惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

大規模言語モデル

2023-08-25 20:50:39 | AI

晴天。最高気温 34.0℃(隣町アメダス)は、一時ほどではないにしても、やはり暑い。

午後、家の中で風通しの良い場所を探して寝ころび、本を読みました。
居間から洗面所へとつづくあたりのちょっと狭くなったところが、今日は良かった。南からの風が、北の御勝手口に向かって通り過ぎてゆきます。

読んだのは、届いたばかりの〈日経サイエンス〉10月号。
特集は「大規模言語モデル 科学を変えるAI」。

チャットGPTを始めとする大規模言語モデルによる生成AIの原理的なところを解説してくれています。どういうものか、かなりわかってきた(つもり)。
チャットGPTは文章をつむぎだすため、次の言葉は何が適切かを順次計算(検索?)してゆくのですが、その「言葉」は無数のパラメータによるベクトルによって内部表現されているらしい。それらのパラメータは、つまりは別の言葉であって、いってみれば辞書の他の項目すべてとどういう関係をもつかを、ひとつひとつの言葉について調べてあるということのようです。それを参照に適切な言葉のつらなりをつくりだしてゆく(などと書いても伝わるかどうか、私なりの理解です)。

ただしAIの問題点は、それらのパラメータがネット上のデータに限られていること。人間は言葉を獲得する際、他の言葉だけでなく、実際の事物や自分の五感、抱いた感情、過去の経験なども紐づける。だから言葉に意味が生じるのだと思います。
つまり、AIがあやつる言葉には「意味がない」といってもいいのではないでしょうか(ここでの「意味」とは、現実世界で生きてゆくための指針といったものです)。


情報宇宙?

2023-05-19 21:13:13 | AI

 毎日新聞に挟み込まれていた〈ウォール・ストリート・ジャーナル〉日本版の抜粋に、チャットGPTを開発したオープンAIのCEO、サム・アルトマンさんのことが出ていました。

 彼が目指しているのはAGI―artificial general intelligence―を「安全に構築する」ことだそうで、競争によって危険なAGIが開発されることがないよう、もし他のプロジェクトが先に実現したら、自分たちは開発をやめるといっているそうです。

 アルトマンさんをよく知る人によれば、彼はこの宇宙が何かAGIのようなもので創られたという考えをもっているとか。
 もし、アルトマンさんがそれを目指してAGIを開発しようとしているのだとしたら、「神」のような立場になろうとしているようにも思えてきます。
 アルトマンさんは高度なAIの開発に歯止めをかけるべきだと主張していますが、その主張の背景にはこのような自分の想いへの複雑な感情があるのかもしれません。


生成AI

2023-05-13 21:25:42 | AI

 朝、市民農園へ出かけて追肥をやったり、ミニトマトを鳥から守る処置をしたりしているとしっとりとした感じで雨が降り始めました。
 あわてて帰宅するとだんだん雨脚が強くなり、その後は降ったりやんだりで、一日、雨模様。
 明日もこんなお天気らしい。アジサイのつぼみも大きくなってきているし、梅雨が近いようですね。

 グーグルの言語生成AI・Bardに「星新一ってどんな人?」と聞いてみました。
 答えは――

星新一(ほし しんいち)は、1926年(大正15年)9月6日に生まれ、1997年(平成9年)12月30日に亡くなった日本の小説家、SF作家です。本名は親一(しんいち)。

東京大学農学部を卒業後、星製薬の社長を務めましたが、1957年(昭和32年)にSF同人誌「宇宙塵」を創刊し、SF作家としてデビューしました。

星新一は、1001編以上の作品を発表し、「ショートショートの神様」と呼ばれています。彼の作品は、ユーモア、アイデア、社会風刺に富み、幅広い読者に愛されています。

代表作には、「ボッコちゃん」「きまぐれロボット」「タコとキウイ」「幸福の王子」などがあります。

 

 経歴はほぼ良いのですが、「宇宙塵」を創刊したのは間違い。しかしもっと変なのは、代表作に「タコとキウイ」「幸福の王子」などというのがあげられているところ。
 星新一の「タコとキウイ」とはどんな作品なのか聞いてみると――

星新一の短編小説「タコとキウイ」は、1956年に発表されました。タコとキウイが恋に落ちるという不思議な物語です。タコとキウイは、海と陸という異なる世界に住んでいますが、お互いに惹かれ合います。タコとキウイは、様々な困難を乗り越え、最終的には結ばれます。

「タコとキウイ」は、愛の力、不思議な物語です。また、異文化理解、異なる価値観の共存の物語でもあります。

 

 うーん、すごい! もちろん、こんな作品はありません。なによりデビューしたという1957年より前の作品になっているところが変です。
 BardさんもChatGPTと同じように堂々とウソがつけるようです。

 ちなみに「星新一の『幸福の王子』の内容は?」と聞いてみると、「なりそこない王子」について説明してくれました。はじめは勘違いしていたのかな?

 さて、以前、「星新一は1926年に神奈川県に生まれ、本名は星野 好一(ほしの こういち)といいました。彼は、東京大学法学部を卒業後、新聞社に勤めた後に独立し、作家としての活動を始めました」などとデタラメを吹きまくってくれたChatGPTさんの方はどうなっているのかと、今日、あらためてもう一度、星さんについて聞いてみました――

星新一(ほし しんいち)は、日本の推理作家であり、SF作家でもあります。本名は石森 崇彦(いしもり たかひこ)ですが、多くの読者には星新一のペンネームで知られています。

星新一は、1926年に岐阜県で生まれました。彼の作品は独創的なアイデアや意外な結末で知られており、ミステリーとSFの要素を組み合わせています。彼の作品は短編が多く、多くの場合、読者は驚きや思考を刺激されるようなトリックやパズルの解決に挑戦します。

星新一の代表作の一つは「科学探偵・明智小五郎シリーズ」です。(以下略)

 

 やはり正解にはほど遠い答えが返ってきます。
 逆に「石森崇彦」は何者かと聞いてみましたが、「石森崇彦(いしもりたかひこ)という名前で特に有名な人物は特定できません」とのことでした。

 あと、マイクロソフトのBingはそつのない答えをしてくれますが、なんだか面白みがない――というと、使い方が間違っているのかな。
 でも、今のところほら吹きAIと付き合ってゆく方が楽しいぞ、と思っている私です。


ChatGPT

2023-03-28 21:02:32 | AI

 〈日経サイエンス〉5月号の特集は「対話するAI ChatGPT」。
 チャット相手になってくれる人工知能の仕組みや特徴を解説してくれています。

 しばらく使っていませんが、対話している時は楽しい。嘘も本当もまじえて、いくらでも相手してくれますものね。詳しいことを知りたいところでした。

 基本的なこと――ChatGPTは文章を組み立てる際、次に何が来るのが適切かを調べ、つぎつぎと繰り出してくる。目的はあくまでも文章を完成させること。そのためにあらかじめ膨大な言語データを学習している。
 学習したデータ量は45テラバイトにのぼると書いてあります。日本語版ウィキペディアすべてのページを合わせても5ギガバイト。その9000倍のデータ量ですね。
 ただ学んだだけでなく、どう答えるべきかを人間がレッスンしてあるそうです。知識が豊富なところへ、常識や倫理を与えたというようなものでしょうか。

 こうして、豊富な知識と多彩な「発想力」で会話を繰り出してくるわけですが、膨大な量とはいえ、言葉だけから判断しているわけですから、人間が話をする時に、景色や他の人間、歴史の流れなど、多くの材料を参照しながら発言するのとは違ったものにならざるを得ないのでしょう。
 ある種の「知性」はあるとしても、それは人間とは違った「知性」であって、人間と競い合うものではないと思います。改良が加えられ、さらに素晴らしいものになるとしても、「人間を凌駕する」という形容は当てはまらないのではないでしょうか。


ホラ吹きAI

2023-02-17 20:43:08 | AI

言っていることが正しいとか間違っているとかいうレベルじゃないようです。
ChatGPTはお茶目なホラ吹きだとしか思えません。

次の例をご覧ください――

森下:星新一という作家がいたよね?

ChatGPT(以下、CG):はい、星新一(ほし しんいち)という日本の作家がいます。彼は、SFやミステリーを中心に様々なジャンルの短編小説を書き、幅広い読者に愛されました。 星新一は、1926年に神奈川県に生まれ、本名は星野 好一(ほしの こういち)といいました。彼は、東京大学法学部を卒業後、新聞社に勤めた後に独立し、作家としての活動を始めました。彼の作品には、ユーモアやシニカルな視点があり、しばしば驚きや不思議な展開が含まれています。

星新一の作品には、「万能鑑定士Q」「病院坂の首縊りの家」「ぼくらの時代は」「ガラスの仮面」などがあります。また、彼はテレビドラマの脚本も手がけ、日本のテレビ番組「笑点」の考案者の一人としても知られています。

星新一は、1996年に亡くなりましたが、彼の作品は現在でも多くの読者に愛され、多くの映像化や舞台化もされています。

森下:ショートショートというジャンルの第一人者だったと思うけど。

CG:はい、その通りです。星新一は、日本においてショートショートというジャンルの先駆者的存在であり、その代表的な作家の一人とされています。

ショートショートは、短い文章で物語を描くジャンルで、星新一は1970年代から積極的にこのジャンルに取り組み、数多くの作品を発表しました。彼のショートショートには、独特のユーモアやシニカルな視点があり、読者を驚かせるような意外な結末が含まれていることが多いです。

星新一は、ショートショートを「蕎麦のような文学」と表現し、「あっと驚く結末には、それに至るまでの短い距離が必要だ」と語っていました。彼の作品は、短い文章の中に詰め込まれた驚きや感動が、読者に深く刻まれることで知られています。

森下:「ボッコちゃん」という作品が好きなんだなぁ。

CG:「ボッコちゃん」は、星新一の代表作の一つで、多くの読者に愛されている作品です。

「ボッコちゃん」は、未来の世界を舞台にしたSF作品で、主人公の少年・ボッコちゃんが、人工知能を持つロボット・キャサリンと共に、様々な冒険を繰り広げる物語です。作中には、人間とロボットの関係性や、人間と機械の進化に対する不安など、現代社会にも通じるテーマが含まれています。

「ボッコちゃん」は、星新一のショートショートの中でも長めの作品で、小説としても出版され、多くの読者から支持を受けました。また、テレビドラマや映画、舞台など、多くのメディアで映像化・演劇化され、その人気は今もなお続いています。

森下:「おーい でてこーい」というのもあったよね。

CG:はい、「おーいでてこーい」も星新一の代表作の一つで、多くの読者に親しまれています。

「おーいでてこーい」は、人工知能が発達した未来の世界を舞台にしたSF作品で、主人公の少女・かおるちゃんが、自分たちの住む世界に起こる謎の現象に立ち向かう物語です。かおるちゃんは、発明家の祖父が残した「おーいでてこーい」という言葉で、物語の鍵を握る謎を解き明かしていきます。

「おーいでてこーい」は、星新一がショートショートから長編小説に挑戦した作品の一つであり、1980年に出版された小説としても多くの読者から支持を受けました。また、テレビドラマや映画、演劇などでも映像化され、その人気は今もなお続いています。

森下:「エビフライ飛んだ」というのはなかったっけ?

CG:「エビフライ飛んだ」は、星新一のショートショートの中でも有名な作品の一つです。

「エビフライ飛んだ」は、ある夏の日、子どもたちがプールで遊んでいると、突然、空からエビフライが降ってきた、という奇妙な出来事を描いた作品です。作中には、子どもたちが驚きや不思議に思いながら、エビフライがどのようにして空を飛んでいるのかを推測する様子が描かれています。そして、最後には、エビフライが空に飛ぶ理由が明かされるという展開があります。

「エビフライ飛んだ」は、星新一の代表作の一つであり、彼の独特の文体や意外な結末が特徴的な作品です。また、短い文章で描かれた奇妙な出来事に、多くの読者が驚きや感動を覚え、多くの人々に愛され続けています。

 

1926年生まれというのは合っていますが、あとは全部デタラメ。星野好一って誰よ?(笑)

作品の内容はCGが勝手に作っていますね。
この能力を突っついてみれば、さらに楽しく遊べるかもしれません。