惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

毛羽立つ雪

2018-01-31 21:21:58 | 自然

 南隣りのお宅の北側の屋根には、まだかなりの雪が残っています。
 瓦の凹凸を反映した曲面が美しいので、デジカメで撮ってみました。

 遠くから見るぶんには気づかなかったのですが、こうしてアップにしてみると、雪の表面が毛羽立っているように見えます。
 何これ?

 何枚、撮っても同じなので、レンズのいたずらとかじゃなくて、実際に細かい繊維状のものが雪の表面にあるようです。
 いったいどういう現象なのか? ちょっと見当がつきません。

 午後は武蔵野の森総合スポーツプラザの室内プールへ。
 これまでより1時間ばかり早めに行ったのですが、利用客は、一般10人ぐらい、中学生らしき水泳部員たち10人ぐらい。いつもと同じぐらいの人数です。

 クロール、平泳ぎ、背泳を順番に、何セットか泳いで、バタフライは25メートルぐらい。心地よく疲れました。
 泳いだ後は、温浴室で湯船につかり、ポカポカになって帰宅しました。
 今月は2回泳ぎました。来月はどうかな。

 今夜は皆既月食。
 雲が心配でしたが、きれいに見えています。現在(午後9時20分)、左下から半分くらい陰っています。


梶芽衣子さん

2018-01-30 21:38:20 | ひと

 古い雑誌を片付けながら、昨年、〈オール読物〉誌に連載された「梶芽衣子自伝」を拾い読みしました。

 梶芽衣子さんは、私が日本映画の魅力に目覚めた頃、よく見た女優の一人。本名・太田雅子で出演していた映画も見ているはずですが、記憶にあるのは改名してから主演した『野良猫ロック』シリーズ以降。1970年、日活がいったん終焉し、ロマンポルノの製作を開始する直前の名作です。
 そして、その後、東映に移って撮った『女囚さそり』シリーズ(1972~73年)。深作欣二作品では『仁義なき戦い 広島死闘篇』(1973年)。
 このあたりは大学生の頃、2番館、3番館で追いかけました。
 サラリーマンになってから見た深作作品『やくざの墓場 くちなしの花』も、強烈な印象が残っています。

 連載からは梶さんのまっすぐで頑固な性格が伝わってきます。
 『野良猫ロック』の主役に長谷部安春監督が彼女を起用した時の話が面白い――

 ……なぜ私を使ったのかを聞いたことがあります。そうしたら「笑顔がまったくないから」という答えが返ってきました。「撮影所を歩いていても食堂にいてもいつも目が吊り上がっている。それで選んだ」っていうんです。

 日活撮影所での、彼女の姿勢がよくわかります。人生のモットーが「媚びない、めげない、くじけない」という人ですからねえ。

 テレビドラマでもずいぶん活躍なさってますが、残念ながら、まったく見ていません。いつか見ることができるかしらん。


執念

2018-01-29 21:40:00 | 野鳥

 昨日に続いて、雑誌の整理など。

 2階の部屋で本を読んでいたら、外のベランダにヒヨドリが飛んで来て、手摺りにとまります。餌を求めているのです。この寒さや、雪が消えないせいで、食べるものに不自由しているのかもしれません。
 狙っているのはプランターの野菜。白菜やスナップエンドウの葉っぱなどでしょうが、どれもネットで覆ってあるので、おいそれとは食べられません。大概は、すぐに諦めて飛び去ります。
 しかし、中に1羽、執念深いのがいて、ネットの上に飛び移り、あちこち見まわしているうち、白菜の葉がネットに接触するように広がっているのを見つけ、隙間からついばみだしました。

 どうするのかと、ずっと観察していたのですが、この時点で窓際まで行って追い払いました。

 でも、しばらくすると、同じヒヨドリらしいのがまたやって来て、ネットの内側の白菜を見まわしています。
 こちらも、どうせそう来るだろうと思って、ネットの内側に突っかい棒を立て、嘴が葉っぱに届かないようにしてあったです。
 ヒヨドリはしばらく名残り惜しそうにしていましたが、しょうことなしに飛び去りました。

 しかし、生きるためとはいえ、凄い執念。ま、これまでの経験で、よくわかってはいるのですが。


宇宙を味わう

2018-01-28 21:16:47 | SF

 仕事が一段落したので、今日はちょっとのんびりして、雑誌の整理を少し。

 不要の雑誌を捨てる前に、目を通しておきたい記事をチェックしたり、新着雑誌に目を通したり。

 そんな中で面白かったのは、〈日経サイエンス〉3月号の最新ニュース欄にあった「宇宙からのマルチメッセージ」という記事。
 昨夏の中性子星合体を、重力波、ガンマ線、可視光、電波など、さまざまな側面から観測したことが、天文学の新時代を開いたという内容です。

 このような観測によって、宇宙の実態がさらに詳しく判明すると期待される一方、データの洪水と格闘する必要も出てくるといいます。データ処理の手段にも、新しい装置を開発して欲しいものです。量子コンピューターとか。

 特に面白かったのは、この「マルチメッセージ天文学」においては、光の検出は「見る」、重力波の検出は「聞く」、ニュートリノの検出は「味わう」ことに相当すると、人間の五感に喩えているところ。
 宇宙を見て、聞いて、味わうことが出来るようになったとは。もし小松左京さんがこのことを知ったら、ウヒャウヒャいって喜ぶでしょうね。
 宇宙へ飛び出してゆく人工実存にこうした機能を装備するかもしれない。さらに、「嗅ぐ」「触れる」「交わる」といった機能さえも。

 そういえば、昨日のSFファン交流会で、最近は(日本では特に)宇宙SFが少ないことが話題に上がりましたが、小松さんやグレゴリイ・ベンフォード(存命中)だったら、最近の天文学の成果をどう生かすか、考えてみるのも楽しそうです。

 〈小説推理〉3月号が発売になりました。担当しているSFレビューで次の4作を取り上げています――

  • 伊藤瑞彦 『赤いオーロラの街で』 (ハヤカワ文庫JA)
  • 眉村卓 『夕焼のかなた』 (双葉文庫)
  • グレッグ・イーガン 『シルトの梯子』 (山岸真訳、ハヤカワ文庫SF)
  • ロジャー・ゼラズニイ 『虚ろなる十月の夜に』 (森瀬繚訳、竹書房文庫)

 『赤いオーロラの街で』は第5回ハヤカワSFコンテスト最終候補作。これで同コンテストからは大賞受賞の『コルヌトピア』『構造素子』に続いて3作が刊行されたことになります。成果か大きかったですねえ。


SFファン交流会

2018-01-27 21:21:26 | SF

 午後2時から渋谷区(といっても新宿のすぐ西という感じ)の笹塚区民会館で、SFファン交流会。

 鈴木力さん、牧眞司さん、私の3人で去年の国内SFについて、おもに長編中心に語り合いました。いつもはコミック回顧と2本立てなのですが、今回は小説のみで3時間たっぷり。

 3人があらかじめ10作品を挙げて、会に臨んだのですが、3人ともが選んだのは次の2作――

  • 宮内悠介『あとは野となれ大和撫子』(KADОKAWA)
  • 小川哲『ゲームの王国』(早川書房)

 2人が選んだのは――

  • 上田早夕里『破滅の王』(双葉社)
  • 津久井五月『コルヌトピア』(早川書房)
  • 樋口恭介『構造素子』(早川書房)
  • 伊藤瑞彦『赤いオーロラの街で』(ハヤカワ文庫JA)
  • 藤崎慎吾『風待町医院異星人科』(光文社)
  • 柞刈湯葉『重力アルケミック』(星海社)
  • 宮澤伊織『裏世界ピクニック』(ハヤカワ文庫JA)

 あと、長編とはいえないのですが、田中啓文『宇宙探偵ノーグレイ』(河出文庫)の話も盛り上がりました。

 バイクで出かけたのですが、日陰の裏道にはまだ凍り付いた雪があるので、表通りの甲州街道を往復。当分は雪が残りそうです(危険なので、道路管理者はそろそろ対策をとって欲しいところ)。