惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

水色尾長小灰蝶

2013-05-31 21:13:34 | 動物
 新しい遠近両用眼鏡ができてきました。
 老眼も進行しているようですが、それよりひどいのは近眼。この歳になっても、まだ度が進んでいるのです。トホホ。
 遺伝的要因もあるのでしょうけれど、本を読んではパソコンに向かうというライフスタイルが良くないのでしょうね。仕事だからしょうがないとはいえ、これほどのど近眼になるとは若い頃には思ってもいませんでした。
 もっと気をつけることができたのでは、と今になって考えても手遅れ。とはいえ、もうこれ以上はひどくしたくないので、やはり気をつけなくては。

Mizuiroonaga1305 今日の写真はミズイロオナガシジミ。カニ山のブナの木の葉にとまっていました。

 じっとしているので、もうおやすみの時間なのかと思ったら、この蝶は夕方、活動するのだそうです。5時頃だったので、蜜を吸いに出かける前だったのかもしれません。

 シジミチョウといえば、川岸でベニシジミやヤマトシジミを見かけることが多いのですが、色々なところにいるのですね。
 よく見ると、特徴のある尾状突起を交差させています。とまっている時はいつもこうなのでしょうか。面白い。


加密列

2013-05-30 21:03:02 | 草花
 関東地方が梅雨入りした昨日、慌しく高知へ日帰りの帰郷をしてきました。

 出発時点で東京はまずまずのお天気だったのですが、高知は悪天候で、視界不良のため着陸できない場合は高松か伊丹へ向かう、もしくは引き返すこともあり得るという「条件付運航」での出立となりました。
 案の定、高知龍馬空港付近は雲が垂れ込め、かなり降下しても窓の下に地上の景色は見えません。最初の着陸は、機長が「滑走路を確認できませんでした」ということで、再度上昇。10分後に進入方向を変更して、2度目の着陸を試みました。
 で、今度はうまくいって、乗客全員ホッと胸を撫で下ろしたことでした。

 JRの運転も遅れが出たりして、ホームの売店では「大雨のため駅弁100円引き!」という貼り紙も。

 さいわい私の滞在中はほとんど降らず、用件を無事済ますことができました。

Camille1305 今日の写真も多摩川の河原で撮ったもの。

 群れ咲いている、これはカミツレですよね。カモミールといった方が通りがいいかも。顔を寄せると、特有の濃厚な匂いを放っていました。
 キク科の一年草。どこかで栽培されていたものの種、あるいは種のついた株が流れてきて、この春、ここで繁殖したのでしょうか。河原にはこういった植物がけっこうあります。

 一部、摘み取ってきて乾燥させれば、薬草や入浴剤として使えそうです。あまり得意な香りではないので、私は見送るつもりですけれども。 


豆軍配薺

2013-05-28 20:35:08 | 草花
 日本維新の会の橋下徹共同代表が、かつて大阪飛田新地の料理組合の顧問弁護士をしていたらしいことは、井上理津子『さいごの色街 飛田』(筑摩書房)で知っていましたが、昨日の外国特派員協会の会見でイタリア人記者から質問が出て、そのことを正式に認めたそうです(朝日新聞デジタル版の記事)。

 なぜ橋下共同代表がああまで性の問題に執着したのか、これで少しわかりやすくなったように思います。

 飛田新地ではなかば公然と売春が行われています。顧問弁護士の仕事は、売春業者が摘発されたり、あるいは何らかのトラブルに巻き込まれた際に助言したり、裁判で弁護したりすることだったのでしょう。
 どう弁明するかはともかく、法では禁止されているはずの行為が警察の黙認のもとに行われている。その実態に彼は触れ、また、そこに流れ着く女性たちの悲惨な境遇もよく知ったにちがいありません。そして、業務上の必要から、世界の売春のあり方についても調査したはず。
 そうした経験が、今回の一連の発言の背後にあったのではないでしょうか。

 発端となったいくつかの発言やその後の弁解など、不快きわまりないものですが、それとは別に、発言に至った心理的動機が気になったので、書き記してみました。的を射ているかどうか、保証の限りではありませんが。

Mamegunbai1305 今日の写真はマメグンバイナズナ。アブラナ科の2年草で、明治中期に北アメリカから渡来したとか。

 ありていにいえばペンペン草の仲間。しかし、わりと好きな雑草なのです。どこでも見かけますが、今日は多摩川の河原で大きな群落をつくっているのをたくさん見ました。
 風で揺れるので、ステレオグラムにはしにくかった。この写真も少し揺れています。


紫陽花

2013-05-27 20:55:06 | 季節
 昨夜は渋谷道玄坂の台湾料理・麗郷で「一の日会、喜寿会員を祝う会」。SFファンも歳をとりますが、歳をとってもSFファンというのが嬉しいですね。賑やかに、和やかに、歓談いたしました。

 その前のダービーは、悩んだ甲斐あって、予想がドンピシャでした。嬉しい。

Ajisai1305 今日、九州四国中国地方は梅雨入りだとか。

 当地でもアジサイが咲きはじめました。
 花弁(のように見えますが、本当は萼片 )の先端がほのかに色づいているのが、とても可愛い。木綿絣の似合う少女のようではありませんか。

 〈小説推理〉7月号が発売になりました。担当のSFレビューで次の6冊を取り上げています――

  • 藤井太洋『Gene Mapper -full build-』(ハヤカワ文庫JA)
  • 高野史緒『ヴェネツィアの恋人』(河出書房新社)
  • 小川一水『コロロギ岳から木星トロヤへ』(ハヤカワ文庫JA)
  • 日本SF作家クラブ『日本SF短編50 Ⅱ』( 同 )
  • 大森望編『星雲賞短編SF傑作選 てのひらの宇宙』(創元SF文庫)
  • 日本SF作家クラブ編『SF JACK』(角川書店)
 後半のアンソロジー3冊は名前を挙げた程度。藤井さんは今年大注目の新人です。

蝮草

2013-05-25 20:56:59 | 草花
 明日のダービーについて頭を悩ませる一日。どの馬を買うか、だいたい気持ちは固まっているのですが、あれこれ研究しだすと迷いが出てきます。
 事前にわかるはずのないことを、わかろうとするのが無茶というものなんですよね。ま、どれだけ見事にハズすか。それを楽しみにしましょう。

Mamushigusa1305 今日の写真も八王子市の長沼公園で撮ったもの。尾根の遊歩道わきで咲いていたマムシグサ。サトイモ科テンナンショウ属の多年草です。(交差方で立体視できます)

 おそろしげな名前の由来は、偽茎(花の下の柄の部分でしょうか)にまだら模様があるから、ということですが、私としてはもっと直接的な命名では、という印象があります。
 というのも、小学校高学年の頃だったと思いますが、裏山の林の中で、同じ仲間のミミガタテンナンショウのような花と遭遇した時に「蛇が鎌首をもたげている!」と、腰を抜かしそうになった記憶があるから。
 マムシグサそのものの花は緑色をしていておとなしいのですが、上記のミミガタテンナンショウやオオマムシグサなどは紫色の、地味ながらもドキッとするような色彩と模様をもっていて、なんとも迫力があるのです。

 いずれにせよ、独特な花の形は「仏炎苞」と呼ばれ、筒内部の株に雄花、雌花、べつべつの花序が隠れているのだそうです(少しだけ覗いているのは「付属体」という部分で花そのものとは別)。
 虫がゴソゴソと這入ったり這い出たりして受粉するのでしょうね。

 〈小松左京マガジン〉49号が届きました。「小松左京の〈文学〉――迷路の果てに」という評論を書かせてもらっています。機会がありましたら、ご覧になってみてください。