8月30日開かれたJOCの選考会議で、2016年夏季オリンピック
招致に向け、東京を国内候補都市とすることが決まった。
「ヲタク」は当然、福岡を応援していたが、そう単純な問題でも
ないし、特に入れ込んで応援していたわけでもないので、この
結果に対しては大きな感慨も湧かなかった。
しかし、候補地決定後、プレゼンテーションで福岡の応援演説に
立った姜尚中教授に対してなされた石原知事の心無い暴言には
あきれてしまったし、怒りさえ憶えた。
「私はあなたの意見に反対だ。しかし、私は命を賭けてあなたが
それについて発言する権利を守るであろう」。これは、フランスの
啓蒙思想家、ボルテールの言葉だそうだ。
論理には論理で対抗すべきだと思う。暴力はもちろん、差別的な
罵りで他人の発言を攻撃し排除しようとすることは許されないと思う。
自分に都合の悪い意見を述べる人を、まるで犯罪者のように
あしらい感情的に罵る傲慢な人物が、日本の首都の知事を
務めていることに、「ヲタク」はあらためて怒りを感じたのだ。
氏が心底、軽蔑していると思われる中国や韓国、北朝鮮の
政治家でも、こうも露骨な感情的発言をする人はめずらしい
のではないだろうか?
その口調から察するに、「ガキ大将」でも気取っているのかも
しれないが、あまりに度量が狭く幼稚にすぎるのではない
だろうか?
いや、子どもの世界でも、少なくとも福岡では、強さだけでは
なく、やさしさもなければ真の「ガキ大将」とは呼ばれない。
最近の日本では変に攻撃的なマザコンっぽい政治家や
いじめっ子のような保守政治家ばかりが目立ちすぎると思うが、
どうなのだろう。
選考会議を取材した韓国人特派員が福岡市の「健闘」を称えた
コラム記事に興味深く目を通した「ヲタク」は、なおさらのごとく、
そうした感を強くした。
・・・・・・・・・・・・・・・・
■ [특파원칼럼] 후쿠오카를 기억하세요
[特派員コラム] 福岡を覚えていて下さい
(朝鮮日報 9月5日)
지난 30일 2016년 올림픽 개최를 위한 일본 후보도시
결정 회의. 일본 ‘집안 행사’를 6시간 동안 죽 지켜본
것은 거대도시 도쿄와 맞붙은 후쿠오카(福岡)의
인상적인 프리젠테이션 탓이었다.
先月30日、2016年のオリンピック招致に向け日本の国内候補
都市を決定する会議が開かれた。6時間もかけて行われた
他国の身内の行事とも言える国内選考会議を私が最後まで
見届けることになったのは、巨大都市、東京と一戦交えた福岡市の
プレゼンテーションが印象的だったためだ。
행사 개막부터 ‘도쿄 압승’이 뻔했다. 이런 분위기에서
막판까지 손에 땀을 쥐게 한 것이 선정위원들의 마음에
직접 호소하는 두 도시의 막판 승부수였다. 도쿄와
후쿠오카는 6명씩 연사를 내세웠다. 도쿄는 국수
주의자 이시하라 신타로(石原愼太) 지사를 비롯해
프로야구 선수, 중견 희극배우 등 도쿄 토박이 유명인을
동원했다. “일류도시 도쿄, 일본의 자랑 도쿄, 1964년
올림픽 영광을 다시 한 번.”
会議開始前から「東京の圧勝」が予想されていた中、最後の
最後まで手に汗を握らせる展開となったのは、選定委員らの
心に直接訴えかける両都市の最後のアピールが効いたからだ。
東京と福岡を応援するためそれぞれ6名の人物が演説に立った。
東京は国粋主義者の石原慎太郎都知事をはじめ、プロ野球
選手や中堅の喜劇俳優など、東京生れの有名人を揃えた。
「一流都市、東京。日本の誇り、東京。東京オリンピック(1964年)
の栄光をもう一度」という訴えだった。
하지만 후쿠오카는 달랐다. 프리젠테이션 절정기에
한국인 연사 2명이 등장했다. 4번째 연사는 재일한국인
2세 강상중(姜尚中) 도쿄대 교수, 5번째 연사는 서울
한영외국어고등학교 2학년에 재학 중인 최다혜
(崔多慧)란 여고생이었다. 주위에서 의외라는 속삭임이
들렸다.
しかし、福岡は違っていた。プレゼンテーションのクライマックスに
2名の韓国人が登場したのだ。応援演説に立った4人目は在日
韓国人2世の姜尚中東大教授、そして5人目はソウルのハンヨン
外国語高校2年に在学中のチェ・タヘという女子高生だった。
周りからは「意外だ」とでも言うようなささやきが聞こえた。
“1964년 도쿄올림픽을 한 번 더? 이것으로 세계인을
설득할 수 있다고 생각하십니까?” 강 교수는 도쿄
올림픽을 “부자의, 부자에 의한, 부자를 위한 올림픽이
될 것”이라고 세차게 공격했다. 행사가 끝난 뒤 ‘망언꾼’
이시하라가 다시 “수상한 외국인” “건방지다” “저 녀석”
이란 막말을 토해냈을 정도다.
「1964年の東京オリンピックをもう一度?これで世界を説得できると
思いますか?」。姜教授は東京開催を「金持ちの金持ちによる
金持ちのためのオリンピックになる」と強く批判した。これに反発した
暴言癖のある石原都知事は、会議終了後、またもや「怪しげな
外国人」、「なまいき」、「あいつ」などという感情的な暴言を口にした
くらいだった。
(終わり)
← 応援のクリックをお願いします。