北朝鮮の火星12号発射にともなう政府の対応について、「安倍首相公邸泊、ミサイル把握か=野党が指摘-衆院委」という記事が出ています。これ、たぶん当たっているんでしょうね。
発射が間近いという情報を、首相が得たのはどういう方法によるのでしょうか?
韓国政府の対応については、朝鮮日報に「北ミサイル、兆候つかんだ韓国軍は午前2時から待機」という記事がありました。火星12号は液体燃料ロケットなので、発射地点の空港で、夜中に燃料注入をしているのを突き止めたのかもしれません。
しかし、安倍首相が前日の夕方から情報を把握していたとすれば、それよりもずっと早い。
アメリカ経由の情報でしょうか?
可能性はあるでしょうが、そうとばかりも言いきれないようです。昨年11月23日の朝鮮中央日報の記事を見ると、「最近、米国経由で提供された日本の北スカッドERミサイル分析情報は非常に有益だった」と韓国国防関係者が述べた、とあります。日本が得た情報が、米国に伝えられ、さらに韓国へというルートもあるようです。
日本はどうやって北朝鮮の情報を得ているのでしょうか。海上哨戒機や潜水艦による情報取得のほか、人的ルート、日本海を越えてくる北朝鮮からの信号をキャッチするといった方法も、この記事には挙げられています。しかし、いちばんは、やはり日本が飛ばしている情報収集衛星によるものでしょう。記事では「偵察衛星5機」とありますが、現在は、光学衛星3機、レーダ衛星4機の計7機体制になっていて、さらに能力が上がっています。これらの情報収集衛星のいちばんの目標は北朝鮮でしょうから、そこから得られた情報にもとづいて、安倍首相が官邸待機していたのかもしれません。
こうした手の内は明かされることがないとはいえ、「首相動静」でその一端がバレるのはまずい。民進党の後藤議員が指摘するように、首相は行動にもう少し気をつけた方がいいように思えます。