですが、ご覧のとおり、葉っぱが齧られていますね。気にしない虫もいるようです。

 これから9月ぐらいまで、花の時期は長いし、その後、冬まで実や葛が楽しめます。
 ヤイトバナ(灸花)という別名も。

 〈小説推理〉8月号が発売になりました。担当しているSFレビューで次の4作を取り上げています――

  • ロバート・F・ヤング 『たんぽぽ娘』 (伊藤典夫編、河出書房新社)
  • 宮内悠介 『ヨハネスブルグの天使たち』 (ハヤカワSFシリーズJコレクション)
  • 三島浩司 『ガーメント』 (角川書店)
  • ジェイムズ・S・A・コーリイ 『巨獣めざめる〈上・下〉』 (中原尚哉訳、ハヤカワ文庫SF)
 『たんぽぽ娘』は年間の話題作のひとつとなるでしょうね。読んで心地よくなる作品集。

『現代文学』

2013-06-29 20:36:21 | SF
 水・木・金と、田舎に帰って国土調査の立会いや今後の調査地の下見をしてきました。

 今回は3か所ほど引っかかっていますが、すべて山林。小さい頃、草むしりを手伝った山の畑が、今は荒れた雑木林になっていたり、あるいは、小学生の時にヒノキの苗を植えたのが、すっかり大木になっていたり。この先、田舎の土地をどう管理してゆけばいいのか、途方に暮れる部分があります。

 似たようなことは田舎の目抜き通りを歩いても感じますねぇ。いわゆるシャッター通り。
 こちらは、途方に暮れているばかりではなく、何とかしようという工夫と熱意も感じますが。

 昨夜帰京して、今日はSFファン交流会。
 『蛇の卵』(青心社)、『第四の舘』(国書刊行会)と続けて長編が訳出されたR・A・ラファティについて語る会。
 好きな作家について語る人たちを見ていると、楽しい、嬉しい。熱中できるものがあるのは幸せです。

Gendaibungaku1306 会の後、みいめさんから同人雑誌『現代文学』創刊号を受け取る。
 昭和27年10月発行。高橋和巳・小松実(のちの小松左京さんですね)ら京大生4人がつくった純文学の同人誌。196ページ、定価100円。
 先月のSFセミナー夜の部の古書オークションにD島さんが出品していたのを、みいめさんに頼んで競り落としてもらったもの。粗末な紙に印刷してあり、茶色く変色した本はパルプにもどりつつあります。しかし、21歳の小松さんの怨念のようなものがいまだに匂い立っているような……。


茶毒蛾

2013-06-25 20:37:27 | 動物
 今日は2匹、見つけました。
 どちらも、気づいたのは家内。1匹は門扉の内側にへばりつくようにとまり、もう1匹は、こともあろうに2階の寝室のカーテンにいました。
 2匹とも私が退治しましたが(今日はハエトリグモの助けなし)、それにしても数が多い。ご近所の高千穂さんとこでは奥様が被害にあったというし、用心に越したことはありません。

 で、毎日、何度も見回りたいのですが、あいにく明日から3日ばかり田舎に帰らねばなりません。国土調査の立会いとその準備。
 明治維新以来の国家行事とはいえ、国民の負担も大変なものです。

 ということで、次の更新はたぶん土曜日になると思います。


偉いぞ、蠅取蜘蛛

2013-06-24 20:19:33 | 動物
 梅雨の晴れ間で、午後は蒸し暑くなりました。

 昼過ぎ、外へ出て塀を見ると、何か虫がとまっています。
 近づいてみると、ハエトリグモが蛾を押さえ込んでいました。

Haetorigumo1306 これはどうやらチャドクガ。この時期、サザンカやツバキの葉に卵を産みつけるので、警戒していたのです。
 塀を気にしていたのも、よくとまっていることがあるから。見つけたら、退治するようにしています。

 しかし、今日はハエトリグモが頑張ってくれました。助かるなあ。
 しっかりと抱え込み、牙をたてて蛾の体液を吸っている様子。カメラを近づけてもほとんど動きません。

 10分ぐらいして、また見てみると、蛾は地面に落ちていました。お腹いっぱいになったので捨てたのでしょうね。

 しかし、葉っぱの裏にチャドクガの卵がないかどうか、気をつけなくては。


児童公園

2013-06-23 20:31:18 | まち歩き
 都議選投票日。
 午後4時ぐらいに出かけましたが、出入り口に貼り出された投票率は25パーセントぐらい。最終的にも低くなりそう。

 参院選の前哨戦とかいってますが、実際、投票する側としてはそんなこと関係なくモチベーション低いです。だって都議会が何かものごとを左右することってほとんどありませんから。知事が何を考えているかが、すべて。あとはお役人がお膳立てしているようです。
 投票後、NHKの出口調査につかまり、アンケート用紙にいくつか丸印をつけました。「次の選挙で投票する政党は?」などという項目があり、参院選と関連付けようとしているのがよくわかりました。

Park1306 写真は市内にある小さな児童公園。
 所在地が奇妙です。郵便局わきの行き止まりの道の奥にあって、ほとんど誰も入ってこないようなところ。誰かが遊んでいるのを見たことがありません。犬の散歩の人がいたことがあったっけ。
 遊具があるところを見ると、公立の施設なんでしょうか。パンダとコアラが待ち構えていますが、じっと見つめられると近寄るのが怖い。