惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

ポッカールの魅力

2008-09-30 20:11:08 | ポッカール

 ポッカールを入手して10日あまり。ほとんど毎日のように練習に出かけ、夢中といっていいような状態ですが、いったい何がこんなに楽しいのか?
 今の時点では、次の2つの理由が上げられそうです。

  1. 重力からの解放

     ポッカールは坂道を滑走する遊びです。坂道の上と下の高低差を利用するわけです。
     坂の上にいる人間は、坂の下に比べて重力エネルギーを貯めこんだ状態にあります。下ることでそのエネルギーを解放するわけです。
     人間はいつも重力に抗って立ち上がったり、移動したりしているわけで、わずかの間とはいえ、重力の戒めから離れられることは大変な喜びだといえましょう。ポッカールはこれを実現させてくれるのです。

  2.  サイボーグ化の進行

     機械と一体化することで、人間はサイボーグと化します。自転車でも、自動車でも、この点は同じこと。生身の肉体だけでは得られない能力を獲得できるのです。
     ポッカールを操ることは、新たなサイボーグ化を実現することです。シンプルで、それでいて高機能なので、肉体の新たな機能という感じが強いのです。

 視線が低いので、体感スピードが他の乗り物に比べて大きいという喜びもありますが、それよりは上記の2点が今の私にとっては大きい。
 もっと上手になって、ポッカールと一体化できた時にどんな喜びが待っているのか。それが楽しみで、しばらくは離れられそうにありません。


『ライト』

2008-09-29 20:20:24 | 本と雑誌
 うっ、寒っ!
 つい数日前まで扇風機を回していたのが嘘みたい。雨の中を散歩していると、手袋をしたくなってきました。
 マフラーをしている若い女性をちらほら見かけますが、あれはファッションなんだろうなあ。

 〈小説推理〉11月号発売中。SFレビューのページで次の4冊を取り上げています――

  • M・ジョン・ハリスン『ライト』(小野田和子訳、国書刊行会)
  • アレステア・レナルズ『量子真空』(中原尚哉訳、ハヤカワ文庫SF)
  • 高野史緒『赤い星』(早川書房)
  • カート・ヴォネガット『追憶のハルマゲドン』(浅倉久志訳、早川書房)
 こうして見ると、早川の本がほとんどですね。
 唯一、国書刊行会から出ている『ライト』は、文芸の先端ジャンルとしてのSFの現在を知るには欠かせない1冊。スペースオペラでありながら前衛文学であるという超絶技巧の絶品。キャラクターも実に鮮やかで、惚れ惚れしてしまいました。2度、3度と読むと、さらに愛しさが増す作品です。
 M・ジョン・ハリスンはかつてサンリオSF文庫から出た『パステル都市』も大好きで、伊藤典夫編『SFベスト201』(新書館)では紹介文を書かせてもらいました。これを機会にもっと翻訳されることを期待。

パンク修理

2008-09-28 20:51:06 | ポッカール
 ポッカールを点検していたら、3つある車輪のうち中央のやつに小さなクギが刺さっていました。昨日、スラローム練習をしていて拾ったのかなあ。

 抜くと、プシューとタイヤは凹んでしまいます。直すしかない。

 基本的には自転車やバイクのパンク修理と同じです。タイヤを外し、チューブの穴にパッチを当てて塞ぐ。
 そのためには、まず車輪を外す必要があります。シャフトの一方にソケットレンチ、もう一方には六角レンチをあてがってネジを緩めますが、このソケットレンチが13番という、普通にはないもの。私も持っていません。
 仕方ないので、モンキーレンチで固定し、六角レンチの方に力を加えて緩めました。

 外した車輪にはブレーキのディスクが両側についています。これを外すには小さな六角レンチが必要。
 もしかしたらブレーキディスクは外さなくても作業可能かもしれませんが、タイヤをホイールから外すのは大変でストレスが溜まります。外してやった方がいいと思いました。ただ、両側を外す必要はなく、片側のみを外します。ワッシャ類が多いので紛失しないよう、注意して。

Punc0809  タイヤをホイールから外すのには、自転車のタイヤ外しの工具を使いました。先が丸くなっていて、チューブを傷つけないやつです。それでもかなりの力を要するので、しっかり覚悟して取り掛かる必要があります。

 タイヤを外したら、チューブはホイールに付けたままにしてパッチを貼りました。なぜなら、空気入れの口金が外れにくく、また元に戻しにくそうだから。途中で直角に曲がっていて、苦労して取り付けてあることがわかります。

 とにかく1時間ほどで作業は終了。
 副産物というか、効用がひとつあって、シャフトの先端に削り残しのケバがついていたのをヤスリできれいにしたところ、タイヤがシートの裏をかすかに擦っていたのが解消したのです。
 ほんの1~2ミリのことなのですが、このケバが組み立ての精度を落としていたのですね。良かった、良かった。


狗尾草

2008-09-27 20:36:30 | 草花
 ポッカール、今日は多摩川土手でスラロームの練習。

 ママチャリは家族が使っていたので、クロスバイクで出かけました。この自転車には荷台がありません。
 ポッカールは背負ってゆくことにしました。古いデイパックの背負い紐を取り外して、ポッカールのハンドルに引っ掛け、ポッカールそのものを背負子のように仕立てました。少し肩が窮屈な感じですが、自転車に乗るのには問題ない。山登りの時も、これでゆけそうです。

Enokoro0809  多摩川の川原には、今、たくさんのエノコログサが穂を光らせています。

 写真を撮った時には気づかなかったのですが、中央付近に虫がとまっていますね。
 長い触角から判断するとウスイロササキリでしょうか。キリギリスの仲間。シルルル……と鳴くそうですが、私にはわかりませんでした。

よひ秋やゑのころ草もころころと  一茶

くじら山

2008-09-26 20:05:10 | ポッカール
 ポッカールの練習。今日は野川公園に戻って、いつもの坂道でウォーミングアップ。
 明らかに上達しているのがわかって、ホクホク。緩いスロープでもかなり安定して走れるし、カーブでのコーナリングが思い通りのラインに近づいてきた。昨日のスラローム練習が効いたのかしらん。

 その後、野川公園と隣り合っている武蔵野公園に足を伸ばし、くじら山で山道走行の練習。
 くじら山は標高53.3メートルだそうですが、周囲の原っぱとの標高差は8メートルぐらいでしょうか。西側に森の中の尾根道のようなところがあって、今日の目当てはその坂。

Kujirayama0809  湿った土は滑りやすい。ポッカールは車輪が小さいので、木の根っこを乗り越えるのは苦手だということもわかりました。スピードを出さず(というか、出せません)、両足をひんぱんに地面に接して、細かくコースどりをしてゆく必要があります。
 神経と体力を使い、良い運動になります。でもって、楽しい。

 走り終えて、写真を撮ろうとすると、森の中はすっかり夜の気分。フラッシュを焚きました。上の方に鎮座しているのがポッカールです。