何をしていたかというと、原稿を書いて送った後は、田舎へ送る荷物の梱包。古い段ボール箱を解体し、送る荷物にぴったりの形と大きさに作りなおしていたのです。
簡単かなと思って取り掛かったのですが、意外と手間取りました。厚みがあって、思わぬ計算違いが出てしまうんですよ。折り曲げ方も難しい。
〈小説推理〉5月号が発売中です。担当しているSF書評のページで次の4冊を取り上げました――
- イアン・R・マクラウド『夏の涯ての島』(浅倉久志ほか訳、早川書房)
- 筒井康隆『ダンシング・ヴァニティ』(新潮社)
- 円城塔『Boy's Surface』(早川書房)
- 〃 『オブ・ザ・ベースボール』(文藝春秋)
「帰還」は、何度も同じことを繰り返すのに、主人公の男性はそれと気付かず、周りが記憶している。『ダンシング・ヴァニティ』は繰り返される出来事について、周りの者は記憶せず、主人公だけがずっと意識し続けている。ちょうど逆の構図なのです。面白い取り合わせだと思いません?