惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

大晦

2008-12-31 17:08:25 | 日記・エッセイ・コラム
 如雨露の修理を完了し、家の内外を簡単に掃除して、今年の御用はおしまい。

Joro0812  写真は如雨露の蓮口の穴を開けたところ。
 目当ての所に釘で窪みをつけ、電動ドリルで少しだけ削り、最後に千枚通しで穴を貫通させました。

 が、予想よりも大きな穴になってしまい、繊細な小糠雨ふうでなくて、ザーザー降りに近い水遣りになるのです(泣)。
 ま、用にならない訳ではないし、横からの水漏れもなく、十分使えるから良しとします。

 今年1年を振り返ってみると、文筆生活は、毎月3本の書評原稿に追われっぱなしで、それ以外の原稿としては『日本沈没 第二部』と『神獣聖戦』の解説を書かせていただいたぐらいで終わってしまいました。
 趣味の方では、9月からポッカールを始めたのが大きかった。これまで野川のほとりを歩くのが中心だった散歩の中味がまるで変わってしまいました。楽しいなあ、ポッカールは……(犬に吠えられますが)。

 毎年、皆さんの読んだSFをご披露していただいている「ベストSF」、今年もやります。こちらの要領をご覧になってください。

 それでは、皆様、良いお年を!
 (樋口一葉「大つごもり」の朗読はこちらにて)


蓮口

2008-12-30 20:39:56 | 園芸
 如雨露の水の出るところ。細かい水を注ぐために小さな穴をたくさん開けたシャワーヘッドのような部分のことです。ハスの花床に似ているから、こういうのですね。

 これが壊れてしまった。如雨露そのものは100円ショップで210円で買った安物だけど、使い勝手が良くて気に入っていたのです。蓮口も含めて全体がプラスチック製のため、長もちはしません。特に蓮口は、水に濡れたり、日光が当たったりして、寿命が短いのでしょう。
 それでも、他の部分は問題ないので、なんとか蓮口の替えを調達したい。

 ということで、目下、作ろうとしているところです。

 1個目はプラスチックの薄板(ヨーグルトの蓋)で作ってみて失敗。水が小さな穴からだけ出て欲しいのに、横や下からダラダラと漏れてしまい、使いものになりません。

 で、2個目はアルミの薄板で作ってみようとしています。横漏れ対策も施して、今日は下準備を終えたところ。
 気持ちのよい水が出る、きれいな穴が開けられるかどうか。明日の作業が楽しみなような、心配なような……。

 ところで如雨露の語源は、ポルトガル語の「jorro」(水の噴出)という説が有力なようですね。今回、調べていて初めて知りました。
 「ジョーロ」に「如雨露」という漢字を当てたのは誰でしょう? うまく考えたものです。


『遺跡の人』

2008-12-29 20:20:08 | 本と雑誌
 わたべ淳さんの体験マンガ(双葉社刊)。

 舞台となっている「M大グラウンド跡発掘現場」は散歩コースの途中なので、このマンガは気になっていました。ほぼ1年前に出た本なのですが、つい最近になってつつじヶ丘の「書原」で見かけたので購入。あそこでこんなドラマが展開したいたのかと、なんだか不思議な感慨に打たれました。

 「M大グラウンド跡発掘現場」は、正確には以前、日本航空のグラウンドがあった所で、明治大学が購入し、現在は付属中学・高校が建っています。この春、開校し、大型送迎バスで大勢の生徒が通って来ています。昔とはずいぶん風景が変わりました。

 その風景が変わる途中、フェンスがめぐらされた中で校舎建設に先立って行なわれた遺跡調査にアルバイトとして参加したわたべさんが、そこで見聞きしたことをもとに描いたのがこのマンガ。
 シャベルやクワなどを使っての野外での肉体作業はつらそうです。長く作業員をやっている、プロといっていいような人たちが主力となっていることを知り、ちょっと驚きました。太古の遺物発掘というロマンに憧れるボランティアたちがやっているのかと思っていたのです。

 ここの現場での遺物は旧石器主体。途中、わたべさんは本郷の東大校内での発掘へ移動しますが、そこは江戸時代の遺跡。出土品に差はありますが、作業のしんどさは似たようなもの。いや、本郷の方がさらにきつかったように描かれていますね。

 浮き沈みの激しい稼業の内実は深刻。この作品を期に、わたべさんが最ブレークされることを祈ってます。
 33ページ。休憩時間に読んでいる文庫本が『マルドゥック・スクランブル』だったので微笑。頭の中で想像して描かれている登場人物の絵、とても良いと思いました。


有馬記念

2008-12-28 20:00:41 | 日記・エッセイ・コラム
 年末の長距離GⅠでお気に入りの牝馬・ダイワスカーレットが優勝したので、大満足。良い締め括りとなりました。
 2位はアドマイヤモナーク。私が対抗馬と見ていたスクリーンヒーローは5着。まずまずですね。

 年越し準備は、昨日に続いて年賀状書き。それと、松飾りの取り付け。
 例年に比べると気合が入っていません。これですっきり年を越せるのかしらん。

 〈小説推理〉2月号発売中。担当のSFレビューで次の5冊を取り上げています――

  • 山田正紀『神獣聖戦 Perfect Edition』(徳間書店)
  • グレッグ・イーガン『TAP』(山岸真編訳、河出書房新社)
  • 菅浩江『カフェ・コッペリア』(早川書房)
  • 小林めぐみ『回帰祭』(ハヤカワ文庫JA)
  • ウェン・スペンサー『エイリアン・テイスト』(赤尾秀子訳、ハヤカワ文庫SF)

年越し準備

2008-12-27 20:20:19 | 日記・エッセイ・コラム
 年賀状の回文と図案が出来たので、プリントして賀状書き開始。

 例年のように北海道、九州、四国……と、遠方から書いてゆきます。
 しかし、今夜、投函しても元旦には届かないのかなあ。25日まで出せなんて、到底、無理です。

 〈ナンクロメイト〉2月号(マガジン・マガジン)がそろそろ出ているようです。担当の新刊紹介欄で次の3冊を取り上げました――

  • レイ・ブラッドベリ『社交ダンスが終った夜に』(伊藤典夫訳、新潮文庫)
  • 福田和代『TOKYO Blackout』(東京創元社)
  • 樺島勝一・絵/大橋博之ほか・編『樺島勝一 昭和のスーパーリアリズム画集』(小学館)