* (掌をひらけば)
「掌をひらけば」という一行は、どのような行ともつづけることができる。きのう読んだ「満目罌粟の野原だ」とつづけることもできる。二行目は論理を中心に据えると、必然ではなくなる。詩を書いたその日の「感情」の必然が二行目を動かすことになる。
「記憶」が「感情」ということでもある。
私はこの「記憶」よりも、それにつづくいまの「認識(感情)」に詩を感じる。
「悪」「暗く」と抽象的にしか語られていない。その「ためらい」に嵯峨の本質があるかもしれない。
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
定価の下の「注文して製本する」のボタンを押すと購入の手続きが始まります。
私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)
「掌をひらけば」という一行は、どのような行ともつづけることができる。きのう読んだ「満目罌粟の野原だ」とつづけることもできる。二行目は論理を中心に据えると、必然ではなくなる。詩を書いたその日の「感情」の必然が二行目を動かすことになる。
掌をひらけば
ごうごうと松風の響がする
虹を待つた年少の日の記憶が懸かる
「記憶」が「感情」ということでもある。
私はこの「記憶」よりも、それにつづくいまの「認識(感情)」に詩を感じる。
ああ 掌を裏にかえせば
悪の山脈は暗くかぎりなくつづいている
「悪」「暗く」と抽象的にしか語られていない。その「ためらい」に嵯峨の本質があるかもしれない。
*
詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
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私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)