惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

蟷螂

2014-10-31 20:57:18 | 動物

 ハロウィーンもここ数年ですっかり定着してきたようです。楽しく盛り上がるのが好きな日本人にはうってつけだったようですね。
 夕方、散歩をしていたら、お菓子を盛った籠を提げたお母さんが玄関先に立っているのを見かけました。回ってくる子どもたちに振舞っているのでしょう。よっぽど近寄って行って手を出そうかと思いましたが、なんとか自制。オヤジがねだっちゃあ、不気味であります。

 

 2日ほど前に家の前の道路で撮った写真。

 

 

 カマキリ(チョウセンカマキリ)でいいのでしょうか。オオカマキリではないと思います。昆虫界最強の狩人。

 

 とはいえ「蟷螂の斧」という言葉もあって、実力もないのに無謀な挑戦をすることをたしなめたりします。
 この場合、カマキリは無謀な愚か者とされています。

 

 しかし、このことわざの典拠となった中国の故事を見てみると、カマキリの性質を教えられた斉の荘公は「此れ人為らば必ず天下の勇武為らん」という感想を口にしています。
 つまり、カマキリに感心しているんですね。
 たまには蟷螂の斧を振り上げてみるのも、悪いことではないかもしれません。

 

 もっとも、このカマキリの場合。道路で私に向かって鎌を振り上げていては、自動車に轢かれかねません。
 写真を撮った後、急いで近くの草むらへ移動させてやりました。


なぜ巻くの?

2014-10-30 21:03:20 | 園芸

 キャベツ、なぜ巻くの~♪

 

 いや、この場合、キャベツではなくて、白菜ですが。

 

 植えつけて40日あまり、白菜の葉が立って、巻く気配を見せてきました(害虫との戦いの跡がくっきりと残ってますね)。

 

 うまく巻いて、本物の白菜になれば良いのですが。
 というのも、去年もその前も、しっかり巻くところまでゆかなくて「白菜もどき」のようなものになってしまったから。白菜を巻かせるのはなかなか難しい。コンテナ栽培だと、なおさらだと思われます。

 

 ところで、白菜(やキャベツやレタス)が巻く仕組みですが、まだきちんとした説明を聞いたことがありません。
 種蒔きの時期が遅れてはダメだとか、肥料や日照が不足するとダメだとか、栽培技術に関することは出回ってても、白菜自身(?)がどうやって巻いているのかは教えてもらえません。

 

 そこで、今回、私が観察して考えたことを記してみたいと思います。

 

 巻く仕組み(その1)は、葉の形にあります。
 白菜やキャベツ、レタスの葉は平らではなく、スプーンのように中央が窪むようになっています。周辺部分よりも中央部の成長が大きいので、このような立体ができるのだと思います。
 この形の葉が、大きい外側から小さい内側へ向けて重なれば、当然、平たく広がるのではなく、球状に丸まります。

 

 しかし、単に窪むだけでは、外側を向いたり、内側を向いたり、方向が一定しないはず。

 

 そこで登場するのが、仕組み(その2)です。
 それは葉の中央付近の葉脈。栄養や水分の通り道となる管が集まっている、白くてぶ厚い部分です。
 白菜が成長してくると、葉の葉脈も大きく膨らんできます。その時、成長は葉の外側の部分がより盛んなのです。ここにたくさんの細胞が出来、多くの水分がたくわえられると、葉は立ち上がり、内側に向かって巻こうとし始めます。我が家の白菜は、現在、この段階。

 

 つまり、葉全体の形と、背骨のような葉脈――この2つの働きで、白菜の葉は球状に重なり合うのではないでしょうか。

 

 今年こそ、本物の白菜が出来るか、どうか。
 答えはあと3~4週間で出ると思います。なんとかうまくゆきますように!


SF大賞エントリー

2014-10-29 20:59:21 | SF

 日本SF作家クラブが第35回日本SF大賞の候補作を一般公募しています。

 

 徳間書店が後援から降りたため転機を迎えたSF大賞は、システムを変え、前回から、〈一般公募〉 → 〈クラブ員の投票で候補作選定〉 → 〈選考委員会の討議で決定〉、という流れになっています。
 心配された財政面は、さいわいスポンサーに株式会社ドワンゴがついてくれましたが、そのドワンゴさんが角川と合併した今後はどういう形になるのでしょうか?
 ともあれ、順調に歴史を積み重ねていけることを願っています。

 

 ということで、私も候補作を推薦してみました。
 推薦された作品はこのサイトで見ることができます。10ページ「野川さんぽ」名義のエントリーが私です。色々考えて、とりあえず本名はやめました(といいつつ、ここにこう書けば誰の投票かは明白ですが)。

 

 今月いっぱい、推薦を受け付けています。間もなく締切ですが、興味のある方は参加してみてはいかがでしょうか。


蕎麦

2014-10-28 21:14:05 | 草花

 昨夜は東京に木枯らし1号が吹きました。2号、3号はいつかな?

 

 写真はメインの散歩コース脇のソバ畑。深大寺小学校の児童が世話をしているそうです。以前はクズの生い茂る空き地でした。

 

 

 ソバはタデ科の1年草。
 種を蒔いてから、2~3か月で収穫できるので、せっかちな人には向いてます。
 そういえば、急ぎの食事は立ち食い蕎麦で済ませたりしますし、ソバはスピード第一主義なのかも。

 

 ただね、私は四国生まれなので、蕎麦に対するこだわりはなくて、美味しいうどんを食べたいと思う方なんです。讃岐うどんの系統が好き。
 だしと薄口醤油でできた透明なお汁に真っ白なうどん。上にはスマキ(という蒲鉾の一種が高知にはあるのです)と刻みネギがのってるだけで十分。ああ、考えただけでヨダレが出てくる……。


朝顔の木

2014-10-27 21:20:48 | 草花

 朝刊で赤瀬川原平さんの訃報を見て驚愕しました。昨日、町田で展覧会を観たばかりなのに……。
 伏せっておられることは知っていました。でも、また元気になられるものと信じていたのです。
 なんとも残念としか言いようがありません。亡くなられたことを知らずに展覧会を楽しめたのが、赤瀬川さんからの最後のプレゼントだったと思いたい。

 

 今日は健康診断。朝食抜きで近所のクリニックへ出かけました。


 

 

 その途中、ハケ(国分寺崖線)のすぐ上にあるアパートの入口脇に、青いアサガオがたくさん咲いている木がありました。いや、木の枝にアサガオが咲いているのではなくて、伸びた蔓が木を覆いつくしているだということは、わかっています。でも、凄い。

 

 たぶん「ヘブンリーブルー」という種類の西洋アサガオ。夏の終わりから、11月頃までたくさん花をつけます。
 緑のカーテンにしているお宅は多いのですが、ここは変わっていますねえ。隠されている木の種類はわかりませんが、日光を遮られてかなりのダメージを受けているはず。来年は木に這わせないように育てた方がいいと思いますよ。

 

 〈小説推理〉11月号が発売になりました。担当しているSFレビュー、今月は次の2作を取り上げました――

 

  • キム・スタンリー・ロビンスン『2312―太陽系動乱―〈上・下〉』(金子浩訳、創元SF文庫)
  • 大森望責任編集『NOVA+バベル』(河出文庫)

 

 『NOVA+バベル』は〈書き下ろし日本SFコレクション〉の第2期開幕弾。宮部みゆき、月村了衛など錚々たる顔ぶれ8人が並んでいます。
 中でも酉島伝法「奏で手のヌフレツン」が凄い。「皆勤の徒」と同様、漢字による造語を駆使した「生態学的有機宇宙SF」(今思いついたキャッチフレーズです)で、読めば読むほどにイメージが膨らみ、描かれた世界への興味が湧いてきます。