惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

復活!

2024-02-26 21:13:00 | 宇宙
日本酒が切れてしまったので、午後、市内の量販店を何軒か歩き回りました。安くて美味しいお酒を飲みたい。
ということで、今日は青森の桃川さんの「おいらせ流 純米吟醸酒」を買ってみました。

夕食のお供に飲みましたが、フルーティーな香りが鼻をくすぐり、口に含むと意外にあっさりした味にちょっと驚きます。でも、飲むうちに味が沁みてきて美味しい!
家飲みには申し分なしのお酒だと思いました。

今日のいちばんうれしかったニュースは、月に着陸したSLIMが3週間あまりの「休眠」を経て目を覚ましたこと。

「昨晩、コマンドを送信したところSLIMから応答がありました」と、復活を教えてくれる「小型月着陸実証機SLIM」からのポスト
つづいて「月の夜は寒かったけど、逆に月の昼はものすごく熱くなるんだ」という「すりむーんのひとりごと」

読んでいて、ついつい笑顔になってしまいました。
もう少しがんばって観測をつづけてね。


「引き算の世界」

2021-11-12 21:17:28 | 宇宙

 朝日新聞の朝刊に宇宙飛行士・野口聡一さんへのインタビューが載っていました。
 「人間にとって宇宙とはどのような世界か」をテーマとした内容で、全体が興味深かったのですが、特に結論部分が心に強く残りました。

 「(宇宙は)夢やロマンの対象であると同時に、宇宙に行くとは『引き算の世界』であることも知ってほしい」と野口さんは言います。
 どういうことか。
 「宇宙に飛び立つと、何かが欠けていきます」と野口さん――

地球の家族や友人との物理的な距離は離れるし、ロケットの燃料も減る。重力もない。食べ物も制限される。船外活動で夜になれば視覚もなくなる。つまり、宇宙は永遠に続く「引き算の世界」であり、最後に残ったものとどう折り合うかが問題になります。

 3回の宇宙飛行と4回の船外活動を体験した野口さんならではの実感だと思います。宇宙に出てゆくことは何かをつかみに行くことだと普通は思いますが、あれこれを失って、それでも残るものとは?
 考えさせられます。

 野口さんはその後、「私たち人類に必要なものは全部地球にある」と言います。それでも宇宙に出てゆく理由は何なのでしょう?

 夕方の散歩は東へ。
 柴崎のハケ下の道から南の国領方面を。

 上弦の月かかかり、その右上に木星が見えました。土星も近くにあるはずですが、この時間(午後5時)にはよくわかりませんでした。
 きれいに晴れているので、天体ショーが鮮やかに見えます。


火星

2021-02-19 20:53:02 | 宇宙

 午後8時頃、軒先から見上げた空。

 月は上弦を過ぎたところですが、ボヤけて丸く写ってしまいました。右下のブレている星は火星。

 今朝、NASAの火星探査車パーサヴィアランスが火星に着陸したんですよね。困難な道を乗り越え、お見事。
 かつて(今も?)生命が存在したかどうかを調べるのが、いちばんの目的。
 どんな成果を上げられるか、楽しみです。

 今日はおおむね、日当たりの良い2階の部屋で読書。
 とはいえ、お天気が良いので、散歩には午前と午後の2回、出かけました。

 朝は野川を下流方向へ。夕方は上流方向へ。
 水が白っぽく濁っているのが気になります。上流で工事でもしているのでしょうか。


たんぽぽ計画

2020-08-26 21:20:36 | 宇宙

 東京薬科大学名誉教授の山岸明彦さんが代表となって国際宇宙ステーションで行なってきた「たんぽぽ計画」(パンスペルミア仮説の検証実験)の研究結果のプレスリリースが出ました→「微生物は紫外線下で長期間生存可能:国際宇宙ステーション曝露実験」

 細菌のかたまりを宇宙空間に3年間さらしたままにしても、生き残っていたというものです。発表では、これはパンスペルミア仮説を支持するものだとしています。

 細菌の種類は「Deinococcus radiodurans (デイノコッカス・ラジオデュランス)」というやつ。放射線耐性微生物だそうですから、もともと放射線には強い性質をもっているのでしょう。
 それにしても、3年間、宇宙ステーションの外に置きっぱなしでも死なないというのは凄いですねえ。隕石などにのって、火星から地球にやって来たとしても不思議ではない。

 ただし国際宇宙ステーションの周回する軌道はバンアレン帯の内側なので宇宙線の多くは遮られています。さらに過酷な宇宙空間ではどうかというのが気になるところ。

 なお、なぜ「たんぽぽ計画」というのかについては、ホームページ(しばらく更新されてませんね)でもわかりますが、今発売中の〈日経サイエンス〉10月号で山岸先生が説明なさっているのがわかりやすい。
 「たんぽぽが綿毛で種子を飛ばすイメージがパンスペルミア説と重なることから名付けた」。

 同誌の特集は「地球人の孤独 フェルミのパラドックス」。なぜ、エイリアンが地球に来ていない(ように見える)のかを議論しています。

 私はこの件に関しては、他の星での生命の誕生や、宇宙空間を越えての移動はあり得るとしても、それがいわゆる異星人(知的生命体)である可能性はゼロに近いのではないかと考えるようになりました。「生命」をすぐに「知性」に結びつけるのは話を急ぎ過ぎでしょう。
 いや、知性をもたなくても生命は素晴らしいんですけどもね。


祝・はやぶさ2

2019-07-11 20:59:27 | 宇宙

 朝、市民農園から帰宅したのが午前10時過ぎ。
 はやぶさ2のツイートを見ると、「10:18 JST、探査機は最終降下を開始しました」、つづいて「10:20 JST、探査機は上昇に転じました」と報じています。
 これは見事にタッチダウンを成功させたな、と思っていたら、しばらくして、タッチダウン成功宣言。

 うれしかったですねえ。すばらしい成果。あとは来年の帰還まで「どうぞ気をつけて」というのみ。

 夕方、小雨の中を駅前の書店へ。
 新刊の棚を眺めていたら『平成史全記録』(毎日新聞出版)が目にとまりました。
 気になっていた本。昔、昭和が終わった時点で毎日新聞は『昭和史全記録』という大型本を出しています。購入して、資料として使ったり、興味のおもむくまま、時代を見返してみたり。けっこう重宝し、かつ楽しみました(今でも使ってます)。
 これの平成版とあれば、書棚に並べたいものだと思っていたのでした。

 購入して、雨の中、大型の重い本を持ち帰りました。で、家でじっくり見て、がっくり。『昭和史――』の1/10ぐらいの内容になっているのではないでしょうか。
 出来事の記録が簡略化されていて、その分、コラムで水増しされている感じ。写真も面白いものがあまりありません。

 何よりダメなのは索引がないことです。
 『昭和史――』には、使い勝手が悪いものの、索引が付いていて、記録を調べる時にはそれなりに頼りにしました。それがあっさり省略されているとは。
 資料として使われることをまったく無視しているのでしょうか。せっかく出すのなら、もう少し役立つものにして欲しかった。