東京都知事選。
人材不足――というか、頼むに足る人物なんて本当にいるのか、という気になってしまいました。
選挙には行きましたが、この人を知事にしたいというより、こんなことではダメでしょう、という思いで票を投じるしかありません。
そもそも、21世紀の東京がどうあるべきかを語る候補は1人もいませんでしたしね。あれこれ人が言っていることを取り上げて、こうします、ああします、と言うだけ。自分のヴィジョンを語れよ、と情けなくなるばかり。
夕方はつつじヶ丘まで行って、書店とスーパーで買い物。
書店では、小川さやか『「その日暮らし」の人類学』(光文社新書)など3冊。「その日暮らし」の生き方でも安心して幸せに暮らせる都政であって欲しいと願いつつ。
帰途、道行く人の動きや言葉から、東の空に虹が出ていることを知りました。
あまり良い条件の場所ではなかったものの、写真を撮ってみました(虹がわかりますでしょうか)。
撮っていると、ポツリ、ポツリとやって来て、あっという間に地面が濡れてゆきます。慌てて、目の前の公園のプラタナスの木の下に逃げ込みました。
空の大半は青空で、西に傾いた陽が射しています。完全な狐の通り雨。通り雨といってもかなり強い降り方で、驟雨といっていいぐらい。赤ちゃん連れで散歩に出た人、自転車を走らせていた人……皆、表情を変えて先を急いでゆきます。
10分ぐらい、木の下に立っていたでしょうか。そんなに長続きはしないとわかる雨だったので、ゆったりとした気分で雨宿りできました。
雨宿りは好きです。突然、訪れる手持無沙汰な時間。雨が止むのを待つだけで、他にすることは何もなく、地面を叩く雨粒や、雨に煙る街並をただ眺めるだけ。空白な時間の幸せ。