惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

片付ける

2019-04-30 20:50:41 | 日記

 一日、雨。
 庭仕事も畑仕事もままならないので、部屋の中で片付けものでもするかという気分になりました。

 年初から溜まっている帳簿の整理をし、机のまわりの書類や反故を仕分け、不要なものは処分することに。
 時代のひと区切りでもあるし、それらしい過ごし方ができたかな、と。

 平成はどんな時代だったのか。ちょっと振り返ってみました。

 いちばんの特徴は、地球全体の交流がいちじるしく進んだことではないかと思えます。
 ベルリンの壁が崩壊して、イデオロギーによる陣営の違いがなくなり、市場経済が世界を覆いました。インターネットが普及し、情報が国境を越えて行き来するように。人もテロもどんどん国の外へ出てゆきました。
 こんな世界において、アジアの端っこの国に連綿と続く天皇制があり、元号の変遷がある。興味深いことだなあと思います。

 明日からの新しい時代は、どんなふうになるのでしょうか。


あと一日

2019-04-29 21:26:40 | 日記

 洗濯をしても、図書館へ行っても、園芸用品を買っても、何をしても「平成最後の」とつけてしまいそう。ちょっとしたお祭り騒ぎです。

 昭和が終わる時の、「ご容体が――」という報道を気にしながら息をひそめるように暮らしていたことを思うと、なんと朗らかに、軽やかに、時代の転換点が迎えられることか。晴れやかな気分になります。
 これも平成天皇のご功績のひとつですね。

 〈小説推理〉6月号が発売になりました。担当のSFレビューで次の5冊をとりあげています――

  • 酉島伝法 『宿借りの星』 (創元日本SF叢書)
  • ケン・リュウ 『生まれ変わり』 (古沢嘉通ほか訳、新☆ハヤカワSFシリーズ)
  • グレッグ・イーガン 『ビット・プレイヤー』 (山岸真訳、ハヤカワ文庫SF)
  • ピーター・ワッツ 『巨星』 (嶋田洋一訳、創元SF文庫)
  • 図師慧 『愛は、こぼれるqの音色』 (アトリエサード)

 『宿借りの星』にぞっこん。とりわけ、虫の生態に興味がある人にはぜひとも読んでもらいたいものです。


藤の家

2019-04-28 21:27:08 | まち歩き

 我が家からバス通りを北へ300メートルほど行ったあたり。三叉路に面して、コンクリート打ちっぱなしの外壁をもつお宅が建っています。
 緑化のため、蔦や藤の蔓が壁面を這い登っているのですが、今、その藤の花が見事。

 三叉路というのはいいですね。打ちっぱなしのコンクリの家というのも良い。そこへ外壁の緑化までなされているときたら、素晴らしすぎると思います。

 写真では塔のように見えますが、これは三叉路に面した先端部分。敷地は三角形になっていて、奥は幅が広いのです。
 間取りもユニークなものになっているのでしょうね。

 市民農園へ通う道の途中なので、ほとんど毎日のように横を通るのですが、こんなお宅の住み心地はどんなんかなあ~、といつも考えてしまいます。


野菜苗

2019-04-27 20:57:20 | 市民農園

 時々、小雨が降って肌寒い一日。最高気温13.9℃(隣町アメダス)は3月中旬並みですね。

 午後、ひさしぶりに野川を下流方面へ散歩。岸辺には草が生い茂り、菜の花が咲き乱れています。桜は、八重桜が散り急いでいるところ。

 京王線の鉄橋をくぐってさらに下流へ。
 ちょっと寄り道してホームセンターを覗いてみました。

 野菜苗がいっぱい並べられ、大勢の人があれこれみつくろっています。
 が、私は指をくわえて眺めるだけ。自宅に苗が余っていて、植える場所が足りなくなっているのです。

 ナスとインゲンとトウモロコシ、それにパプリカなどはもう植えました。が、まだトマト、ミニトマト、キュウリ、スイカ、ミニカボチャ、ブロッコリー、バジルなどが待機しています。オクラもゴーヤも植えたいし……。

 欲張りが過ぎるのでしょうねえ。そもそも畑の面積が限られているのだから。


「逆淘汰」

2019-04-26 21:43:00 | ニュース

 一昨日、成立した、旧優生保護法により強制不妊手術を受けさせられた人たちに対する救済法に関連して、なぜ、こんなことが行われていたのか詳しく知りたくて、旧優生保護法が成立した当時の国会記録を見てみました。

 優生保護法は1948年に議員立法で成立、その後、1996年に改正され、名称も母体保護法と変更されています。このため、改正前の法律を「旧優生保護法」と呼ぶわけです。

 旧優生保護法が提出された1948年6月の参議院本会議において、提出者の1人である厚生委員会理事・谷口弥三郎氏(民主党――後に自民党)は、戦後の人口過剰問題解決策には、食糧増産、移民促進、そして「第三の対策」として産児制限があると指摘。その上で――

併しこの産兒制限は極めて注意をいたしませんというと、子供の將來を考えるような比較的優秀な階級の方のみが産兒制限をいたしまして、無自覚者や低能者などが行いません結果、國民素質の低下即ち民族の逆淘汰を起す虞れがあるのでございます。又現に我が國におきましては、すでに逆淘汰の傾向が現われておるのでございます。

 と述べ、この法律は「優生学的の見地から、不良分子の出生を防止し、尚同時に母体の健康を保護するということを目的」としていると説明しています。

 その上で、各章の条文の内容に移り――

第四章以下のいわゆる強制断種の制度は、これは社会生活をいたします上に、甚だしく不適應な者とか、或いは生きて行くことが第三者から見ても極めて悲惨な状況を呈する君に対しては、優生保護委員会の審査決定によつて、たとえ本人の同意がなくてもその者には優生手術を行い得るというようにいたしておるのでございます。これは惡質な、強度な遺傳因子を國民素質の上に残さないようにというのが目的であるのでございます。

 と言っています。

 つまりは、このような法律が制定され、内容が制度化されたということなのですね。

 現在から見ると、怖ろしいとしかいいようのない人間観だと感じました。