惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

座頭鯨

2012-11-30 20:58:45 | 自然
 昨日は午後から仕事のため都心へ。
 夕刻に仕事を終えた後は、そのお仲間や他の人たちと飲食をともにしながら歓談。
 帰途、銀座で地下鉄駅まで歩く間に雨にたたられましたが、地元に戻り着くとやんでいました。わりと暖かい一夜。

 日曜夜にあったテレビのNHKスペシャル「大海原の決闘! クジラ対シャチ」の、あるエピソードが忘れられません。
 それはシャチの群に襲われたコククジラの子どもを複数のザトウクジラが一緒になって助けるシーン。それに関連して、やはりシャチに襲われたアザラシを一頭のザトウクジラが胸鰭の上に乗せて救助するシーンも紹介されました。

 他種の生命を守ろうとするクジラ!
 まるで、乱暴なシャチに対抗するレスキュー隊のようです。そんなことをする動物がいるとは思いもよりませんでした。

 自分の仲間ならわかります。我が子。あるいは、同じ群の動物。
 しかし、まったく無縁の、種までちがう動物を助けようとする動機は何なのでしょう?
 博愛精神? おせっかい? それとも、シャチに対する敵愾心?

 ザトウクジラは複雑な歌をうたう鯨として知られています。たぶん脳もかなり発達しているはず。そんなことと関係あるのでしょうか。
 これからしばらく、答えを探し続けることになると思っています。


厄日

2012-11-28 21:04:45 | 日記・エッセイ・コラム
 昨日は厄日だった。厄介なことが次々と発生しました。
 夜、小田急線経堂駅近くの「お湯カフェ」でおこなわれた「SF落語会」に出かけた、その前後のこと。

 断っておきますが、「SF落語会」は良かった。出演した笑福亭羽光さんの 「AKB親子」 「私小説落語〝お笑い編〝」、立川三四楼くんの 「ハイパー結婚相談所」「SF禁止法」。どれもオタク心満載で笑いも真摯な心意気もあり、SFファンとしては、こういう方向性で頑張ってもらいたいものだと思いました(ただ、いかに演じるか、という点ではまだまだ修練を積んでもらいたいところ)。

 問題は、出かける前と、帰ろうとした時のこと。
 自宅からは自転車で30分ぐらいなので、そのつもりでポータブルナビを用意したところ、自転車にとりつけるアタッチメントが見つかりません。仕方がないので、「別にハンドルに固定しなくても、要所要所で手持ちで確認すればいいや」と、そのまま出かけたのですが、今度はライトが点かない。夜なので、これでは走れません。
 引き返して、バイクで出かけざるを得ませんでした。

 バイクは経堂駅近くのバイクプールに置きました。無人でセルフの自動精算器が設置されています。
 落語会が終わって帰ろうと、料金の精算をすると「精算の必要がありません」という表示。「おかしいな?」と思いつつ、バイクのところへ行って、前輪に通してあるチェーンを外そうとしたのですが、どうしても外せないのです。こうやって、精算、解除を何度か繰り返してもダメなので、表示されている管理会社に電話して、係員を派遣してもらいました。

 吹きっさらしの寒いバイクプールで半時間あまり待ち、ようやく係員が到着。
 やはり故障している駐車装置で、その人もチェーンを解除するのに苦労していました。差し込みの先端部が歪んでいたみたい。

 というわけで、冷え切ってようやく帰宅しました。
 いくつもの災厄が重なる、こんな日があるんですねえ。今から考えると可笑しくなりますが、いや、参りましたよ。


御輿草

2012-11-26 20:42:05 | 草花
 昨夜は旧来のSF仲間と居酒屋で談笑。いやあ、心なごみます。

 今日は朝から冷たい雨が降り、真冬のように寒い一日。服装など、一気に耐寒体制に入りました。

 9月に花をつけていたゲンノショウコですが、とうに花は終り、今では熟した蒴果が種を撒き散らしているようです。

Mikoshigusa1211 写真はちょっと奥行きを強調しすぎて見づらくなっていますが、はじけた蒴果。

 右奥にある黒い槍の穂先のようなのが、はじける前の姿ですね。根元のところにある卵型の容器の内部に種子が1個はいっていて、くるんと巻き上げる際に遠くへ飛ばすのだそうです。その瞬間を見てみたいものです。

 手前のように巻き上がった果皮の形がお御輿の屋根に似ているので、別名ミコシグサともいいます。同じことを昨年も書いたかな。


ヴォネガットを語る夕

2012-11-24 20:47:13 | アート・文化
 昨夜は池袋ジュンク堂書店4階カフェにて午後7時半から開かれた「『現代作家ガイド6 カート・ヴォネガット』刊行記念トークショー」を聴いてきました。日本SF作家クラブ発足50周年記念行事のひとつ。

 タイトルどおり、『現代作家ガイド6 カート・ヴォネガット』(彩流社9月10日発行)が刊行されたのを期に、5年前、84歳で亡くなった作家について語る会。出演は、本を監修した巽孝之さん、編著者の伊藤優子(YOUCHAN)さん、それに巻中でチャールズ・J・シールズによるヴォネガットの伝記『And So It Goes』をレビューなさった増田まもるさんの3人。

 シールズによる伝記は、増田さんのレビューに詳しいのですが、陰鬱で矛盾に満ちたヴォネガット像を描いていて物議をかもしているとか。
 ぜひとも読んでみたいものですが、全体として正しい作家の姿を反映しているかどうか。私にとっては作品から聞こえてくるヴォネガットさんの声がいちばん。

 トークショーは、この話も交えて、本の成立に関する話題と、今夏、YOUCHANさん、巽さんらがインデイアナポリスにある「カート・ヴォネガット記念図書館」を訪れた時の話との2本立て。
Vonnegut1211 いずれも編者であるYOUCHANさんのヴォネガットへの愛が強く感じられる楽しい時間となりました。特に、ヴォネガット記念図書館ツアーのスライドショーで、ヴォネガットの写真が出るたびに「カッコいいですね!」と、彼女が感嘆するのが良かった。
 私もついでに、ヴォネガット来日の際に『猫のゆりかご』に貰ったサインを自慢してきました。

 写真はスライドショーを見ながら、ヴォネガット記念図書館の説明をするYOUCHANさん(手前)、巽さん。その向こうで半分だけ顔が見えているのが増田まもるさん。
 座った席のせいでこんな写真しか撮れず、申し訳ありません。


縮れ苔?

2012-11-22 20:45:50 | 草花
 昨日、行ってた白丸ダムでのこと。

Chijiregoke1211 連れ合いが、「これ、可愛いのよ」と言うので見てみると、丸太を擬したコンクリートの手摺りの上に小さなコケの群落がありました。10円玉ぐらいの大きさに広がった、緑色の塊。
 胞子の入った卵状のものがニョキニョキと立ち上がり、過酷な環境の中でも元気そうです。


 コケのことはよくわかりませんが、自宅の図鑑を眺めてみると、どうもチヂレゴケという種類のように思えます。セン類ギボウシ科。
 説明書きには――

 コンクリート面や岩組に小さい塊をなす。緑褐色。……葉は放射状につき、乾くと巻縮する。……さく(森下註:胞子嚢のこと)は楕円体で直立し、倒卵形。(『校庭のコケ』全国農村教育協会)
 とあります。
 見慣れていないので、違っているかも。

 コケは趣があって、興味深い植物ですが、なかなか馴染めないですね。小さくて、どれも似たようなものに見えるということもあるかもしれません。きちんと同定するには顕微鏡が必要な場合も多いようです。
 しかし、一緒にクマムシなんかもいたりするところを見るのは楽しそう。今後の課題といたします。