惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

初苦瓜

2014-07-30 20:47:24 | 園芸

 2階ベランダで作っている緑のカーテンは、朝顔、風船蔓、ゴーヤ、メロンの混成です。どれもよく花が咲き、実がついていますが、今朝はゴーヤの最初の実を収穫しました。
 受粉が今月12日でしたから、17日目。ちょっと早めかもしれませんが、立派な面構えに成長しています。

Goya1407  種類は「あばしゴーヤ」。沖縄ではポピュラーなゴーヤだそうで、ハリセンボン(沖縄名:アバサー)に似た実だということで、名付けられているとか。
 しっかり成長すれば20~30センチになるそうですが、これは15センチ程度。プランターが14リットルと小さいので、これぐらいが限度かもしれません。

 夕食用に、家内が茄子と合わせてグラタン風に料理してくれました。適度に苦味があって、美味しい! 自分で育てたから格別かもしれません。


土用丑の日

2014-07-29 21:02:37 | 日記・エッセイ・コラム

 なので、夕食には豚肉とか鳥皮とかワカメとかブナシメジとかキュウリとかを食べました。

 願わくば世界のウナギを日本人が食べつくしてしまいませんように。

 本当にウナギの美味しさを味わいたいのだったら、秋から冬にかけての、脂がのった時期がいいですよ。ま、蒲焼きにすれば一年中美味しいとはいえるかも。

 私の育った田舎は緩やかな川の流れる盆地で、ウナギがたくさん生息していました。
 老人の楽しみは竹ひごの先に針をつけた竿でウナギを釣る(というか、穴の中にいるのをひっかける)こと。子どもの楽しみは筒型の仕掛けを沈めてウナギを捕獲すること。梅雨時の水量が多い時には田んぼや溝にウナギが上ってくるので、それを専用のウナギ鋏でつかまえたりもしました。
 私も夏、小川で遊んでいて水たまりのウナギを素手でつかまえたことがあります。

 あんなにありふれていたウナギが、今では絶滅危惧種とは。
 経済活動は恐ろしい。食欲のためというよりは、金儲けのためにウナギは根絶やしにされかかっています。

 蒲焼きのためだけでなく、生物の多様性を守るために、自然の豊かさをなくさないためにも、ウナギを大事にしてあげてください。ウナギは僕らの友だちだ!


烏柄杓

2014-07-28 20:59:49 | 草花

 昨日の雨で空気が変わったのでしょうか。朝は心地よいぐらいに涼しく、空には高層雲が。
 天気図を見てみると移動性高気圧が西から列島をおおってきています。

 一時的に秋めいたようで、ありがたいかぎり。しかし、まだまだ油断は禁物。暑さにそなえて過ごします。

Karasubishaku1407  今日の野草はカラスビシャク。サトイモ科の多年草。
 別名ハンゲで、7月頭ぐらいによく見られる花となっていますが、今日、家の近くの空き地で見かけたので。

 それにしてもおもしろい花の形をしています。サトイモ科特有の仏炎苞。花序の先端がぐんと突き出て外側と一体になって伸びている。
 この形を柄杓に見立てての命名ですが、カラスよりもイタチとかウサギとか、小動物が使うのにふさわしいのでは。

 仏炎苞のふくらみの下部が少し割れて、中の雌花が覗いています。雄花はこの上の方にあって、外からは見えません。
 果実でもむかごでも、根茎でも増えるようで、けっこう手ごわい雑草だそうですが、自分ちの畑では見なかったなあ。


屁糞蔓

2014-07-27 20:59:29 | 草花

 今日も暑い。最高気温 35.4℃(隣町アメダス)。

 でも、午後、激しいにわか雨があり、かなり気温が下がりました。27℃ぐらいにはなったみたい。その後、晴れてきてまた少し上がりましたが。

Hekusokazura1407  今日の花は、別名「早乙女花」との落差が激しいヘクソカズラ。アカネ科の多年草。梅雨が明ける頃から、あちこちのフェンスや藪にからみついて可愛い花を咲かせています。

 気の毒な名前の原因は、葉や茎を揉むと悪臭がするから。
 この悪臭はヘクソカズラの細胞が破壊されることで、細胞中にあるペデロシドという物質が分解し、メルカプタンという揮発性のガスが発生するためだそうです(去年も書きましたっけ)。

 メルカプタンはエタンチオールとも呼ばれ、ウィキペディアによれば「現在、ギネスブックにおいて世界一臭い物質として認定されている」のだそうです。臭いはず。

 〈小説推理〉9月号が発売になりました。担当しているSFレビューで以下の作品を取り上げました――

  • 片瀬二郎(にろう) 『サムライ・ポテト』 (河出書房新社)
  • レイ・ブラッドベリ 『華氏451度〔新訳版〕』 (伊東典夫訳、ハヤカワ文庫SF)
  • チャールズ・ユウ 『SF的な宇宙で安全に暮らすっていうこと』 (円城塔訳、早川書房)
  • 山岸真 編 『SFマガジン〔海外篇〕』 (ハヤカワ文庫SF)
  • 大森望 編 『SFマガジン〔国内篇〕』 (ハヤカワ文庫SF)
  • 岡和田晃 編 『北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』 (寿郎社)

「SFの国」

2014-07-26 20:33:56 | SF

 今日もカンカン照りで、暑い、暑い。最高気温 34.2℃(隣町アメダス)。

 とはいえ、午後の大半は冷房の効いたところに入り浸っていたので、負担は少なかったかな。
 世田谷文学館で開かれている「日本SF展・SFの国」を見てきました。

Setagaya1407  展示は、日本にSFを根付かせたマンガ家の手塚治虫、「SF第一世代作家」の星新一・小松左京・筒井康隆さんら、さらにそれ以前の海野十三といった人々とSF映画やテレビドラマの紹介が中心。浦沢直樹さんの『20世紀少年』への、手塚さんのマンガの影響を見せるコーナーもありました。

 目玉のひとつとなっている、小松左京さん宛ての半村良さんの手紙。じっくり全文を読んでみました。
 『日本沈没』を読んで、「私はもう筆を擱くべきかもしれない」といった内容の絶賛文ですが、思い出したのは小松さんに伺った次のようなエピソード。
 半村さんが『石の血脈』をお出しになった時(『日本沈没』の2年前)、小松さんが半村さんを前に、その素晴らしさをあれこれ褒めあげたところ、半村さんは嬉しいような、照れたような口ぶりで、「もっと言って」とねだったというのです。なんとも可愛く、気のおけない間柄であることよと感じ入ったことでした。
 半村さんは、その時とは逆の立場にあって、小松さんを称賛したんですね。素晴らしい交遊。

 今日は展示の閲覧だけでなく、小中学生を対象にした江坂遊さんのショートショート創作講座にも、オブザーバーというか、補助役として参加。子どもたちがどんどんアイデアを出し、その場で物語にしてゆくのを、驚きながら拝見しました。皆さん、才能とやる気にあふれてる!

 写真は展示室の「カメラOK」コーナーのモデルたちです。